5月の日記(前半)

15日(月)

日ごろの行いが悪いのか(そんなことはねえと思うが)、顔にできも
のができるわ、目にはものもらいが出てくるわで、なんとも冴えない
週のスタートである。しかも、今週の滋賀県地方の予報を聞いたとこ
ろ、水曜日が「雨、時々雷を伴い強く降るでしょう」ときたもんだ。
まいったなぁ…。予想のハズレはイヤだけど、こういう予報はハズレ
てほしいもの。ま、こりゃ、ただのワガママだな…。

14日(日)

朝の愚行は、掲示板を参考にしていただきたいが、前日の情けない馬
券の買い方といい、こういうことがあってオークス、ダービーに臨む
のは、何とも悪い流れである。何でもいいから、ツキがめぐってくる
ようなことを捜し出さねば…。ヘタに動くとダメなのは分かっていて
も、黙って待っていることもダメなはず。バクチに限らず、何らかの
形で、流れを引き込みたいと思う。しかし、これから2週間が過ぎれ
ば、もう3歳戦が始まるのだ。先週の美浦でも、すでに10頭近くの
3歳馬が追い切りを行っている。時は流れていく。競馬の世界は、特
にそれを強く感じずにいられない。オークス、ダービーだけに捕らわ
れず、常にできる限り多くの馬に目を配っていこうと思う。

13日(土)

きょうは久しぶりに皆さんに喜んでいただけそうな話を用意いたしま
した。ことは東西のメーンレースで起きています。予想コーナーに載
せるほどの自信はなくても、だいたいメーンレースくらいは、自分の
シルシどおりに馬券を買うのが信条なんです。緑風Sは本命がナオミ
シャインで、相手にはアラビックスター、リアルヴィジョン、ワール
ドナウ、サイレントセイバー、マコトタイタン、クラフトマンシップ
の6頭でした。しかし、そこまでにやられて予算的な苦しさがあった
ことから、2頭を切ることになり、その2頭として選ばれたのがワー
ルドナウとクラフトマンシップだったのです。結果は皆さんもよくご
存知ですよね。そして、京都のメーン。新聞は紙面の都合上、自分の
シルシは載っていなかったものの、本命は穴狙いでオーソリティー。
対抗ゲイリーイグリットという見事な予想です。しかし、何を間違え
たか(とち狂ったか)、ゲイリーイグリットが来ないような予感を感
じてしまい、他の馬への流し馬券を購入。いやあ、世の中、こんなに
バカなヤツがいるんですねえ。自分のことだけど…。きょうも記者席
のヒーローになったことは言うまでもありません。明日から、すべて
のレースで買い目を教えてくれと頼まれました。くすん。

12日(金)

きょうは休みとはいえイベント3連発。まあ、最初のはイベントとい
っても歯医者通院。しかし、80分のロングコースとなってしまい、
しかも歯磨きのやり方がなっとらんとお叱りを受けた。けっこう一所
懸命やってるんだけどなぁ。で、歯医者が長引いてすっかり空腹とな
りながらも、必死の思いで(大げさだが)会社の健康診断を受けた。
恐れていた結果は出ず、まずはホッとひと息。あとは血液検査の結果
で中性脂肪がどうなるかだけです(これも怖いけど)。さらに夜には
競馬記者の懇親会。今は夕方なので、これから向かうことになるが、
多くの記者とJRA関係者(厩舎関係者ではない)との貴重な懇親の
機会である。タチの悪い酔っ払いが出現することを警戒しつつ、自分
も人脈を広げてきたいと思う。

11日(木)

まあ、もともと打たれ強い方なので、ひと晩寝たら胃の痛みも消えて
いた。ひと晩寝たといっても、厩務員さんたちとお食事に行って少し
飲んだうえ、深夜までトランプをやってて3時間しか寝ていないのだ
が…。で、きょうはオークス1週前追いの残り1頭を取材して、もう
ひとつ人物もののコラムを取材。眠い目をこすりつつ、某騎手と昼食
を食べた。久しぶりの食事だったが、このところ好調ということもあ
り、ビール片手に話も弾んだ(昼間っから、と言わないで…)。どう
ということもない日、と言われればそれまでだが、いろいろと実りが
多いと感じる日だった。うまく言えないが、競馬の現場に出て3年半
ちょっと。少しずつ自分に居場所が増えて来ているように思う。来週
は栗東出張が決定した。オークス当週、ダービー1週前。こういう時
に行けることを幸せに思う。また頑張るとするか!

