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Sounds 〜Legend of Eva〜



Write by Y-MICK






「こん、ぼけがぁぁっっっっ!!!!!!!!!」


黒い甲冑の少年が兵士を殴りつける。

そしてその兵士は起きあがることはなかった。



ここは神聖ネルフ王国とゼーレ連合国との国境の一つ。

今まで戦闘は行われていなかった箇所でのこの模様である。

すなわち・・・間者と見るべきであろう。

事実その通りであった。

そこへたまたま通りかかった人間が間者と戦闘に入った、ただそれだけである。



そろそろ記述しておこう。

黒い甲冑の少年。

名をスズハラ=トウジ。

傍らで彼の安否を気遣っている少女はホラキ=ヒカリ。

二人は言わずともしれた、恋人同士。

そしてトウジに至っては・・・・・・・・・



エヴァンゲリオンの所有者でもあった。





Sounds 4th SAGA 〜Eva-03〜







「全く・・・なしてこないな所にゼーレの奴がおんねん・・・」

「スパイでしょ?その兵士」

「そうみたいやな。服装も・・・雰囲気も。ま、わしらに見つかったんで消そうと思っただけやろ」

「そうみたいね」

「でもあほなやっちゃなぁ・・・わいが・・・こないな物を持っているとは知らなかったようやで」

「普通分からないわよ。トウジがエヴァの所有者だって。トウジはエヴァ特有の反応さえ消しちゃうんだもん」

「ま、今まで修行しとったからな」

「そう、恋人言う私をほっぽっといてね」

「そんな・・・堪忍してや。わいかて・・・」

「・・・ううん、ごめん。誰もトウジを攻められないよね。持ってしまった故の・・・定めだもんね」

「すまんな、ヒカリ。こないな事につき合わしてしもうて」

「いいよ・・・・トウジなら・・」


スズハラ=トウジのことを記述しておこう。

彼は元来エヴァンゲリオンの所有者ではなかった。

一回の武闘家にすぎなかったのだ。

それが彼の師匠より受け継いでしまった物。

それがエヴァであった。

受け継いだという言い方は正しくないかもしれない。

彼の師匠により取り付かせられてしまったという方がむしろ正しい。

そして・・・彼ら、トウジとヒカリはそのエヴァの呪縛から逃れる方法を探して、旅をしていた。

今回は、その道での出来事である。


「しかし・・・これをなくすためにこれの力を借りなきゃいけないことが悔しい・・・」


エヴァを忌み嫌うトウジはこのように考える。


「でもトウジの身を守ってくれる・・・・私はその上ではエヴァは受け入れたい・・・」


彼の恋人はそう感じている。



彼らの思っていることは二つ。

だが目的は一つ。

そして何より二人でいると体はともかく、心が安まる。

互いに心を補っている二人はそのような考えを持ちながら、

終わりがあるのか分からない旅を続けていた。


「トウジ・・・これから何処行く?ゼーレに行くの?」

「いや・・・エヴァはネルフで生まれたもんやから・・・ネルフで探すのが常道やな」

「そか・・・ならまだネルフ内の旅を続けるんだね」

「せやな。そうなるな」


二人は会話をこの道に残し、再び自分たちの道を進み始めた。

互いに手を取りながら。










「くそ・・・・見つからない・・・」


神聖ネルフ王国の応急にある一室、国王側近の執務室。

この部屋にいるのは・・・言わずともしれた国王側近、イカリ=ゲンドウ。

彼の額には玉のような汗がにじみ出ていた。


「あるはずだ・・・・いにしえの記述にはある・・『エヴァはその数、13体が作られた』と・・・」

「だが・・・・確認が出来ているのは2体・・・・」


そう、すでにゲンドウは2体のエヴァを確認していた。

無理もない。

そのうちの1体は彼の盟友と言うべき人物、ソウリュウ=アレクサンダーの家、ソウリュウ家に。

それは代々伝わっている物である。

