晴れ、時々沈
Vol. 3 ・2000 春夏+秋冬 編

2000年は楽しくスマートにレーシングディンギーを満喫するのだ〜。とか言ってるうちに来年はイギリスワールド。あーまた今シーズンもヨットばか全開でブリブリ行ってまいそう。お願い、誰か止めてぇ〜!

Vol.1「1999 春夏編・ワールドへの道!」
Vol.2「1999 秋冬編・新生ペア結成!」
もあります。
ご意見・ご感想はメールまたはゲストバースへ・・・ 


12月9日(土)
うりゃっ!ロールタック100万回!

 忘年会シーズンです、今って。というワケでまた二日酔いです、眠いです、キモチ悪いです、でもイイ天気だから海に来てしまいましたっ!!

 先週は沈起こしできなくて情けない目に遇ってしまった。でも今のわたしに必要なのは、めげずにとにかくどんどん海に出ること。レースの時はコンディションを選べないしー。もちろん、自分のスキルを遥かに超える無理は禁物だけど、多くのシチュエーションを経験すること、あらゆるコンディションでベストを尽くすこと、そうすることよって毎回必ず何か新しい発見がある。ストイックにやるって意味じゃなくって、とにかく好きなだけ、とことん楽しくやるんだ〜。

 今日こそは小春日和と言うに相応しい日。南寄りのそよかぜに、淡いブルーの空、たっぷりの陽射しで言うことナシ。レーザー、ホッパー、釣り舟がのーんびりしている。正面に富士山が見えているけれど、裾野が霞んでぼんやりしている冬特有の景色だから大丈夫。(富士山や伊豆がくっきり見えてくると大西が吹くというのは、相模湾特有の観天望気)

 今日はTasarが誰も出ていないから、なんかマークを探してわたしは動作系の練習、おぎゃわちはリーチカーブを納得行くまで追求。そして風が弱いからロールタックの練習をひたすら繰り返す。

 そのうちファイアーボールが一艇近寄って来て、どちらともなく走り比べのようになる。今日みたいな微風だと、互角かTasarリードって感じだけど、トラピーズコンディションになったらあっちが早いんだろな。

 狂ったようにロールタック。新しいシモに移るタイミングとヒールの度合いがナカナカどーして、難しい。格好いいロールタックはなかなか決まらないんだけど、決まると本当に失速しないできれいなタックができる。何度も何度も何度も何度もロールタック。

 だって、風が無いから、それしかやることないんだよーう!

 ふー、今日だけでロールタック1年分はやったな。


12月3日(日)
水中エアロビクス全日本選手権

 前日は葉山フリートの納会で、しこたま飲んで帰ったんだけど、朝はパッと元気良く起きて逗子海岸へ。12月は小春日和が多く、まだ水もさほど冷たくはなく、結構セーリング日和が多いのだ。とにかく、人よりも多く海に出なくては上達はあり得ない。・・・とか言いながら結局ダラダラと朝マックなどして出したのは昼過ぎだった。ワハハ。

 浜に降ろした時はまだ少ーし、北が残っていたけれど、そのうち南に変わる。うん、ホントに暖かく穏やかな小春日和。逗子・葉山はヨットとウインドでいっぱいだ。沖でデラさんがレースをやっているみたいだから、取り敢えずそっちに行ってみる。途中、風がなくなりマッタリと漂う

 何気なく沖を見る。逗子湾の真正面、南西方向。黒ーい雲と、雨だろうか、雲から黒い帯が水平線まで伸びている。オヨヨ、何あれ?と思っていると、見る見るうちに水平線に黒くてギザギザの模様が見えて来る。風がすぐに来る〜!

 いやぁ、早かった。そうこうしているうちに第一陣がやってきて、いきなりガーンとヒール。クローズでは逃がしっぱなしでまともに走れなくなる。おとしはじめた瞬間にグルーブに入り、プレーニングを始める。横ッ走りでものすごい驀進〜。ひゃっほーい!

 そのうちあちこちで沈が始まる。さらに強いガストが入り、あれえー、と言っているうちに瞬く間に撃沈。ふー、久々だよ。オーバーヒール沈。水冷たくないぞ。でも気付くとあたりは黒い雲で覆われてなんかヤバイ感じ。そして大島の周りだけが晴れ渡りくっきりと見えて来た。無気味な風景。風もさらに強く、波も高くなってきた。

ぜんぜん小春日和なんかじゃないーっ!!
起こしたらすぐ帰らなくちゃ〜!

 完沈したフネにのっかって、呼吸を整えてから、ひたすら沈起こし。半沈までは起こせるんだけどまたすぐに戻ってしまい水の中。だんだん疲れて来た時、レーザー逗葉フリートの軍団が通りかかり声をかけてくれる。ハイ、ダイジョブです。でも・・・いつになったら起こせるかは・・・わかりましぇーん!

 大波が頭の上を超えた瞬間、二人との手がフネから離れてしまった。ヤバイ!夢中で泳いておぎゃわっちにひっつかまる。ふー、危ない、危ない。格闘を続けて何分たったかな、わかんないけどだんだん力が入らなくなってきた頃、デラさんのテンダーが近付いて来て、ミヤシタさんが飛び込んで来てくれた。仏のようなお方。

 3人で奮闘して間もなく起き上がる。アタシは首ねっこをつかんで引きずりあげてもらい、3人でそりゃもう暴走に近いくらいのプレーニング。波が来るたびに3人とも吹っ飛ぶ。一番恐ろしいのは、南西に向いて開いている逗子湾に大波と一緒にデッドランで入って行くって事だ。しかも逃げ帰って来たヨットやウインドがいっぱい。真ん中は網があるけど、白波が砕けている大崎側に寄るのは恐ろしいので、あぶずり側からまっすぐ広い砂浜めがけて一直線。何とか上陸成功、ふーっ。

 波がぐしゃぐしゃで、フネを持っていられないのでメインを降ろす。ここから延々とビーチの反対側までフネを運ぶ。さすがに砂浜を引きずっては行けないし、船台を取りに行って乗せて帰ると往復することになるので、フネを浮かべたまま腰までの水深の所をひたすら歩く。

 これがもー、たまりしぇん!アンクルウェイト10キロくらい付けて、タイヤ引っ張って歩いてるみたい!!おまけに波が来るたびにタコ踊りを踊る羽目になるんだから、ふんとに、もー水中エアロビクス全日本選手権って感じー。エヘラエヘラ歯を見せて格闘していたら、ぶーらぶらしていたハリヤードが歯に当たって、前歯欠けちゃったよう!

もーやだー!がおーっ!!!

着いた頃には太ももパツパツでへたり込んでしまった。(注:前歯は先端がほんのちょっとだけ欠けただけなので歯医者でスベスベに削ってもらって事無きを得ました)

 艇庫に帰ったら、風はもうおさまっていた。何これ一体。局地的なミニ前線通過って感じ。とにかく疲れたあるよ。でも懲りずに来週も乗るあるよー!


11月3日(金)〜5日(日)<Tasar全日本選手権>
第1日:きゃぁ〜、風吹いてるじゃん!