10日(水)

仕事がラクだ、などと言っていたら、またまたとんだハメに陥ってし
まった。あまり詳しく書くことはできないが、
競馬雑感15で書いた
ことと同じような事態が起きてしまったのだ。何ともはや、胃が痛い
思いである。報道の難しさを感じるばかりだ。世の中、いいことばか
りではないと思いつつも、人生、うまくいかねえもの。やれやれ。め
んどうな気分としか言いようがないので、きょうはこのへんで。

9日(火)

先週の忙しさを思うと、天国のような仕事である。あまりラクをして
いると思われるのも困るが、普通に仕事していても、極楽の気分だ。
もっとも、普通に仕事といっても、オークスに出走する関東馬は決し
て多くないだけに、普通よりややラクなことも否めない。そんな時に
こそ、ダラダラせずに、いろんな関係者と会話をすることが大事かな
と思う。その中で、トーヨーデヘアの大崎助手の言葉が印象に残るも
のだった。「オヤジの分かな。フトシさん、ダービーの時は、サンエ
イソロンでカツトップエースに負けて、泣いてたし」。大崎助手の父
は、あの大崎昭一元騎手。古い話になるが、なるほど、そんな思いも
あるのかもしれない。大変なクセ馬であるトーヨーデヘアの調教パー
トナーである大崎助手にしてみれば、そういう気持ちが芽生えること
も理解できる。他にも、ヒマな時にしか話せないような雑談が、ちょ
っとしたヒントになったりするのだ。うまく馬券、取材につなげたい
ものである。もっとも、菊沢徳Jに会うなり「髪、
茶色いよ」と言わ
れたのには参ったが…。(注:昨日カラーリングしました)

8日(月)

このところずっと、月曜日は、出勤前に歯医者に通う日々が続いてい
た。しかし、今回は、間にゴールデンウィークがはさまったために、
歯に被せるものができておらず、金曜日の予約。伸びっぱなしだった
髪の毛を、ようやく切りに行けた。とはいえ、これまでもヒマがなか
ったわけではない。ただ単に、馬券の負けが込んでいて、美容院代を
出すのがつらかっただけである。ずいぶん伸びていただけに、思い切
ってバッサリやってもらうつもりだったのだが、出来上がりを見た会
社の女性から「あんまり変わらないねえ」のひと言。そんなもんか…

7日(日)

何より、今年のG1で初めて当たったのがうれしい。金銭のプラスは
決して大きなものではなかったが、まずはよしとしよう。春のG1は
これからオークス、ダービーと向かっていく。あらゆるG1の中でも
ダービーは当たり具合が悪い。ミホノブルボンとライスシャワーの時
に枠連で当たったのと、フサイチコンコルド=ダンスインザダークの
好配当を仕留めたことがあるが、フサイチの時は3着メイショウジェ
ニエからフサイチの600倍強を1000円持っていて、歯噛みした
記憶の方が強いのだ。やはり、ダービーは当ててナンボ。昨年はマイ
ネルプラチナムが1週前に骨折した段階で、我がダービーが終わって
しまっていた。今年も特に思い入れのある馬はいないのだが、それな
らそれで、気合を入れて取材し、結果を出せる馬を探したいと思う。
今週の当たりで勢いがつけばいいのだが。

6日(土)

自分的には、きょうでようやく普通の生活に戻った感である。世間も
土日なので、特にゴールデンウィークの感覚もない。ホッとひと息と
いうところだ。競馬の収支も負けは負けだが、意外に前半から我慢を
することができ、大負けもしなかった。まあ、元手がないのだから、
我慢も何もないのだが…。
ちなみに、きょうは新聞休刊日。朝は宅配のスポーツ紙がなく、駅売
りのみの発売だ。このため、家で新聞を読まず、駅でサンスポを購入
したのだが、これが悪かった。我が地元・保土ヶ谷駅から横須賀線で
新川崎駅まで行き、徒歩5分の南武線・鹿島田駅まで歩いて、南武線
の府中本町で下車、というのが東京競馬場行きの普段のコース。しか
し、きょうは保土ヶ谷から新聞を熟読していたら、アッサリと新川崎
を乗り過ごしていた…。結局、戻るのもバカらしいと思い、品川〜新
宿経由で京王線に乗るという、実に遠回り、かつ情けない旅を朝から
してしまった。ま、こんなことをやってても大負けしなかったんだか
ら、よかったと思うしかないか…。
注:交通の便が分かる人なら、すんごく遠回りだとお分かりいただけるはずです。

5日(金)

ゴールデンウィーク中、唯一の休日。といっても、両親が旅行中で、
朝から犬猫の世話、洗濯などをせねばならず、ゆったり休まるヒマは
なかった。しかも、うっかり繁華街に出かけてしまって、大の苦手で
ある人込みにもまれ込んで、頭痛がする始末。やれやれ。帰宅してか
らも諸々の仕事に追われて、働く主婦(主夫?)になった気分だ。日
ごろ、親のすねをかじって、ラクしていることを痛感する。できるこ
となら、きちんと経済状況を好転させて、ひとり暮らしでもしたいも
のなのだが…。このまま堕落してはイカンよ。

4日(木)

