14.神戸市中央区熊内町9の道標

↓末尾へ 文字ずれ時はブラウザの幅や「Ctrl」と「+」、「-」キーで倍率変更等して下さい。
神戸市中央区熊内町3丁目1−18 熊内八幡神社内南東稲荷社東の道東側に南西を正面に建つ
(布引中北西角を南へ坂道40m下り階段手前東地点でもある)
自然石(角錐状) 87x35x58p(北西面は48p)
N34.709141 E135.198771


写真gimg8904

写真gimg8907

写真gimg8909

写真gimg8911

南西面
┌─―――――――――――――――――――┐
│右 神戸                │
│     道              │
│左 住吉                │
└――――――――――――――――――――┘

南東面
┌─―――――――――――――――――――┐
│春く まや(山)            │
└――――――――――――――――――――┘
(「春」は変体仮名「す」「すぐ摩耶山」か)
(「山」は一部しか見えない)

北東面
┌─―――――――――――――――――――┐
│(なし)                │
└――――――――――――――――――――┘

北西面
┌─―――――――――――――――――――┐
│右 瀧                 │
└――――――――――――――――――――┘


(『神戸の道標』山下道雄、神戸新聞、1985年刊では中央区4)
(同書の「熊内五丁目一七七番地にあったもう一基と思われる「中央区熊内町3の道標」」で、私は元の位置を
 中央区熊内町9丁目3−9の
N34.710377 E135.197275
 辺りにあった登り口分岐点(現在では川を西に渡る道は北に移動)とした。只、瀧の指示が左右逆を指すので向き
 は反対であったと思う。同じ場所であったなら背中合わせに建っていたとなるでしょう。詳細はそちらを参照願う
 とするが、当方には「左住吉」が案内されている。この道が芋川沿いを南へ下るのを指す事は間違いないと思うが、
 「右神戸」と「すぐまや山」をどう解釈するか困る事になる。)
(現南西面の彫り方と字体が他の二面(浅彫りと云うかも)と異なっており、追刻の可能性が考えられるが、此処で
 は三面とも同時に作成されたものとして論じてみる。
 前述の書で述べられている「熊内五丁目一七七番地」が解らないので、八幡神社裏の登り口から遠くない地点とし
 現在の熊内町9丁目2−33、鳥居の建つ
N34.709190 E135.197988
 辺りの、三ツ辻南東部に現南東面を北面させ建っていたとすると、
 「右神戸」は布引大竜寺線を南下、「左住吉」は熊内八幡神社西入り口前を過ぎ村内を通り原田線へ出て東住吉へ
 「すぐ摩耶道」が東から南へ登り熊内八幡神社西入り口から東を目指し、「右瀧道」が熊内八幡から下って来て、
 北布引大竜寺線へ進むと解釈できる。
  ここで、「左住吉」と「すぐ摩耶山」が東に登る同じ道(西の参道か)になるが摩耶山へは60m先で東に分岐
 し、神社境内を通り抜け、現道標地点を北に折れて、雷聲寺から葺合町字古輪谷を経て、摩耶山青谷道行者茶屋に
 続く登山道(旧摩耶道)があるようだが未踏査である。)
(上で述べた追記に関して、正面とした南西面の右上部が一部剥離しており、その剥離部は南東面でより多く占めて
 いるが、そこに書かれた「春くまや」はそれを避けてやや右寄りに彫られた様に思える。依って、南西面が古くて
 南東面が新しいと出来るのではないか。字体やそれを浅く彫った点で、南東面と北西面は同時に刻まれたと考えれ
 ば、最初の作成時点では、神戸と住吉を案内するだけの道標であったとしたい。この時の元位置は手掛かりが少な
 くなるが、「同じ位置で風雅な趣を与えたい」とした意図で、上記元位置に明治六年以降に花園社中が追記したと
 勝手に想像する。)

写真gimg8899 写真gimg8900 写真gimg8939
【1.道標を北東に望む 【2.道標を北に望む 【3.道標を南西に望む
 左、稲荷社の鳥居  奥、熊内町8丁目へ  右奥境内を抜けT字路で
 楠の左に当道標】  白い建物は布引中】  南参道、北布引大竜寺線へ】

写真gimg8950 写真gimg8951 写真gimg8930
【4.道標北西面拡大 【5.道標南西面拡大 【6.道標南東面上部
 「右瀧」とした  「右神戸/左住吉」  「春く…」は
 下に一字あるかも】  は薬研彫りであるか】  「すく…」と読める】

写真gimg8940 写真gimg8894 写真gimg8931
【7.道標を南東に望む 【8.元位置を東に望む 【9.道標南東面下部
 現状で「左住吉」は  鳥居潜り八幡社西口へ  「ま」は一見「この」様
 北方向になり不可】  右(南)新神戸駅へ】  下部の「山」は推定】

写真gimg6517
【10.神戸市中部の道標】
文字ずれ時はブラウザの幅や「Ctrl」と「+」、「-」キーで倍率変更等して下さい。 ↑先頭へ