 いよいよ、やってまいりました。今年のメインイベント・テーザー全日本!え?メインイベントならもちっとれんしうしておけって?ハイ、ごめんなさい。でも出ます、出ますとも!ワハハ〜。5:30起床、6:25の電車に飛び乗って逗子海岸へ。

 久々のカートップで一路江ノ島へ。知った顔がゾロゾロいておしゃべりにも花が咲く。

 まずは計測。ワールドの時に計測したはずなんだけど、記録がないとかなんとかで、ハル重量計り直し。そこですごくショッキングな事実が発覚。船齢2年の我が2706、今年3月末までは超ラグジュアリ〜?な屋内艇庫に保管していたんだけど、まぁ諸般の事情により今の日陰でウェットな屋外ラックに引っ越した。そ、そして驚くなかれ〜!なんと1年で4キロも太って?しまったのだ!アタシじゃありませんよ、艇体重量の話です、念のため。

 ということで冬の間せっせと乾かすことにして、今回はピッタリ68.0Kg。開会式の後、出艇。で・・・。なんかサー、風吹いてんだよね。気のせい? ちょっと緊張。でもよーくわかってる、これはれんしう不足による後ろめたさからくる緊張なのだ。参加艇は43艇。しぇー。

 海上では北〜北北東の風12〜16ノット。いわゆるイイ風ってやつ。風向は0〜20度くらいで周期的に振れるので、スタートラインは下有利になったり戻ったりって感じ。下有利はわかってたけれど、なんとなく中途半端に真ん中やや下寄りくらいでスタート。むぅー、ヘロヘロ風でにっちもさっちも行かないホープレスポジション。じりじり遅れる。

 スタートがイマイチだったのを差し引いても、なんかパワーが足りない。こんなにイイ風吹いてるのに、アンダーパワーでフルハイクできない。おかしいゾ、なんだ、なんだ?

 正直に言っちゃうと、ハイ、1上回航はビリ4でした。アハハ〜。次は得意のリーチング。これはねぇ、すんごい速かったゾ!波に置いて行かれる事なく、ずっとずっとプレーニングし続け、信じられないけど15艇くらい抜く。

うへぇー!!!

完全に行ってまいそうな、アドレナリン大放出の忘れられない驀進プレーニング。

 ただ、やっぱり上りがじぇんじぇんダメ。Lower/Slowerのままイライラを募らせる。やれることは全部試してみた。サイドテンションも4→2→しまいには0、アウトホールも3センチくらいずつ出して最後は結構深くしていたけれど、結局アンダーパワーなまま不完全燃焼。ラフテンション詰め過ぎだな。下りで爆走、上りでコテンパンというすごい悲しい走りだった。

 それでも○×建設あたま悪いから、チーム同士でポート・スターボをかけ合い、後ろの方で低レベルの争い?を繰り広げる。最後のビーティングで何度もミートし、前を切った方が「やっほぉ〜い!」と奇声をあげ、もうオツム弱いったら。いーんだ、ほっといて。でも楽しかったよ。順位はあんまり言いたかないけど、この日は32位・・・

 その夜は森戸に宿泊。ホビーキャットの全日本が借り切った宿に何故か合流させてもらい、パーティーにまで参加。挙げ句の果てにTシャツまで貰って大喜びのアタシ。あんたは一体何しに来たのか・・・(-_-;)

第2日:朝から 吉野屋!! 今日も元気だご飯がウマイっ!

 昨日のイメージを引きずらないように、イヤな事は昨夜のビールできれいサッパリ洗い流し?、とりあえず朝ご飯は吉野屋。相変わらずイイ風が吹いていて、今日はメチャ天気が良い!さー、また張り切って行きましょう。

 早めに艤装をはじめ、昨日しっくりこなかった走りを改善するために、1番2番のバテンテンションをもう少し入れ、ジブラフのテンションを緩める。あとは伸ばしていたハリヤードをもとの3センチ短いのに戻す。これで、いじった所は全部戻した。少し改善されれば、何が悪かったのかは見えてくるかも知れない。早めに出て、クローズを走ってみる。今日は3レースやるのだ。

 昨日と同じか、やや東寄りか。アベレージはそれほどでもないが、ガストでは20ノット近くありそうな重い北東風。

 1レース目、真ん中から出るが、スピードに乗れず遅れる。昨日からそうなんだけど、わたしは全くもってまともなコースを引けていないっ!コースはおろか、ミート艇のケアさえできず、注意力散漫。おぎゃわちにずいぶん迷惑をかけている。超・超反省。ごめんよ太陽族。

 1上スタボーロングでアプローチしたけど、マーク付近は風が回っていて直前で大きく落とされる。上から同じスターボータックでバンバン来るし、わー、どうする?とか言っているうちにマークの目の前まで来てしまう。で、結局入れない〜。ぎゃー、こうなったらもうジャイブしかない!ぐるりと回ってスターボ艇のお尻をなめてようやくタック、入り直し。5艇にはやられている。トホホぉ〜。師匠は下マークボートだから見られてなくて良かった。ふー。

 お約束のカッ飛びリーチングではズビズバ下突破し、相当酔いしれての下マーク回航、ところがマーク付近でラダートラブルのフネに巻き込まれて、信じられない大回りになってしまう。せっかくカッ飛びで抜いたのに、これで全てパァ。

 2上は左突っ込み。東浜の吹き出しは断然左みたい。でも岸に近付くほど風はトリッキーで上級者コースといった感じ。一方右も稲村が崎の吹き下ろしっぽいやつが、ベンドして下りて来ていてる。結局、この左はビッグゲインという程でもなかったが、いいリフトでアプローチできて少し順位を挽回。22位。昨日よりは随分マシ。

 2レース目、スタートは超、超、超下有利。直前で更に振れ、スターボでラインを切れなくなった。こんな時、葉山のクルーザーレースでは、必ず皆即タックでポートスタートするので、それを信じて疑わなかったわたしたちも、もちろん即タック。スターボではスタートできないんだから、もちろん周りも皆返す。下寄りのいい位置にいた。ところが2艇程スターボで突っ込んでくるのがいて、アウター付近はもうグシャグシャになる。結局下有利どころの騒ぎじゃなく、かなり遅れてのスタート。むうぅっ。

 こうなってしまったらもちろん片上り。頑張って起こして走る。上りはだいぶ良くなって来た。でも、片上り一本じゃ、沈でもしてくれない限り、絶対に抜く事はできない。上サイドでカッ飛び、サイド下はウィスカーの風。抜くに抜けずにいたので、早めにポールダウンして、5艇くらい同時にマーク回航だったけど、思いきりラフしてインを取り、うまくカモる!うへぇー、これは気持ちよかった。

 再度片上りである。マークチェンジはしないのだろうか。ディンギーレースで片上りを2回も走ったのは初めてだ。3上、やっとマークチェンジ。もはやスタートの失敗を取り戻す事はできず、28位。ひぇえ、ごめんなさい。

 3レース目。ちょい下有利。下3番手くらいから、初めて会心のスタート。上マーク見えないなぁ、あれはサイドだよねぇ、とか言っているとトップ艇がそれを回ってる。ふー、もうちょっとでオーバーセール。あぶない、あぶない。相変わらずガストはきついけれど、だんだんハンドリングにも慣れて来たのか、いい感じになって来た。フィニッシュラインがスターボの走りと同じくらいの角度になっていて、(たような気がした)いつまでたってもプーが鳴らなくて、ヤキモキしたけど18位でフィニッシュ。まー、前は上手いしとばかりだから、こんなもんか?

 やっぱ3レースは疲れるけど、楽しかった〜。

 夕方からはパーティー。麦汁をグビグビ飲んで、久々に師承ともバカ話しをし、大いに盛り上がる。そこで、タイセイチームなんとなく来年のワールドとりあえず行っとくか、みたいな話になり、だったらもっとれんしうしろー!みたいな。あぁ、確か浜名湖ワールドを決めたのも酔っぱらってる時だったかも。

 そうそう、琵琶湖の独りフリート、Nさんペアにもお会いする。Nさん見てますかぁー?また一人、テーザーフレンドが増えて、本当に楽しくなってきた。

所で、こんなハズカシイ順位、世界に向けて発信していいのでしょうか。まーいっか。隠しても速くなるわけじゃないしー。

第3日:いざ、ジョッシーペアで!

