WEBMASTER 今週の述懐 . . . . .

「お金」シリーズ ・・・ "コンペ "(後段)

2月22日が文頭

 

あるサイトでの私の書き込みの続きの続きです。

終りに考察を添付しておきます。

 

「著作権を放棄せず施主にも会わなければ、無料提示は作者の勝手」
とおっしゃるAさんへ

(「案で営業」という事で考えると)

閉じられた系にては 「無料も勝手」ですが、より遠望から見ると以下の問題あり。

1.「勝手に提示したから無料」がこうも圧倒的な量(ハウスメーカー)になると、
いつの間にか「骨子案は無料」に すり代わってしまいます。
(もう大多数の日本人にとってそうかも?)

2.勝手に提示したものゆえ無償 とは言え、ハウスメーカーの営業案は
ハウスメーカー内にては給料の対象です。
(結局は客のうち成約者が他人の分も払う。本当の無償ではない。)

(コンペということで考えると)

公開建築設計競技は おっしゃるとおりだと思います。
ただし公開コンペは 応募者が「勝手に」提示しますが、
有文書契約として、何段階かの賞金と 案の実施とが 約束されてます。
つまり「集団的には」双務契約であり、また有償です。
(従って規定外提出物は審査の対象とならない)

一方、日経で読む限り、施主はプライベートな我が家の基本計画の骨子を
プライベートに選ぶ権利を このサイトから提供されている。
全員を失格にする権利もある(実施をやめられる)。
その点において公開コンペを名乗りながら実はコンクールでもコンペでもない(K氏)。

この点、お説は「ハウスコンペ」の問題点を受け止めてはいないと思います。

 

わたしはこのサイトに次のいずれかになって頂きたいのです。

ア)建築家審査員が何らかの責任を果たし、皆の努力の総体が ただひとり
施主のみのためで終わらない、本当の設計競技(一般の基準を尊守)。

イ)施主のみのためであることに徹した、設計者の公募。
ポートフォリオ、住宅観、などで選択。必要なら有償で骨子案を提出。

コンペと「案で営業(K氏)」との双方をエクスキューズに
使い分けている印象をどうしてもこのサイトに感じたのですが、
わたしの誤解であることを望みます。

 

7. 「お金」シリーズで思い当ったこと

「自由」 ということの中に密かに、本人も気付かぬ間に、
他者への不公平・不公正 が入り込む余地があることに
はっ とします。

無償で提供する「自由」は 必ず「誰かからの有償」で支えられています。

それが自由主義経済の必要悪なのか、

業務の性質によっては 制約を設けるべきなのか、
(例 :入札の Lower limit 、あるいは設計の「告示1206号」)

もうすこし 丁寧に考えてみる必要があろうかと思います。

また、
シリーズのはじめで見たとおり、
低価格 イコール 良心的 とは言えないことを 逆に見れば、

「商売」をすることの中に 社会に対する善意は いくらでも込め得ることは、
ぜひ 付け加えておきたいと思います。

フォーラムにも書きましたが、美味しく小粋なビストロ何軒かで
街はぐっと 魅力的になるのですから。

 

皆さんのコラム募集中! (^_^) 安達

 

98/03/22