禁漁まであと?日・・の巻き(前編)

9月に入り、日の出と日の入りの時間で「秋」を感じるようになってしまった。
まだ日中は30℃を越す日もあるが、晩になると秋の虫達の大合唱が耳に心地よい。
心なしか夜空に見え隠れする月も大きく、澄んで見えるのは気のせいか??
そんな9月,禁漁まであと・・・・の秒読みの日々が続くなか、焦る釣り人は僕を入れて4人が集まった。

1ヶ月ぶりとなった僕の釣行の友は、師匠、ヒデ坊、佐藤君だ。
今回の釣行プランは佐藤君の案。1本目の川は僕も1ヶ月前に行った川で、とても綺麗な
流れと景観で、僕もすっかり気に入った川。2本目は初めての川。期待度も高まりつつ向かった。

1本目の川到着!ゲートに車は無い。。。がキャンプの痕跡有り。堰堤から下か上か??
最終堰堤から上へ向かうためゲートから林道を20分ほど歩く・・・・途中2回爆竹を焚く!!
渇いた破裂音がコダマスル!! ここは1ヶ月前に熊さんが横切って行った場所だからだ。

林道突き当たりを今度はゼンマイ道を進む。・・・・が道は崩壊、仕方なく崖を下る・・・・・(^_^;)・・・
汗ダラダラ、膝はガクガク・・・川原に降り立ち一息,ニ息・・・・

左から
シムスで登場!ヒデ坊。中央、タフネス佐藤君。
右、師匠でした!

しばし、汗を引っ込めて、水分補給にフライの選択、各自息を整えて、イザ!川に挑戦!

「どうだろうか?」ヒデ坊のアタックを見守る鋭い眼差しのお二人さん!!                    
花崗岩の川底に清冽な流れ、川の水をすくって口に運ぶ。。うまい!!ドリンク要らずだ。
そうこうしているうちに最初の一匹がヒデ坊に!

元気の良いイワナが出た!  明るい川で、明るい体色のイワナ。ヒデ坊の自作ロッド&ネットをバックに!

順番に叩きながら進む。この時期いや〜なアブはもう消えて無くなっていた。
左岸に滝が見え、落差が増してきて、大きな石にへばりつきよじ登り、山岳渓流の醍醐味を味わう。
開けては狭くなり、右から左へ蛇行しながら標高は増していく。
こんな場所は魚だけで無く景色も堪能したいものだ。山登りとは違い、谷から見える景色は釣り人ならでは
の味わい深い景色であろう。

落ち込みの肩ギリギリで、飛び出した、師匠ご満悦の納得のイワナ! うーーんナイスサイズ!
これは,皆見えていて、「きたーーーーっ!」とギャラリーがうるさく叫んだ。(^_^;)
ヒットした魚のほかにもう一匹が一緒にフライにアタックに来ていた・・・が・・・さすがにソイツは
出て来なかった。

時計は11:30を過ぎた。心なしかお腹が空いてきて、「そんなに時間掛からないから飯は置いて行こう」
と話した事を後悔したのだった。
ここから上は滝超え1箇所、その上にさらに1箇所あるが、長くないので、アタックに行くことにし飯は後回し
とした。

狭まる谷をゆっくり慎重に進む。

見上げれば,草木も少ない絶壁にブルーのコントラスト。

先人の掛けたザイル2本を頼りに上を目指す。

滝上の開けたポイントで佐藤君にヒット!

ゴロゴロとした大きな石が目立ち始め、雑誌で見る九州の渓のような様相となってきた。
気づけば、蝦夷ハルゼミか?夏に引き戻されたかのような大合唱が耳にこだまする。
流れは大石と大石の落ち込みや、巻き返しのピンポイントと、さらに流れは狭く、そして水は強く流れる。
振りかえると、落差がさらに激しく増していることに気づく。
4人の釣りは賑やかで楽しい!! キャストする友を見つめ、「後ろ注意」や「でたぁ〜」とか、それぞれが
ロッドを振っていなくても、この渓と景色、この時間を楽しんでいる。

更に流れは狭くなり・・・・・

人面岩ならぬ、猿顔岩!?モアイポイントでゴルジュでござる。
流れは深く、ザイルは有るものの、沢屋さんの世界と判断し
帰路につくこととした。

何時も帰路は一気に走破するので,汗ダラダラで降下ポイントへ辿りつく。
途中、魚が走る!
川の水で顔を洗い,喉を潤して覚悟を決めて斜面に登り付く。
先頭を行く佐藤君が叫ぶ「うわーマムシ居た〜」と一同固まる。しばし見詰め合い、無勢に多勢と判断したか?
マムシが去って行ったのを確かめて、草を掴み、枝を握りゼンマイ道まで辿りついた。
程なく林道終点の駐車ポイントに付き、やや安心。そこに大きな木に爪跡。後で聞けば
地元の方のお話では、この木によく登って昼寝しているそうだ。そう熊さんが。。。
早速爆竹パンパンパーーん。ゲートまで後わずかの林道、右と左に横切ったと思われる、不審な草の寝方が。
車まで辿り付き、早速乗車しエアコンガンガンで走り出す。文明の力を存分に味わいつつ、次の川を目指す。