 今日はおぎゃわちと千夏さんが交代し、アタシは初めてジョッシー同士でレース。ずっとずっとやりたかったレディスペア。朝、寝ぼけ眼で天気予報を見て、風を表す矢印が「白」だったので、二人で大喜びする。(黄色とか赤とかは強いマーク)ワクワク、そしてちょっぴりソワソワしていると、いつも逗子海岸で会うレーザーのアンちゃんに「ガンバレ」と声をかけられる。サンキュ、君もレーザー全日本がんばりたまえ。

 合計体重はやっぱり100Kgに満たなかった私たち。ペットボトルに「飲みませんテープ」を巻き、スウォートに巻き付ける。出艇すると、案外ちょうどいい風。でもレース海面に近付くと頼りない風になってしまった。クローズを走り、セッティングのチェック。その後ロールタックの練習なんかをしてみる。上手く決まると、やっぱり加速がいい。

 回答旗が上がっているけど、風は定期的に吹いてくるので、回答旗を揚げると風が来て、来たと思って下ろすと、スタートの頃に丁度なくなっちゃうって感じ。2回のゼネリコの後、3回目はROUND THE END。千夏さんのハンドリングはなかなかアグレッシブで、それでいて冷静。惚れてまいそうだ。下に常に加速のルームを作りながら、上のフネをコントロールしていたんだけど、一層風が弱まった時、ひょんなことから下に入られてしまう。江ノ島のお兄さん達に、「下だよー、下だよー、出てってもいいからぶつけないでねー」なんて、優しくプレッシャーをかけられてしまう。やだよ、出るのは。I旗揚がってんだからー。

 何となく真ん中がふくらんでいるような気がしたけど、スタート。X旗が揚がる。うーん、うーん、あたしたち?それでもしばらく走り続ける。風なくみんな漂っている。。X旗は降りず。やっぱ戻ろうということになる。

 超微風・ROUND THE END・しかもライン中央から出た。どっちもすごい遠いよおおぉぉおおぉ!仕方なくコミッティボート側に向かう。のらーりくらりと戻っていた矢先に、プァ〜〜〜、とホーンが鳴りX旗が降ろされる。時間切れだ。もぅこうなったら行くしかない。もしかしたらリコールじゃないかもしんないしー。ラフして上マークに向かう。風はますます弱くなり、汗が滲んで来る。あーぁ、ノーレースにならないかなぁ・・・。と思っていたら本当にN旗が揚がってこのレース中止になる。やったーっ!デッキを手のひらでたたいて喜ぶ。

 さぁ次は頑張っちゃうもんね!と張り切っているけれど、風は一向に吹いてこない。ビール先生とむんむんがHOBBY HAWKで見物にやって来る。OP小僧みたいにサポーター付き(笑)

 ついにAPAが揚がってしまった。レーザーは丘待機だったらしいけど、テーザーは早々とキャンセル。あーぁ、せっかく最軽量ペアで軽風戦を試してみたかったのにすごく残念。とつぜん現れたゲンさんにえい航してもらいハーバーへ戻る。

 こうしてアタシのTasar全日本は 総合27位 で終わった。

 その晩、つくしのニ階で反省会という名のうさばらしをしていると、マッキー率いるデイドリームチーム登場。まもなくアドポンチームも。そしてついにデラマンチャ軍団がどわーっと押し寄せ、優勝したジョージさんを囲んで大騒ぎ。成績が振るわなかった○×けんせつチームはジョッキで一気飲みの刑。

 終わってみれば楽しいセーリング三昧の連休でした。やっぱヨットは楽しくないとー。

江ノ島をバックに下マーク回航のスナップ!プレーニング楽しかった〜。


10月28日(土)
じょっしーだけで行くもんね!

 全日本まであと一週間、さぁ、頑張るぞぉーと行きたい所だけど、実は、前日ガイア外洋帆走部の反省会という名の超ハゲシイ宴会で、すっかり二日酔い。ひぇー頭痛い。逗子駅について、青白い顔でフラフラ歩いていたら、ちょうど千夏さんと会う。そう、今日は初めてジョッシー二人でTasarを出すのだ。

 関係ないけど、わたしにはヨット関係の知り合いで千夏さんという人が二人いる。両方とも、めちゃくちゃヨットが上手くて、それでいて自然体で、すんごくカッコイイのだ。同じ葉山で「海援隊」というチームにいるちなつさんと、J/24女子チャンプの千夏さん。漢字とひらがなで区別することにします。

 天気は曇り。時折日射しが射して、北の風が程よく吹いている。よっしゃ、いよいよジョッシーだけで、ラックからフネを下ろし、浜までの階段付き急坂を下ってフネを運び、そしてマストを立てる!だいじょーぶだろうか・・・。

 ラックから船台に乗せかえるのは、ハナクソみたいに楽勝だったよ。階段付き急坂もスタンを下にバックで下るようにすれば全然オッケー。マストを立てるのに、ちょっとだけ苦労したけれど、3度目くらいで成功。これも慣れれば大丈夫でしょう!風が吹いていたら、ニコニコヘラヘラしながら、そこらへんのレーザー乗りとかに手伝ってもらえば何とかなるかも?!

 いよいよ、午前の部開始。風はそよそよと4,5ノット。追っ手で沖まで走る。あぶずりを超えるまでは振れまくりなので、葉山沖まで伸ばし、取り敢えず上りはじめる。セールをぐっと絞って行くと、ガツンと音がしてメインが落ちて来た。

ガーン!こっちもかい!
(注:管理人は最近、クルーザーでのハリヤードトラブルに泣かされていて、
何度もレース中にマストに登っているのだ)

 ハリヤードのたまたまが、きちんとフックにかかっていなかったらしい。タックとカニンガムをはずし、海の上で何度もトライしてみるけれど、やっぱり無理。最近ハリヤードを長くしたので、斜め前方からマストが撓るほど引かないと、たまたまが出てこないのだ。仕方なく帰ることに・・・。

 浜に戻ってからもなかなかハリヤードがあげきれずに苦労していると、ホビーキャットを艤装していたオヂサマがやってきて、オモムロにハリヤードの先を腰に巻き付けて思いきり体重をかけると、なんなくあがりきってしまった。ふ〜。やっぱこれからは、腰でしょ、腰〜。

 葉山沖に小さなブイを見つけて、もういっこはタコツボを下マークに見立ててれんしうを開始。そのうち、大ちゃんたちも合流。今日の風では、ジョッシー超有利。たぶん合計40キロ以上軽いはず。あたしは何となく、千夏さんと乗るのに緊張していて、思ったように声を出せない。だんまりはいけないと思って言ってみたパフコールが大はずれだったりしてトホホである。

 千夏さんは感性の人だ。ムツカシイ理屈なんていっさい言わないけれど、体全部で風と対話して、フネと一体になって滑らせて行く。ウ〜〜〜ン!思わず唸ってしまうようなハンドリングである。

 デラマンチャのヤマモトさんとなっちゃんが、森戸沖で短い練習レースをしていたのでうちの2艇も入れてもらう。4艇で上サイド下上下ラウンディングフィニッシュ。最初はスタートをズルしてなだれこむ。なっちゃんたちも、相当軽いだろうから、走りも互角。右に突っ込みウルトラゲイン。さっきまでは何となくモジモジしてたあたしも、練習レースとなると俄然張りきりモード。あれこれ一生懸命千夏さんに情報を与える。まー、そんな大げさなもんじゃないけど、気持ち良くファーストホーム。ってスタートずるしてるんだってば!!

