思う世界 Faile(32)「歴女ブーム考」

青年男子の傾向として、あまり積極的に女性を求めないという、草食系が多くなったということが評判になり始めました。するとほとんど同時に、若い女性たちが戦国時代を生きた武将たちにのめり込んで「歴女」などと呼ばれるようになりました。

男性の女性化、女性の男性化といおうことが言われるようになったことと、連動した話だと思います。

何かが大きく変化してきていることですが、男子が男子であり、女性が女性である必要はないのでしょうか。

お互いにその特徴を生かし合うことが大事なのだと思うのですが、昨今の傾向は、直ぐには鎮火しそうもありません。

実は歴史に関心があって、大事にしてきたわたしにとっては、所謂、「歴女」のほうに関心があるのです。

こうしたブームがあって、それまで関心のなかった者が、それ以後戦国時代への関心を持つ人に変わって研究までするようになるということも、しばしばあることですから、悪いことばかりではないと思うのですが、恐らくこのブームは、間もなく消えていくでしょう。

とにかくファッションなのですから・・・。また新しい目標が見つかれば、そちらへと走っていってしまうでしょう。そのうちきっと、あの「歴女」の騒ぎは何であったのだろうかと、呆れてしまうような状態がやってくることになると思います。

かつて古代史ブームがあって、若い人々が熱狂してくれたのはいいとして、その後古代の歴史を追及してみる人がどのくらいいるかというと、悲しくなるくらいに少なくなってしまいました。

歴史をファッションとしてもてあそぶ風潮に、あまり嬉しくない思いでいるわたしです。もうちょっと落ちつた状態で歴史に親しみ、楽しんで貰えないだろうかと思っているのですが・・・。いつになったら落ち着いてくれるのでしょうか

頼りない男性に代わって、すべて女性がリードしていく時代にはならないまま、また新しいファッションに飛びついていくのでしょうか・・・。

とにかく何事も大騒ぎをしたがる風潮から、落ち着きを取り戻して、対処できるようになりたいものだと思っているのですが・・・☆