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中世、ヨーロッパ。
そのとある国。
その国には・・・・
戦争があった。
「「わぁぁぁっっっ!!!」」
血を求める叫びが聞こえる。
「「きゃぁぁっっっ!!いやぁぁっっっ」」
助けを乞う悲鳴が聞こえる。
ザシュッ!
人を切り裂く音が聞こえる。
ブシャァァッッ!!
切り裂いた後から血の吹き出す音が聞こえる。
ゴォォォォ・・・・
家屋が燃えさかる音が聞こえる。
ザッザッザッ・・・
兵士の行進する音が・・・・・聞こえる。
「はぁ・・・・はぁ・・・・・はぁ・・・・・」
別の国、とある離れ町。
この町はかつて国の王都に近いこともあり、繁栄した町。
だが、王都の移転に伴い、徐々に寂れつつあった。
国の名を・・・・神聖ネルフ王国といった。
「・・・はぁ・・・はぁ・・・・は・・・・・」
ガクッ・・・
少年とも、少女とも取れる人間が1人、道ばたに倒れ込む。
その人間には、体格にふさわしくない大きな、奇妙な荷物を抱えていた。
キィ・・・
ピピピピピ・・・・・チュン・・・チュン・・・・
朝。
ある家の中から、重厚そうな扉を押して、少女が出てきた。
「ん・・・・今日もいい天気・・・・・・あら?」
少女は家の前にある、奇妙なものに気付く。
「大きなもの・・・・何かしら・・・・・・・・・・・人?!」
大きな荷物に隠れていた人間に、少女は気付いた。
「や、やだ。行き倒れじゃない」
少女は当然、思案に暮れる。
彼女は昔も今も、行き倒れというものを見たことがない。
その処置に困るのは、当然の結果であった。
キィ・・・・
思案に暮れている少女の元に、1人の老人がやってきた。
「おい・・・・どうした?そろそろ仕込みをしたい・・・・」
「あ、おじいさん・・・・・実は・・・・・これ・・・・」
少女はおじいさんと呼んでいる人に、行き倒れた人間を指さす。
「なに?・・・・はぁ、行き倒れだな・・・これは」
「そうなの。で、店の前に置いて置くわけにも行かないし・・・」
「そうだな・・・・とりあえず二人で家に運ぶしかあるまい・・・」
「う〜ん・・・・やっぱりそうなるのかなぁ・・・」
納得のいかないまま、少女は人間を。
老人は人間の持っていた大きな奇妙な荷物を手に取り、
家に運び入れた。
はははは・・・・狩りだ、狩りだぁぁっ!
助けてよ・・・・助けてよ・・・・
ぎゃあぎゃあうるうるせえな・・・・・・犯すぞっ!!
助けてよ・・・・誰か助けて・・・
うるせえっていってんだろっ!!てめぇ俺の言うことが聞けねぇのかっ!!
ピリッ!!ビリビリッ!!
わぁぁっっ!!助けてよぉっっ!!
はっ!てめぇ男のくせにそそる体をしているじゃねぇか・・・
いい機会だ。試してみようかっ!!
助けてっ!!助けてっ!!
僕は何も・・・何も悪いことはしていないのに・・・
助けてよっ!!助けてよっ!!
誰か僕を助けてよっ!!
誰でもいいから僕を助けてよっ!!
お願いだよ・・・・
父さん・・・
母さん・・・
・・・・ィ・・・・
・・・・カァッ!!!