 1レース終えると雲行きが怪しくなってくる。急に気温がぐーっと下がり、もう息が白い!雨が降っているような気がするが、気が付かないふりしてもう1レース。その時2708が寄って来て

「オレたち帰るからサ、もう1レースやっといて」
へ? ・・・・。 な、なにょーーー!?

千夏さんと顔を見合わせる。これは任意なのか命令なのか。

 2レース目、風が西に振れ超超下有利。スタボーでやっと出られる角度。時計がちゃんと取れなかったので見切りスタート。なっちゃんが「1艇リコールだけど許してやるよ」だって。ハッハッハ、ごめんちゃい〜。

 タックも決まるようになってきたし、下マーク回航後のスピードビルドはすごく上手くいった。帰りは本格的な雨。グローブから湯気が出てる。さぶい。

 というわけで、リコール勝ち逃げスンマソン!!

 * @ * @ 全日本に向けて * @ * @

クルーはヘルムスマンの手足ではな〜い。ただデッキワークだけをこなすクルーに成り下がるのはとっても簡単な事だけど、速いフネには必ず、すばらしいクルーが乗ってる。学連出身じゃないし、いつもどこかでコンプレックスを捨てきれずにいたけれど、アタシはそれを肝に命じようと思う。レースで前を走るのはヘルムの腕はもちろんの事、クルーのイカすタクティクス、冷静なストラテジーが不可欠。それに加え、息の合ったトリム、機知に富んだクルーワークがあってこそ初めて、最高のスピードビルドとボートハンドリングが完成するのだっ!!ばフぅ〜(ハナイキ)

Go for it !! Sail like mad !!


10月22日(日)
お約束の逗子湾ブロー

 というワケで(どういうワケ?)2日連チャンでテーザー。全然乗っていなかったくせに、図々しくも来月の全日本に出ようとしてるのだ。図太いアタシもさすがに、もしかしたらビリかもしんない・・・などと多少ビビり気味。

 今日はビールせんせいとアタシ、大チャンとヤマシタさんというペア。曇り空だけど、昨日と打って変わってお約束の北東風が程よく吹いていて、絶好のテーザー日和。どこを見ても本当にたくさんのヨット!ヨットだらけ〜!!

 ポートで出て行き、まっすぐに沖出し。すぐに葉山のディンギーレースの艇団とミートする。

うへぇ!4艇のテーザーが連隊を組んで
トップ集団を占拠してる!

 みんなカッコイイぞ。なんかまた取り残された感じー。やっぱりレースに出たかったなぁ。邪魔しないように下マークの沖まで行く。2708と走り比べ。スターボはまぁまぁなんだけど、ポートの上りが極端に悪い。色々試したけど全然わからない。左右違うってのはちょっと気持ち悪いので、ダイヤモンドステイなんかも全部確認してみないといけないなぁ。

 昨日の葉山マリーナのオーナーズパーチーでお会いしたハイソなおぢさま方が乗る枯野、ウェイポイントとミート。手を振った途端に大きく蛇行して、あわやチンこきそうになったけど、何とか持ちこたえる。ふー。やっぱアタシが棒を持つと危ない。それにウルサイ。らしい。そうかぁ?

 その後、レースを終えたデラさんとジョ〜ジさん&なっちゃん(なっちゃん見てるー?)達とちょっとだけ一緒に走る。アタシたちは久々すぎて、付いて行くのがやっとって感じ。皆さん全日本に向けてノリノリの様子。あぁ、ホントにもう、全日本ではビリかもしんないよ。はぅー。

 8〜10ノット程の丁度良い風だけど、アタシのハイクアウトがあんまり効かないので、パフが入るとオーバーヒールで苦しい。久々に腹筋ぶち切れそうなくらいハイクアウトし、余りの苦しさにむせてしまう。ダサイ。

 でもちょっち待って。ヒールはするけど、なんかアンダーパワーな感じ。シュラウドテンションなど色々いじってみたけど、どーも走りがしっくりせず、疑問に思いながらも最後にアウトホールをばーんと15センチくらい出してみたら・・・。

 なんのことはない、突然気持ち良く滑り始める。クローズでハッとするようなプレーニング。そう、コレコレぇ!そうこなくっちゃ〜!メインを深くしてパワーを付けた分、セールを出しても結局スピードがあるので上りも悪くなく、あー、なんだか色々難しいけど、感覚的にスピードを体感できるのでわかりやすい。

いつでも軽量の二文字が付きまとい、ちょっとでも吹くとデパワーが大変なので何かとびびってしまい、何でも必要以上にタイトにしがちかも。う〜みゅ、もっともっと乗り込まなくてはいけないなぁ・・・。

と言うワケで、来週も土日乗るのだ〜!


10月21日(土)
癒し系セーリング

 うぉー。すんごい久しぶり、2か月ぶりののテーザー。9時過ぎにイーストショアセーリングクラブに到着。ぎゃわっちがもう到着していて、おニューのティラーエクステンションを喜々として取り付けてる!長いのをやっと購入したとのこと、これで晴れて前乗りオッケーさ。(注:テーザーは、スタンへヴィーにならないように、スキッパーはスォートをまたいで前に乗るので、純正のエクステンションだとチト短すぎる)カーボン製のすんごい軽いやつなんだけど、カーボンてよりウェハースヘビの抜け殻って感じ。わたしも先日折れてしまったウィスカーポールを新しいのに交換。こいつも黒光りしてるぅ!

 イーストショアの主、ニヘイさんも、何やら大掛かりなレストアを楽しそうにやっている。時折、北寄りのさわやかな風が駆け抜けて、陽射しもたっぷり、暑いくらい。そんな土曜の朝の時間を鼻歌を唄いながら過ごす。嗚呼、ステキったらステキ。

 まもなくしてヤマシタさんと、なかじ〜さん@おヒサ登場。2706と2708揃って出艇!したのに、か、風がぬぁーい!いつの間にか南風の変わりばなになっていて、沖にすこーし黒っぽいのが来てるけど、大した風では無い。ガクっ、全日本を控えてやる気満々でやってきたのにー。

 この季節、北東風は安定してよく吹くけれど(通称逗子湾ブロー)、気温が上がって南に変わった場合、これから冬にかけて、いい南が吹くことなんて殆どない。(と思う)南西のドン吹きか、こんなへなちょこ風かのどっちかだ。

 頭の上をカモメが旋回して、キャーキャーと鳴く。これがチャコの海岸物語の出だしにクリソツだったので、そのまま続けて私がイントロを口ずさみ、二人で「抱きぃーしーめたーい〜」と口を揃える。あぁ、やっぱチームワークって大切だ。(バカ)-_-;

鏡のような水面に雲が映ってる。

なんかぁー、癒し系? って感じー?

 すっかりリラクゼーション系セーリングである。アタシはさっきからずっとテーマソングは「チャコの海岸物語」なのに、あまりのベタナギに突然ぎゃわが、北の国から@さだまさし節「ルールールルルルるぅ〜」で割って入る。

ちょっとォ、やめてよォ、違うよォそりはー!
なんてったってここは、ニャロメも黙る
ショ〜ナンなんだからね!

