![]() 華氏911 Fahrenheit 9/11 ★★★★★★☆☆☆☆ 2003年 アメリカ 監督/脚本/出演:マイケル・ムーア 出演:ジョージ・W・ブッシュ ☆こう観た☆ 銃社会そのものを憂い、そのありかたを鋭く突いていた『ボウリング・フォー・コロンバイン』との決定的な 違いとして、本作ではあの9.11からイラク戦争に至るまでのすべての責任として、ジョージ・W・ブッシュひ とりを徹底して攻撃。そのあくなき姿勢は、フセインやビン・ラディンの存在さえも正当化しているように見 えてしまう危険もはらんでいる。 『ボウリング…』では“市民の代弁者”的なある種尊敬のまなざしでマイケル・ムーアを見ていた。彼は 今回も以前同様、持論を露骨に貪欲に訴えかける。しかし、全面的には支持する気になれない彼の個人 的な意地のようなものが見える。一般のマスコミが発信する映像とはやや視点を変え、戦争の非情さを訴 える力量は買う。しかし、怒りの矛先をどこへ向けるべきか、とやや偏った持論で市民に問う行為は少し お節介にも映るのだが。 先日北海道を訪れ、田舎の若者の雇用不足を嘆く声や、何かと目に付く自衛官募集の立て看板を目の 当たりにした時、人生の糧になるからとわが子を戦場に送り出したあるアメリカ兵の母親の姿が脳裏をよ ぎり、身震いした。日本がこれからも常にアメリカの後を追っていくようなら、同じような悲劇が日本でも間 もなく起こり得るだろうなと。
written on September 15, 2004
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