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地球で最後のふたり
Last Life in the Universe
★★★★★★★★☆☆
2004年 タイ/日本/オランダ/フランス/シンガポール
監督:ペンエーグ・ラッタナルアーン
出演:浅野忠信 / シニター・ブンヤサック


☆こう観た☆
 浅野忠信演じる主人公のヘタレぶりは、『バッファロー'66』のヴィンセント・ギャロを想起させる。そんなヘ
タレ男が自分とはまるでタイプの違う女を好きになるという構図も少し似ている。
 タイの日本文化センター内にある図書館に勤務するケンジは、本の虫で潔癖症で内向的。そして、自殺
願望が常に付いて回っており、幾度となく衝動的に未遂を繰り返すものの、そのたび邪魔が入って命拾い
していた。そんな彼が今度は橋の上で入水自殺を図ろうとしていた時、日本人向けキャバクラに勤めるタ
イ人女性ノイと出会う。彼女の妹ニッドが車にはねられるのを目の当たりにして…。
 生活は乱れていながらも、エネルギッシュに日本で働くことを夢見ているノイに感化されて、生気を感じ
させなかったケンジが少しづつ変わろうとしていく。彼の人間的でコミカルなエピソードが楽しい。ケンジの
性格の真骨頂、ノイの家で散らかっていたものが舞い上がり、整頓されてゆくシーンは白眉だ。彼の想像
が先走る手法もうまく生かしている。それらを差し込むことで彼が本当に死にたがりで、コスプレ好きで、
そしてノイのことを愛しているのがわかる。
 ケンジの見事な描写が際立つほど、ノイ像の掘り下げの甘さが悔やまれる。しかし、演じたシニターの
美貌と服の着こなしは秀逸だ。

おまけ:姉ノイ役のシニターと妹ニッド役のライラは実姉妹でもある。
written on October 6, 2004


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▽ここで観た:梅田ガーデンシネマ(大阪) 



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