と、やめさせるけど、その後このメロディーが頭から離れず、すっかり今日のテーマソングになってしまった。むぅー。

 その後、大崎の向こう側に僅かな南の吹き出しを見つけて、そこら辺のマークを拝借して回航れんしうとロールタックなんかをバシバシっとやってみる。ヤマシタさんの笑い声が遠くでこだましてるのを耳にしたときは脱力系の笑いに襲われてしまった。あっちも癒し系らしい。

 ビール先生が葉山マリーナからHOBBYHAWKでフラッと散歩に来た。「お腹空いた〜、何かくれぇ」とダダをこねてリッツをゲット。二人であっという間にむしゃむしゃ食べて、帰れなくなりそうだから逗子湾に向ける。何とそれから着艇までに1時間近くかかってしまった。

 風なかったけど、この頃は水もぐっと澄んできて、空も山々も美しい逗子の景色を眺めながらのセーリング。ま、いいでしょたまにはこんなのも。


8月19日(土)
森戸でランデブぅ〜

 今日は何と贅沢にもHOBBY HAWKをアンカリングして母船にし、ゾディアックを足にして2艇のTasarとランデブーという何とも贅沢な遊びの日!森戸沖にアンカーを決め、オーニングをかけてビール飲みながら2艇の到着を待つ。

・・・ってもぅ酔っぱらっちゃったんだけどぉーーー。
アッハッハッハッハぁ〜。

 程なくしてアニキと西村キャプテンが乗る2706登場。アニキはすっかり鬼コーチモード入っていて、この暑い中、風も無いのにマークをぐりぐり回って来たらしい。取り敢えずビール先生&アタシが乗り移る。「クーラーにビ〜ル冷えてるからねぇ」なんて言いながら交代。嗚呼、いいねえ、こうゆうの。健全なヨット遊びですよ、皆さん!

 何とも風が無い中をの〜んびりとセーリング。一瞬の無風の後、南の第一陣がやって来て、さわやかな6,7ノットの風。続いて大ちゃん&千夏さんの乗る2708も到着。走り比べに丁度良い風になってきた。

 次は、キャプテン&アタシ、森下アニキ&千夏さんというペア(アニキの念願ついにかなう!)に乗り換え。クローズでジャバジャバと突破されたりしてコテンパンにやられる。言うまでも無く、アニキは上機嫌。(-_-;) 可哀想な西村キャプテンの判定は2年生の夏休みレベルということに・・・!がーん!by西村

 練習日和の風だし、せっかくだからヘルムをれんしうしろーと言われ、キャプテンとポジション交代して恐れ多くも女王千夏サマと走り比べ。トラベラーは使う余裕がないのでセンター固定。フラフラと情けなく走る。やっぱり上りは角度が全然違い、あっと言う間にゲージが開いてしまう。それでも何とか食いさがって?付いて走る。「辛抱どころだぞぉー」とか「しぶといなぁ」とかアニキに言われながら。

 ずっとずっと集中してないとすぐに蛇行してしまう。やっぱまだ舵を切る量が多いのだ。テルテールとメインのリーチ以外はどこも見る余裕がないし。しかめっ面をしながらものすごい真剣モードでどこまでも走る。いつまで行っても追い付かないんだけど。

 今日はお気楽海水浴モードの予定が、結果的にはすんごい真剣な走り比べになった。ムフフ。ただ何となく走っていても面白くないし、やっぱりウマイ人と走れる環境があるってすんごく恵まれてるなーぁ。秋に向けてそろそろスイッチON!?

 最近楽しいメンバが増えたので、これからもっともっとガムバってレベルアップして行きたいなと心新たにしたのであった。オランダのウドさんから次回のワールドのお誘いもあったことだしね。


7月29日(土)
J/24女王とブィブィセーリング!!

 ひっさしぶりのTasar、ずっと放ったらかしにしていた2706,2708に久々にご対面。うぅーっ、オーニングの上は池になり、周りはクモの巣だらけ。

 今日のメンバーは大ちゃん、ヤマシタさん、森下アニキ、ホビーキャット乗りのハナハナ、アタシ、それから超びっくりスペシャルゲストとしてJ/24女子チャンプのヘルムスマン千夏サマをアニキが連れて来てくれて、何とも楽しげな豪華メンバが集まった。千夏さんとは初対面だったけど、KAZI誌で顔を見た事あったからすぐわかった。組み合わせを大ちゃんが「んー、じゃぁねぇ、06に森下さんとマルコ、08は千夏さんとヤマシタさんね」と言い放つ。その時のアニキの引きつった顔をアタシは見逃さなかった。せっかく千夏さんを誘って来たのにね、悪かったねーぇ、アタシで。ワハハ。遅れて来たハナハナと二日酔いの大ちゃんが第2陣ということになり、まずはこの4人で出艇。

 逗子湾は海水浴場と化し、そりゃーもう賑やかな事!色とりどりの水着のオネーチャンに男子は色めき立ちもう大変。イヤァ夏の湘南ですなぁー。でもね、風は結構吹いてんですよね、久々に乗るにはちょっとびびりバビデブ〜の南15,6ノットオーバー。「きょ、今日は棒を持つのは止めときまふ〜」と弱気なアタシ。

 まずはアップウインドで沖出し。千夏さんが棒を持つ08とこっちはアニキが棒を持つ06とで走り比べるけど、高さもスピードもイーブンか、ややリードか?って感じ。やっぱり合計体重のなせる業か・・・?すっかり気を良くして早くも無敵モードバリバリのアニキ。ハッハッハ。
千夏さんが華麗なタックを完了するかに見えたけど、ティラーを放してしまい沈!軽くてコロンコロンするTasarは慣れるまではちょっと気を抜けないのだ。でも、スローモーションみたいで沈までもカッコイイ千夏さん。

 アニキったら千夏さんの沈を見てなぜか大喜びである!よほどうれしかったに違いない・・・。沖まで来ると風は安定しているけど、いい南がバンバン!頭からスプレーを思いきりかぶり、大波を超えながら走る。腹筋は辛いけど、スカーッと楽しいのだっ!!!

 ノリノリのアニキと次はダウンウインド。こっちはぐりんぐりんローリングして、もぅ二人して中国雑技団状態!なのにそれに比べ千夏艇は真ラン近いにもかかわらず安定してスイスイ走っていくし、なんとウィスカーアップ。アニキと二人で「あー、ウィスカー揚げれば安定すんだよ!」とか言って揚げてみる。「ほらナ、やっぱりナ・・・」なーんて思っていたのも束の間、即座にバランスを崩しハエたたきのような激沈!アタシはお尻からバックロールエントリー!%鼻から海水(-_-;;)

 うーん、沈こいてしまいましたよ、久々に。ビュービュー吹いてる中、完沈しかもポールが付いたままのフネ。アニキが潜ってポールを外したけど、これがまたなかなか起きずに、何度か起こしては逆沈を繰り返し、もうくたびれて腕が上がらない。波間でしこたま海水を飲んでしょっぱいし、そのうち冷えて寒くなってくる。ヘロヘロになってようやく起こす。何とか乗り込み、呼吸を整えたてから顔を見合わせる。二人とも何も言わなかったけどお互いもう帰るって決めていた。ワハハ。何と千夏艇もヤマシタさんが向こうずねをパックリ切り裂いてしまいデッキ血の海。2艇ともひとまず引き揚げる。やっと浜に到着したと思ったのに、混みあった海岸で着艇時にラフしようとした瞬間にウインドが折り重なって倒れてきてこっちも沈。。。ふぅ〜。

 やっぱ真夏と言えど海をなめちゃいけませんねぇ。スポーツサンダルに短パンTシャツなんてなめた格好で出たらもー傷だらけ痣だらけ。

 休憩を挟み、第2陣は千夏・アタシペアと花井・大ちゃんペア。「こんなチャンスなんて滅多にないから千夏さんと乗っておいで〜」とアニキに言われて、そりゃもっともだ!と思い千夏さんのクルーで乗り込む。でもアニキ、せっかく千夏さんを誘って来たのに乗れずに寂しそう〜。すまなかったねぇ・・・。

レディースペアで乗るのは初めて。千夏さんはふんとにカッコよく、ハンドリングもさすがにウマイ!なんか異様にうれしくなってきて、波をバシャバシャ被りながら、ブィブィとタック、バシバシとジャイブを繰り返し、二人で本当に子供に返ったみたいに楽しくセーリング。う〜ん、楽しかったな〜ぁ。