しかしアレクサンダーは知らない。

ソウリュウ家当主より、他の家のゲンドウが知っているのである。

そしてもう1体。

アヤナミ家に伝わるエヴァ。

これも当主よりゲンドウの方が知っていた。



ゲンドウはよく、両家を行き来している。

その会間に見つけた・・・と言うわけである。

すでに伝説以上の物と化しているエヴァを。



その2体のエヴァ、それぞれ

『冷檄(れいげき)のエヴァンゲリオン』

『強炎(ごうえん)のエヴァンゲリオン』

と言う。

ちなみに、トウジの所有するエヴァは、『闘神のエヴァンゲリオン』である。


「さて・・・何処にある・・・『音』と『絶対』は・・・・」


ゲンドウは最強の名を持つ『音のエヴァンゲリオン』、

そして全てのエヴァを統治する『絶対のエヴァンゲリオン』

を欲していた。


「少なくとも『絶対』は手に入れたい・・何処だ・・・何処にある・・・」


ゲンドウは独り言を呟き続ける。

自身の願いを叶えるために。

自分に絶対の自信を植え付けるために。



そうなるとこの独り言を聞いている人間に気づくはずもない。



「イカリさん・・・・貴男は何処へ行こうとするの・・・何をしようとするの・・・」

「何を望むの・・・・何を願うの・・・何が嫌いなの・・・・何が好きなの・・・そして・・・・」

「誰を手に入れたいの・・・・・・」



所詮、独り言を聞いて出てくる独り言。

それが思い人に届くことがあるはずもない。

届けようとする勇気と決断がないから・・・・・・・・・










二人の周りが異様な世界へと変化する。




別の人間が消えてしまった世界。




二人だけの吐息がある世界。




そのような世界で・・・・・・・・・・








「君は・・・・・夢に・・・・・・・・・・・・・・」




「あなたは・・・・・笑顔の・・・・・・・・・・」




「やっと・・・・と言うべきかな・・・・・・・・・・・」




「えぇ・・・・やっと・・・やっと会うことが出来た・・・・・」








二人は再会する。

この再会がきっかけだとしても。

二人はこの先、生きていけるのだろうか。

ここより先、二人を中心に世界が回り始めるだろう。

二人を巡る戦いが勃発するだろう。

二人の持つ『物』を巡る戦いが始まるだろう。



この二人という言い方はいけないかもしれない。

傍らで佇む二人の女性を忘れてはいけない。

そう、彼ら二人だけではないだろう・・・




世界はエヴァを持つ者を中心に・・・

イカリ=シンジ、ソウリュウ=アスカ、アヤナミ=レイ、スズハラ=トウジを中心に、

キリシマ=マナ、ホラキ=ヒカリを傍らに回り始めるだろう。












それが彼らの願いでないにしても。



あとがき


ふ・・・・ふぁんたじぃになってしまってる・・・(^^;;
だって・・・きらじゃないんですもん・・・・こういうの(^^;

ま、どこぞで見たような気もしないでもないんですよねぇ・・・

う〜ん・・・・ふぁんたじぃかぁ・・・・・このまま行っちゃうのも・・・良いかぁ・・・
でも結局はべたべたになるのも見えているような感じがする。

ま、とりあえずもうちょっと、艦長が帰ってくる度にやりましょうかね(笑)

あと、感想なんかはここに。
私のHPの掲示板も可です。(木亥火暴)







艦長からの感謝の言葉



Y−MICKさんの「Legend of Eva」第4話が届きました。

私の感想。

「ヒキまくりだなあ、おい」でした(笑)

だってー・・・良いトコで終わる民放のドラマみたいなんだもん(爆)

ま、楽しみは先にとっておきましょう。

さあ!あなたのアナタのココロのパトスをメールでY−MICKさんにぶつけるのだ!!

そうすれば年内にもう1本くらいUPしてくれるかも・・・・(爆)



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