少年の脳に閃光が走る。
少年が気付いたとき・・・あたりには肉塊のみが残されていた。
少年は血塗れの体を近くの川で洗う。
ジャバ・・・・ジャバ・・・・ジャバ・・・
「取れない・・・・僕の・・・・・・・血が・・・・体から・・・」
少年は両手を凝視する。
一見すると、何もついていないように見える。
だが少年の目からは・・・・・・・
「血だ・・・僕が・・・付けた血だ・・・・
取れない・・・・取れないよ・・・・・この黒い血が・・・・取れないよ・・・」
少年の目からは、血が付いているように見えていた。
「・・・う・・・・・・うん・・・・ん・・・・・」
日差しに刺激され、人間は起き出した。
「あ、おじいさん、気付いたみたいよ」
「そうか、やっと気付きおったか・・・」
人間は声の方に目をやる。
当然、見知っているはずもない。
そして辺りをきょろきょろと見回す。
これも、見知っているはずがない。
「・・・・え・・・・あ・・・・・・?・・・・」
人間は、やはり困惑していた。
「ふふ、ここは私とおじいさんの家。何も危害は加えないから安心して」
人間は少女に微笑まれ、さらに困惑してしまった。
「これ、あまり人を困惑させるものではない」
「そうだね。・・・・あ、そうか、私たちが何者か分からないから困っているんだね。
いいよ、教えて上げる。私はマナ。キリシマ=マナよ」
「わしはフユツキ=コウゾウ。これはわしの孫じゃ」
「あ・・・・・・・・僕は・・・・・・僕は・・・・・・あ・・・あれ・・・」
「どうしたの?」
「・・・・・分からない。・・・・思い・・・出せない・・・」
「へ?」
自己紹介の後、人間は自分の名前を思い出そうとした。
だが、出来なかった。
記憶喪失。
一般的に、様々な症状で現れるものである。
外的要素、内的要素にその大部分は分けられる。
そして人間は・・・・
「・・・ダメだ・・・思い出せない・・・イヤなことがあったことは・・
覚えている・・・・何となく・・・・」
少年の記憶喪失は、内的なもの、精神的なものであった。
「う〜ん・・・少しでも名前は思い出せない?」
「えと・・・・・何とか「シンジ」というものは思い出せるんだけど・・・」
「じゃ、決まりね。あなたは「シンジ」君に決定ね」
「・・・・はぁ・・・」
自分の思いだしたものによって勝手に名前を決められてしまった。
当然「シンジ」はあきれかえる。
フユツキ=コウゾウも同じようにあきれかえっていた。
喜んでいるのはキリシマ=マナ本人だけである。
「さてと・・・シンジ君。君のことなんだが・・・どうする?行く宛とかは?」
「分からないんです・・・でも大事なこと・・・後イヤなことが思い出せれば・・・」
「つまり行く宛はないのだな・」
「・・・はい」
「ならうちで暮らさないか?家はパン屋をやっておってな。手伝ってくれさえすれば、
家で暮らすことを許可できるが・・・」
「・・・はい。宜しく・・・いや、お願いします・・・」
「決まりだな」
マナはひたすらに喜び続ける。
コウゾウはにこやかな笑顔を取り戻す。
シンジは・・・記憶のないことに、まだ不安を隠せないでいた。
「そうそう、君の荷物なのだが・・・」
「あ、はい」
「開けても・・・構わないかね?」
「あ、いいですけど・・・」
「なら開けさせてもらうよ」
「はい」
ガサッ・・・ガサッ・・・・ガサッ・・・
「!!・・・こ・・・これは・・・・・・・・いや、まさか・・・そんなはずは・・・」
コウゾウは、シンジの荷物を解き、中を見て驚愕の文字を上げた。
シンジの荷物に入っていたものは・・・
あとがき
あ、どうも、Y-MICKです。
えと・・・・・・連載です。
自分で自分の墓を掘ってます(墓穴)
私は・・・これ以外にも連載を持っているんですが・・・
さらに始めてしまいました。(笑)
ま、これがどのくらい続くか分からないですけど・・・
温かく見守ってくれると、とってもうれしいです(^^)
で、この話の解説をば・・・・
世界観は、中世ヨーロッパ。
戦争は何?と聞かれても分かりません。適当ですから(^^;
で、シンちゃんが持っていた奇妙なもの・・・・・は秘密です(笑)
もちろん、この話のキーにはなります。
さらにこの第1話でアスカちゃんとレイちゃんが出てきてません(爆)
登場させるつもり無くて、マナちゃんとくっつけるのか?と言うかもしれないですけど・・・
この話、生粋のLASになります(笑)
やっぱり、相方は良いところで登場しないと(笑)
#ちなみにマナちゃんは、人数合わせ(爆)
あとは、話の大きさですけど、このくらいを一話としてやっていこうと思っています。
一体何話になるかは分かりません(笑)
ま・・・・見守ってね(はぁと)
あと、感想なんかはここに。
私のHPの掲示板も可です。(木亥火暴)
艦長から感謝を込めて
Y−MICKさんが投稿してくれました!
ありがとうございます!!
しかも・・・・連載(爆)
続きを期待しております!!
いやー・・・私は根っからのLAS狂信者(爆)だと今まで自負していたんですが・・・・
「マナもいいなー」
なんて最近思ってます(笑)
「鋼鉄のガールフレンド」(PC版)のマナエンディングに悩殺されてしまって(爆)
そんなことはどうでもいいんです!
読んだアナタ!
Y−MICKさんに感想メールを出すのだ!
あなたの感想が作者の活力になります!!
あ、忘れてた。
Y−MICKさん、今回の投稿をもってアナタは中尉さんです!(爆)