 その後、夜はみんなで葉山マリーナのセンターピアにて夜風にあたりながらオサレなワインパーティで盛り上がり、楽しい楽しい夏の1日をおえましたとさ。


4月29日(土)〜30日(日)
す、す、すっプリングレガッタ〜!
1日目 行きはヨイヨイ帰りは・・・ヨレヨレぇ!
(ToT)

 5時半起床、6時出発という泣きそうなスケジュールだけど、フッフッフッ。なんてたって今日から怒濤の9連休・ゴ〜ルデンな日々だもんね!海に行くなら早起きなんてハナクソみたいなもんだもんね!おまけに空は見事なまでにまっっっ青なんだもんね。富士山がうすぼんやり見えているのがちょっと気になるけど。

 今日から2日間、地元葉山にてテーザーのスプリングレガッタが開催される。南寄りの風がそよそよ〜っと吹いているだけで、本部がある森戸海岸までは行き着けそうにない。ということで電話連絡で了解を得て、直接レース海面に向かう。

 1レース目、南南西〜南に振れ回り安定しない風の中、上有利のラインでスタート。上寄り2列目になっちゃったけど、まずまずのスピードでスタートを切り右海面へ伸ばす。無難に走り1上は真ん中くらいで回航。サイドでは波はないけれど軽い分上手く滑らせ少し順位を上げる。下回航後即タックし、右海面のパフを使ったあと、ラルに捕まる前にうまく左へ返す。上位がいい風を掴んでいた左海面に突っ込んでグングングングン行き、グングングングン・・・え?あっ!行き過ぎたぁあぁああ〜!更に先の同じような黄色いブイと間違えてしまい、始末書並みのオーバーセール!ごめん、ごめんよぉお、ディア マイ スキッパ〜!でも行き過ぎた左海面にすごくイイ風の吹き出しがあって、結果的にはおとして走ってもロスなしのイイトコにつける。ワハハ、わざと狙ったんだよーだ。

 2上ではジャイブセット。ここから先も徐々に詰めて、かなりいい所まで上がったんだけど、安全目に見たつもりのフィニッシュラインのアプローチタックが結局全然足りなくて、2艇にやられてしまう。勿体ない、全く、詰めが甘いよォ!!25艇中8位。

 2レース目、イイ風が吹いてきた。南からバンバン。風向が安定せず、しばし待たされた後、ゼネリコもあって再スタート。そうこうしているうちに沖からチョッピーな波がたくさん入って来た。一時は16,7ノット程になり、情けないけど合計105キロペアではもう起こせなくなってしまう。ちょっと吹き上がると途端に余裕がなくなってきて動作系のミスも目立ち始める。じわりじわりと遅れていく。上りが悪いのはこの際仕方ないので、タックは少なめ小技も避けて、とにかく頑張って起こして走るとの、波の処理。上りではこの二つに重点を置いてしのぐ。

 その代わり、フリーは速いぞ。上マーク回航もなかなか上手く決まるようになってきて、サイド航の最初の加速で抜いたり前に追い付いたりできた。・・・でも、やっぱダメだね、苦しい。体力不足、練習不足を痛感。ななななーーーんと18位。シュン。

 3レース目。【・・・今のアタシの体力では1日3レースはツライ。しかも上りが4レグあるやつ・・・】このまま吹き上がると思いきや、風は徐々に落ち始める。でもいやらしい波だけが残る難しい海面。

 スタートは下3番手くらいで抜群のタイミング。みんなスターボを伸ばしたので、返さずに左に突っ込む。アプローチでやや細かくタックし、真ん中からのアプローチ。1上は5番手で回航。サイドでカッ飛び、2艇抜いて2下マーク回航で3位に浮上。ここまではなかなか。ってゆーか、良くやった、ハイここまで、って感じ?(笑)

 で、2上でついに実力を発揮し、最悪のコースと走り。波の処理がうまく行かず、真ん中あたりまで後退。得意の下りレグでも波長の短い波にうまく乗る事ができずないまま苦しい上りに入る。3上、波の処理もさる事ながら、アプローチで大失敗。タックの度にドタバダし、落とされるワ、失速するワでビリ3まで転落〜。あぁーん、どうして〜!ボロボロのヘロヘロでフィニッシュする最後のタックですっ転がり、センターに尾てい骨を強打し、蒙古斑まで作る始末。ダサイ。

 今回よく走っていた面々は、真冬の間もずっと練習を続けて来た人たち。クルーザーもディンギーもあっちもこっちもで、こんな練習不足の状態で前を走れる程テーザーフリートのレベルは低くないってわかってるけど・・・でもでも今日はちょっと意気消沈。もぅヨット辞めようかなぁ・・・なぁーんて。3レース目は本当にどうしたらいいのか全然わからなくなっちゃうほど走らなかった。風が落ちて波だけが残った海面、課題です。

2日目 楽しくなければレースじゃないっ!

 昨日は散々なレースだった。なんだか今朝はあんまり気が進まなかったけれど、海に到着。とりあえずお天気もサイコーだし、波もおさまっているし、風も弱いし・・・、ん?コレって得意風域じゃーん!ムフフぅ。ってことで単細胞なので昨日の悪夢はすっかりどこかへ吹っ飛んでしまい、ルンルンで出艇。好きなのよ、結局〜。

 レース海面でしばし風待ち。ミドルボート選手権も間近に控え、遠くでサエラ様もれんしうしている。

 1レース目、スタート最悪で殆どドンベだったけど、1上までで真ん中くらいまでに挽回。軽風の時は頭にも体にも余裕があるので、振れを細かく分析。先行する艇の動向を見ながら上手くリフトを掴むように。昨日とは打って変わってスピードがある。スピードがあるから上りも良い。スタートとコースを外さなければ、もっと上位に行けるかも・・・。最後の上り、ずっと競っていた薄紫のおフネの前をポートで辛くも切り、マークすれすれに上りきり、即タックしてフィニッシュ。薄紫艇はポートに返した後スターボ艇に蹴散らされてしまう。ここらへん紙一重。ラッキーでした。だいぶ挽回してやっと10位。面白い!このレース面白かったよ〜〜〜〜!

 2レース目、スタートがとにかく良かった。チューニングと風域もベストマッチング。滑る、滑るで1上3位で回る。前を走るのは慣れていないし、昨日の悪夢もあるので、丁寧に走ることを心掛ける。突然、右舷お子様がレース海面のど真ん中を、巨大なブランケットを引きずりながら横切ってくる。ひえぇ!すごいしとですやっぱ^_^;。でも振り向いて大声で手を振ってしまうアタシもアタシだが・・・。でも良かった、3番手で後ろに大勢従えて走っている時で〜。

 2上で後ろから猛追してきた田中艇(ワールド2位のカッコイイご夫妻)が一本左に伸ばし、次のミートで遂に前を切られる。たしか、リコールで仕切り直して追いかけてきたはずだけど・・・。そのスピードってば本当にすごい。逆立ちしても到底届かない力の差が歴然。とにかくバカなことをして下位転落しないように、周りに合わせて逆タックを最小限に抑え、丁寧に丁寧にコースを引く。後ろのカバーも忘れちゃいけない。とにかく、逆転なんて大それた亊は考えずに今の順位を死守するんだ。田中艇はタックのロスが殆どないけど、わたしたちはまだまだそうは行かない。

 大阪は北港から来てフェイスを分けていた好調の池田艇と、最後の最後フィニッシュラインでミートしそう。この時ばかりは少ない身長を目一杯伸ばして脂汗が出るほどにハイクアウト。鼻の差、本当にほぼ同時だが、ほんの僅かの差で先にフィニッシュ。ホーンが続けて鳴ったので、本部艇に乗っているヨット部先輩のなかじーさんを振り返って「こっちが先?」と自分を指差してみる。なかじーさんはウンウン頷く。やったー、片手シングルは本当に初めてだよぅ!