大山鳴動して…ということわざがあるが、きょうはまさしくそんな感
を受けた。あれほどに苦労した京王杯スプリングCのための除外馬取
材。終わってみれば、ブラックホークはもちろん、その次にあたるエ
イシンルーデンス、シンボリインディまで出走権が回りそうな状況に
なった。あくまで現時点での出走意志を見せている馬を考えた想定だ
から、こればかりは確定事項ではないものの、きょうになって「やっ
ぱりやめた」の組が多く現れたということなのだ。まったく、徒労と
いうのはこのことである。まあ、メンバーを考えると、結果はいいの
だが、これで「いいメンバーが出られたから、それでいいだろ」とい
うのでは意味がない。予告しておくが、再来週以降、間違いなくさら
なる混乱が訪れるはずだ。なぜなら、来週の京王杯SCには、シンボ
リインディ以下の賞金を持ったオープン馬が、ほとんどすべて登録し
て、除外を狙ってくるはずだからである。その先にある東海S、エプ
ソムCといったレースを狙う馬たちにとって、これはやっておかねば
ならないことなのだ。いずれにしても、システムの見直しは急務だと
痛感するばかりである。
そんな矢先、ハイセイコーの訃報が飛び込んできた。自分にとっては
ケリーバッグやサンドピアリス、ハクタイセイの父というイメージし
かないが、子供心にその名前は記憶している。競馬の発展に絶大な貢
献をした、オグリキャップと並ぶスーパーホース。自分が競馬マスコ
ミの社会を目指すきっかけのひとつなったのは、大学時代に競馬サー
クルに入って、そこでアルバイトを見つけ、先輩がマスコミとして活
躍していたことがあるのだが、この競馬サークルも、ハイセイコーの
ブーム最盛期だった昭和48年に設立された。いわば、ハイセイコー
がいなければ、自分のいまも、どうなっていたか分からない存在なの
だ。「誰のために走るのか、何を求めて走るのか」。大ヒットした、
「さらばハイセイコー」の歌い出しが頭の中をめぐる。合掌。

3日(水)

気が狂いそうだ…。まあ、さすがにそれは言い過ぎかもしれないが、
普通じゃいられない。前日に続く、今週の出走予定馬取材。当然なが
ら、東西でくまなく調べていけばいくほど、状況が違ってくる。1頭
の動向が、G1馬の出否のカギを握るのだ。シンボリインディが除外
確実な藤沢和師はすでに諦めの気持ちを固めつつもシステムに苦言を
呈するし、もっと悲惨なのは出馬可能かどうかがギリギリのライン上
にあるブラックホークの国枝師。「追い切りもできやしないよ」と悲
痛な声を上げている。何とかギリギリで参戦できそうだということを
伝え、明日は追い切りを行うことになったが、もし来週になって急に
1頭でも心変わりしてしまったら…。デリケートな馬にどれだけの影
響が出るか、考えただけで恐ろしい。週刊誌を作る自分たちにとって
非常に厄介な週であることは確かだったが、もっとツライのは、馬に
携わる当事者の方々。そのことをよく考えて、JRAにはシステムの
見直しを望みたいと思う。それにしても今週は、考えようによっては
我ながらよく仕事をしている。充実感はあるし、ウチの週刊誌が多く
の陣営に貢献したという自負もある(もちろん、自分ひとりの手柄で
はなく、ウチの記者みんながくまなく働いた成果だが)。願わくば、
こうしたウチの雑誌の頑張りが多くの方々に知られてほしいと思う。

2日(火)

今の職場に来て3年半近く。きょうほど週刊誌の仕事を実感した日は
初めてだ。ことは京王杯スプリングCの出走馬について。すでにサン
スポなどで報じられているが、除外ラッシュでG1馬でも使えないと
いう可能性が高くなっている。それが実際にどのくらいまで出走でき
るのか、それを調べなければならない。そのためにしなければならな
かったことは、今週、51頭が登録したオアシスS、44頭が登録し
た都大路Sの出走予定馬と、除外されそうな馬たちの今後を調べるこ
とだった。もちろん、単純に95頭ものオープン馬がいるわけではな
く、両方に登録した馬がほとんどなのだが、それでも東西合わせれば
60頭は超える。栗東はきょうが全休日で、美浦だけがてんてこ舞い
の忙しさだった、というわけだ。どんなに賞金が少ないオープン馬で
も、そんな馬の動向がG1馬の出否を左右してしまう。神経を使うし
計算しながら取材しなければならないし、もうホントにヘトヘトだ。
もちろん、それでも1週先のこと。何があるか分からない。今週は、
かなり疲れることになってしまいそうだ…。

1日(月)

世間では、世に言うゴールデンウィーク。もっとも、自分にとっては
この業種にいる限り、永遠にゴールデンであることがない週である。
電車は混む、割引チケットは使えないうえ値段も高い、しかも人々が
やけに楽しそうな顔をしてレジャーの風体をしているのだ。ウキー!
悔しい。まあ、好きな仕事をしているので、あまりゼータクを言って
はイカンと分かっている。でも「連休」という響きに強い憧れを持つ
気持ち、ご理解いただけますかねえ? さて、今週も全く通常どおり
の仕事だ。いつもどおりに美浦に行くとするか。

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