知る世界 「桂川日記」(56)「平安京の原点」

京都というところを歩くと、表向きには、まったく変化を感じないのですが、歴史的な場を求めて歩いたりすると、知らないうちに夢を見てしまいます。

これまで、取材にいくたびに、かなり沢山の写真を撮ってきました。それはすべてCDへ入れて整理してあるのですが、いつもそれをすべて公開することが出来ません。

そこで今回は、まだ取材活動をしていないので、撮っておいた写真の中から、平安京の規模の大きさを、これまでとは違った形で感じて頂こうかなと思って書きました。

つまり原点の平安京の中心となるところは、現在千本丸太通りの交差点あたりにあったのですが、その周辺のまちやはあほとんど内裏のあったところに存在しているので、その一軒、一軒の軒先には、源氏物語に登場してくる、何という殿舎があったところなのかが表示されています。それにしても、広いのでびっくりしてしまいますが、内裏の中心と思われるところが現在油屋さんになっているのです。ここを中心として、その大分後方にあったのが大蔵省でした。いろいろな役所は前方にあるのに、大事な財源にかかわる場所は、あまり目立たない後方に置かれていたのですね。

この内裏を中心に考えた時、それから前方へ向かって行ったところに、つまり広い大内裏という官衙・・・お役所のあるところの前あたりにあったのが、現在の国立大学に匹敵する大学寮というものです。ここで貴族の有数の人々は、勉強していたのです。いってみれば東大というところですね。

京都のいいところは、そういうところに石碑が立てられている上に、更に説明の掲示板が掲げられているので、ぶらっと歴史散策をするのには大変親切ということが出来るでしょう。

ただし、平安京の頃は、町づくりがかなりゆったりとされているので、直ぐに隣に存在するということではないので、内裏の周辺を歩くだけでも、一日かかるかもしれません。

京都駅の裏手にある羅城門から、朱雀大路を一直線に、内裏の方向へ歩くのもいいかもしれませんね☆

内裏跡の油屋前の写真
平安宮大蔵省跡の写真
大学寮跡碑の写真
大学寮跡の写真