 3レース目、楽しくなければレースじゃない!ってことで、あくまでも楽しく、そしてできれば速くという気持ちで最後のレースに臨む。内容はあ〜んまり覚えていないんだけど、楽しくできたことだけは確か。ちょっと振るわず、でも実力どおりかな?14位。

 1日目は落ち込んだけれど、終わってみればやっぱり楽しい2日間。総合成績は、25艇中9位とシングル入り。課題も山積みだけど、2日目の4位ははっきり言ってウレシイです。先月の稲毛でのレースに比べてうまく行ったのはマーク回航。練習不足でイメトレくらいしかしていないけれど、上マーク下マーク回航後の加速と、サイドマークでインを取る駆け引きなどが上手く行き、今までおぎゃわっちにストレスを与えていた場面も息が合うようになって大きな前進。

 でも浮き沈み激し過ぎだよね。ガッハッハ。上位のチームはみんな6レースやっても安定した成績で大崩れしません。発展途上なので仕方がない、でも楽しくて仕方がない時でもあります。

 


4月9日(日)
ウエットシーズン到来♪

 イーストショアヨットクラブへ引っ越しして初めて乗る日。逗子駅からは今までと違う海沿いの道からアクセス。南よりの風がそよそよと吹いていて、んまーっ、なんてサワヤカなんでしょう!都会で被った一週間分のほこりを潮風で洗い流す感じ。

 歩いていると見慣れたフネ。逗子市ヨット協会に引き取られていった大成のおフネがお父さんや子供たちに押されて浜へ降りていく。これは大変うれしい光景。おまえの幸せな姿を見てお母さんは嬉しい。(T-T)うるうる

 駅からのんびり15分位かけて歩き到着。艤装をしている人はいないけど、もうデッキでビール飲んでる人が・・・。なかなかよろしい。

 今まで屋内艇庫だったのでマストとセール以外は殆ど解装せずに置いてあったけれど、これからはちゃんとしまってオーニングをかけてラッシングするので、艤装もその分ちょっと時間がかかる。計ってみたら着替えも入れて小一時間。慣れればもうちょっと速くなるかも。

 今日はついにウェットに衣替え。風が少しだけ冷たいので上にスモッグを来て出艇。浜に降りると色とりどりのウインドやディンギーがいっぱい。沖にはクルーザー。春がやってきたあるよ。今日は大潮だったのか?干潮ですんごい遠浅になっている。浅瀬のゴツゴツした岩が出ていてずっと沖までボトムすれすれでラダーもセンターも下ろせない。

 風は南東〜南。思ったよりもちゃんと吹いていてスプレーをバシャバシャ浴びて走る。でもちっとも冷たくない。気持ちいい!風も暖かい。森戸の沖まで行きテーザーを探してみるけどどこにも姿はナシ。先週葉山のレースの下マーク付近でテーザー軍団に出会ったので、今週も会えるかと思って日曜日に来てみたけれど誰もいなくてザンネーン。

 仕方がないので少し沖に出て右舷お子様の練習レースに乱入。アドぽんとシンデレラもいる。ちょっくら挨拶してイッチョマエに一緒にスタートしてみる。当たり前だけど・・・、すんごいよクルーザーのブランケって。入った瞬間にいきなりアンヒール沈しそうになる。ふー。

 風は少しずつ上がって来てフルハイクでがんがん走る。丁度いい長さのコースで回航練習もちゃんとやってみる。あとね課題はタック。レバーを返すのはもう意識しなくてもいいタイミングでできるけど、返した後の加速を助けるには、フネを起こすのとジブの引き込みを、もうちょっとじわーっとタイミングを合わせてやんないといけない。これだけ吹いていてもちょっとだけロール気味にしないといけないのかしら??ガンと起こし過ぎてしまうことがしばしば。この時ジブを引き過ぎていたりしたら途端に失速。

 途中で少し東に振れて角度がついた下レグになる。短いコースでプレーニングでかっ飛ぶとクルーザー相手でも案外離されないもんだなぁ。

 そのうち頭から波を被るようになり塩っぱいし腹筋はフルフルだし握力も弱って来たので吹き上がらないうちにと早めに逗子湾内に向ける。浜はさっきより更に引いていて、もーたいへん。随分沖で降りて浜まで船台を取りに歩くんだけど、波とゴツゴツした海底でまともに歩けない。ワカメに足を取られてけつまずき波に揉まれてもー殆どタコ踊り状態。ウインドのアンちゃんの、氷のように冷ややかな視線も払い除け、無事帰還。

 あ〜、今日はお腹いっぱいに潮風を吸って、波をバシャバシャ被ってスカーーーっとした。やっぱりウエットで風と波を全身で受け止めるのは楽しい。これで1週間分のエネルギーもフルチャージ!


4月1日(土)
さ よ な ら 海 浜 寮

 とうとう、とうとうこの日が来てしまった。逗子海岸にあった会社の保養所が3月一杯で閉鎖となり、敷地内にあった我がヨット部の艇庫も処分されることになった。

 先月は、ヨット部創立の頃からのOBの先輩方もたくさん集まってお別れ合宿をした。プール付のお庭やジャグジー、お世話になった海浜寮のおじさんおばさん、6艇のディンギーとテンダーを保管していたビルトイン除湿器付の屋内艇庫での贅沢三昧の生活、全部お別れすることになってしまった。

 名残惜しい?ってゆーか、そういうの通り越して感覚が麻痺しちゃってるってゆーか、寂しいけれど、そのあとの厳しい現実にもピンと来ないというのが正直な所。わたしなんぞは新参者だけど、Y-15の頃から長〜くヨット部に所属していて沢山飲輝かしい成績を残してきた先輩達や、ヨット部創立や艇庫建築に努力されたもっと上の先代達のお陰で、このわたしのお気楽ヨットが成り立っていたんだなぁとつくづく感じてしまうのであった・・・。

 ヨンナナ、レーザー、ホッパー、Y15は全て逗子市ヨット協会に引き取られて行った。見送る時なんて、「ドナドナドーナ、ドォナ〜」ってな感じで結構しんみり。初めて一人で海に出た思い出のホッパーも、知らないおじさんに引かれて行ってしまった。ガランとした艇庫を片付けて、これからは大幅に規模を縮小し、テーザー2艇とテンダーで近くのイーストショアヨットクラブで新たなスタートとなる〜。

 で、船台をガラゴロ引きずってイーストショアへお引っ越し。設備は簡素だけど、何と言っても浜から道路を渡る(くぐる)だけだし、アットホームな雰囲気がいい。浜の目の前なんだけどただ難関が一つ。道路へ上がるのに短い階段を登らなくっちゃいけない。真ん中は自転車などが通れるようにスロープになっているのでテーザーはまぁ問題ないんだけど、テンダーが・・・。しかも前にも車輪がついているゴツイ船台なので、ただでさえ重い16ftの和船を船台ごと前輪を持ち上げながら急坂を登る!という超人的な技が必要となってくる。今回は人手がたくさんあったけれど・・・、どうすんでしょう、これから一体。もう二度と出さなかったりして?アハハハハ〜。(-_-)

 というわけで何とか3艇を搬入し、大きいテーザーの為にラックの改造までしてもらい、日没ギリギリになってやっと引っ越し完了!

