10.豊中市豊南町西1の行者道標

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豊中市豊南町西1丁目10、長嶋神社の西、天竺川東土手沿いの道と土手下への道に挟まれた所に南を正面に建つ
道標の北側で東西に延びる道と交差する。
尖頭型角柱 84x南面29x20.5p(頂高5p)(像部30x22x3p)
N34.752683 E135.47979


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南面
┌─―――――――――――――――――┐
│ □       右勝尾寺     │
│ □ (地蔵像)三十三度      │
│ 山       左みのを者津登り │
│ 上                │
└――――――――――――――――――┘
(「者津登り」は変体仮名「服部」)
(上部は「大峯山上」か)

西面
┌─―――――――――――――――――┐
│嘉永六丑歳             │
│    世話人講中         │
└――――――――――――――――――┘

東面
┌―─――――――――――――――――┐
│□山□先立             │
│    長嶌村庄治郎        │
└――――――――――――――――――┘
(「庄治」の下は「郎」とした)

北面
┌―─――――――――――――――――┐
│(なし)              │
└――――――――――――――――――┘


(嘉永六(癸丑)年1月1日なら、1853年2月8日火曜日となる。)
(『とよなか歴史文化財ガイドブック』2014年、市教委編では、B4_13、同書には、碑面の読み下しは無いが、
 解説に「もとは、高川堤防沿いの三国街道沿に立っていたようです」とあり、この説を採ると小曽根5丁目
N34.755780 E135.487030
 辺りとなり、現在地から750m程北東とかなり遠く、この地点は別項「25.小曽根3の道標」(同書のB3_79)
 の二番目の元位置候補地点でもある。一本東の別の川からの移設となり、根拠も書かれていない。
  別のWeb資料に、「下流80メートル対岸から移築されたものと思われる。そこは、天竺川をさかのぼる勝
 尾寺道と左に折れて服部神社の能勢街道との分岐にあたるからです、この道標はその分岐に鎮座していたが
 正解です。」ともあり、どちらを採っても移設されたものの様です。
 この説の元位置とされる場所を想定すると、庄内東町3丁目3−21の南
N34.752022 E135.478985
 辺りの三叉路北部と思われる。南西100mからの移設となる。
  道標東面の「長嶌村」は「長嶋村」と同じと思われ、天保国絵図では天竺川の東に位置し、明治の地図で
 も「長島」とあり、先立(先達?、多分願主か)の居住していた村からは、上記のいずれの場所からも離れ
 た位置に建てた事になるが、後の位置の方が近い点で有利か。碑面の案内としてはどちらも問題なし。
 (国立公文書館デジタルアーカイブ天保国絵図、天保9(1838)年発行で見れる。
   明治地図は、明治44(1911)年発行を参照した。))
(石質はモロ(弱)そう(大谷石か)で、行者像のある上部の風化が大きく文字が読み難い、が、下部の風化は
 進んでおらず、この道標は、ある期間像部だけが、地表に出ていたものと思われる。現在は「三十三度」の
 「度」までが見えており、このままでは、三段階の風化の度合いを示す様になりそうです。)
(東面の「□山□先立」は「以山講」「似山講」「次山講」等であろうか、「大山講」は最も有りそうだが、
 「大」とすると、下手な字に見えてしまう。又、「先立」を「先達」とすれば、長島村にあった、上記の講
 に属する、先達の資格を持った「庄治郎」さんが願主又は造立主であると解釈できる。)

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【1.道標を南に望む 【2.道標を北に望む 【3.道標を北に望む 【4.道標南面下部
 右(南)堤防東岸道  奥(北)天竺川東岸を  行者像を境に  「左みのを者津登り」
 フェンス後ろ長島集落へ】  浜、内環方面へ】  上部の風化が激しい】  と読める】

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【5.東面上部拡大 【6.東面下部拡大 【7.道標の西面を望む
 「□山□先立」  「…先立」  「嘉永六丑歳」
 「長嶌村…」か】  「長嶌村庄治郎」か】  「世話人講中」】

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【8.元位置1かを北に望む 【9.元位置2?を北に望む 【10.豊中南部の道標】
 小曽根5丁目  マンションの天竺川対(東)岸に
 高川西岸の辻】  現道標がある】
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