 住めば都!ということで、これからはココがホームポート。艇庫閉鎖や補助金打ち切りや部費大幅値上げなんかにもめげずに強く楽しくたくましく、ぐぁんばって生きてくもんね。


3月4日(土)〜5日(日)
テーザーミッドウィンターレガッタ
1日目 いよいよ2000年シーズン開幕!
今回はレースだからまじめレポートだよ。

 前日の夜にカートップを済ませ久々の遠征で稲毛にやってきた。いよいよディンギーもレースシーズンの始まり。1年前からテーザーの修行のために通った稲毛、訪れるのは半年ぶり。テーザーフリートの知った顔がどんどん集まって来ておしゃべりや近況報告に花が咲く。曇り空だけどそれほど寒くない。艤装を済ませ、ドライに着替え、秋からコンビを組みはじめたおぎゃわっちとAmerica Oneのお気に入りの帽子をかぶって出艇。ほんの少しの緊張と冷たい風で身も心もシャキ〜ンとしてる。

 レース海面に行ってみると6,7ノットの西寄り軽風。わたしたちにとっては願ってもないコンディション。ラインはやや下有利。加速して下寄りからまずまずのスタート。でも真ん中くらいかなぁ。風が安定しているのでみんなそのままスターボを伸ばす。ぐんぐん加速してスピードも角度もグー。風域、チューニングともにベストマッチングで気分よく走り、飛び出した先行フリートのお尻に追い付く。1上を5番手くらいで回航。

 リーチングでかっ飛ぶ!速い〜!速いぞ!2艇を上から突破。うっほっほーい!3位に浮上。その後、サイドマーク回航で下にいたフネをもう一艇抜いてオーバーラップを切ったのに、ジブ裏のマークの位置を見紛い手痛い大回り!だんだん南から波が入って来て、次の上りではチョッピーな波が出て来た。はじめのうちは失速していたけれど、ウエイブコールで波を処理するコンビネーションもだんだん合ってきて叩かれる事も少なくなってきた。

 最後の上り、金子夫妻がぐんぐん迫ってくるけれど何とか振り切れそう!アウター側のレイラインにのせて3位を確信したその直後、メインとトラベラーがだーーーんと両方出てしまい、フルハイクしていたわたしは中に入れずあわやアンヒール沈!お尻が水に浸かりスタンババ状態(-_-;;;)になり、あ〜だめだ、もう行ってまう〜!今年の初沈だぁ〜と思ったけどなんとか持ちこたえる。これで追い捲くられていた3艇に抜かれて6位転落。ガビ〜ン!(T_T)。でもなーんか私達らしくて、フィニッシュしたら二人ともおかしくて笑い出してしまった。

 2レース目、風は南に振れ少しあがってきた。スタートでドツボる。タックはできないしスピードは出ないしで置いていかれる。波はさらに悪くなってきた。それでも角度、スピードともに良く、こういう時は後ろにいてもじわりじわりと前へ出ることができる。前を走っている人たちにもそう離されるという感じはなく付いて行けてる。あと一歩前へ出るために必要なのはタックのロスを減らす事とマーク回航。2レース目5位。

 という訳でミスもあったけれど、下りの快進撃を周囲にアピールできたし、クローズの走りに関してもいい感触を得る事ができた。1レース目の沈未遂はアクシデントで仕方がないけれど、サイドマークの大回りはわたしが確認コールをしていれば防げたこと。うーん、反省、反省。


2日目 ヘビーウィンドからへなちょこ風までフルコース!
寒いよ!マジで!トホホのホ〜。

 本日も6時半出発。うー、雨です。気が滅入ります。ハーバーに付くとみんな浮かない顔。そりゃそうだよ、この雨じゃ、まず初めに着替えないと艤装もできやしない。ルミさんに「あ〜、なんかブルーですねぇ・・・」と話し掛けると、すかさず「ブルーなんかじゃないわ。アタシなんてもーブラックよ!」とキッパリのたまう。確かに。しかもなんか風吹いてんだけど。

 予報でも少し吹き上がるということだったので、すっかりビビってしまい、何もかもキンキンにタイトなセッティングにして出艇。雨は相変わらずじゃーじゃー降っていて、気温も低くとにかくさぶい、手が痛い〜!こんな日にレースなんてみんな狂ってる!ここにいる人たち全員、もしかして、変人なんじゃないおぉォー?そう思うくらいトホホだった。

 昨日と正反対の北北東の風。17,8ノット。ひえぇ!ラインはやや上有利。マニューバに入ったら寒さなんてどっかいっちゃって、上寄りから悪くないスタート。・・・だけど、なんか加速がしっくりこない。デパワーすぎる感じでスピードに乗らない。先頭集団にいたはずなのに徐々に遅れ、その上右に伸ばしたフリートから離れてしまい大きく遅れる。気付くと後ろがさびしくなっている。フリーの走りは昨日と同じくいいんだけど。・・・そのうち風は落ちてくる。8位。うーん納得行かない。

 2レース目、さらに風は落ちくる。デパワーすぎてフルハイクもできず全くお話にならないので、ジブのラフテンションを緩め、シュラウドテンションも弱めで行く。さっきよりはだいぶイイ感じ。実は冷たい雨と、稲毛の黒い海に惑わされてすっかりビビっていたけれど冷静に考えてみると、それほど吹いてなかったのだ。アハハ〜。

 上サイドレグの途中でパッタリ風が途絶えてしまい前と後ろのフリートでぱっくりと差が付いてしまう。残念ながら下位フリート。サイドマーク回航では同じような顔ぶれで毎回絡み合い、ディンギーチェイス状態。

「シモ、シモぉ〜!」
「OK、OK、ひやっほ〜ぃ!」

 などと非常にタノシイ。こーゆーのって、テーザーのレースならでは。風は大きく息をしはじめてトリッキーになってくる。こうなると俄然コースがものを言うようになってきて、あったま悪いのでやられっぱなし。8位。

 3レース目、そろそろ集中力が途絶えてきたけれど、最後にイッチョやったるでぇ〜と気合いだけは十分。ラインはやや上有利。風は振れたり戻したりを繰り返しながら徐々に東に回っていて、コースの真ん中で右の風と左の風がケンカしている感じ。1上の途中でバングのマスト側のツイストシャックルが外れてしまう。なかなか直らなくて、その間右に一本伸ばす羽目になりカームにつかまりドツボはうーっ(T_T)。集中力が途切れ、なんとなく雰囲気でコースを引いてしまっている。その場の振れやフリートの動向にその都度対応するのはいいけれど、全体を見据えた明確なプランを最後まで持てずに終わってしまった。最後の上りなんてもー、目も当てられない(-_-)。現にフィニッシュラインのアプローチであっけなく2艇にやられてしまっている。おぎゃわっちに甘えてついつい同意を求めたり、遠慮したりで真剣にイニシアチブを取る事ができなかった。11位。うーん、大反省。

 総合成績は、14艇中9位。ハッハッハ。皆さんウマイ、そう簡単には前を走らせてはくれないのだ。それでも走りに関してはいい感触を得たし色々収穫はあった。1日目みたいに左振れの傾向はあっても風は安定していて皆がワンタックを長く伸ばすような展開の時には、角度、スピードとも速い人達と遜色なく走れる場面もありうれしい発見。けど2日目みたいにこんなヘロヘロな微風では何とも中途半端なお粗末タクティクスで頭を抱えてしまう。スピードはこれから大きな武器になる。と、思う、思いたい。あとはわたしがもう少しレースの経験を積んでいいコースを引けるようにならなくてはいけないなぁ・・・。

 あれから4日たったけれど、通勤電車の中では未だに今回のレースの事ばかり考えている。あの時はあーだったとか、もっとこうすればよかったとか、セーリングノートのページはまだまだ増え続けそう。春に向けて良い刺激になったレースだった。


and more...目次へ

HOME