6.大阪市福島区鷺洲本町2の道標2

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大阪市福島区鷺洲本町2−14−1 了徳院境内北東隅池東の水掛不動前に東を正面に建つ
(北15mに「鷺洲本町2の道標1」がある。)
常夜灯竿部 竿部125x36x36p
(全高241p、宝珠32x2424p、笠部23x80x83p、火袋36x37x36p、火袋台19x60x60p、竿部、基部6x68.5x68.5p)
N34.698586 E135.483222


写真himg3162

写真himg3156

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写真himg3160

東面(梵字「アク」不空成就如来か)
┌─――――――――――――――┐
│すぐハ大坂みち        │
└―――――――――――――――┘

北面(梵字「キリーク」阿弥陀如来か)
┌─――――――――――――――┐
│  (左指差)あまがさ起   │
│すぐ             │
│       尓しのみや   │
└―――――――――――――――┘
(「起尓」は変体仮名「きに」「尼崎、西宮」か)
(「が」は変体仮名「可」に濁点である)

西面(梵字「タラーク」宝生如来か)
┌─――――――――――――――┐
│勸喜天常夜燈         │
└―――――――――――――――┘

南面(梵字「ウン」阿シュク如来か)
┌─――――――――――――――┐
│嘉永二己酉年三月建之     │
│        大坂某    │
│ 如意山了徳院        │
└―――――――――――――――┘


(嘉永二(己酉)年三月1日とすると、西暦1849年3月24日土曜日である。この年四月に閏月あり。)
(『大阪の街道と道標』武藤善一郎、平成11年発行では、603)
(お寺の方にお聞きしたところ、移設されたらしいが、何時、何処から等は分からないとの事。
  元位置を検討するにあたって、太田南畝『葦の若葉』享和二年三月二十五日(1802年4月27日火曜日)に野田藤
 見学後、了徳院を訪れる記述がありこれを参考にした。詳細は「鷺洲本町2の道標1」参照下さい。
 稚拙な結論のみ、大阪府大阪市福島区福島8−19−4の「聖天モール」の辻(現在は四辻)
N34.697701 E135.482922
 辺りの三ツ辻(17年地図で橋の西)北東部に現東面を西面(180度回転)して置かれていたとしたい。
 即ち、「鷺洲本町2の道標1」の元位置とした辻の東側になる。
  この時「すぐ大坂みち」は東の上福島への道となり、「すぐ(左指差)尼崎…」は西の海老江村から中津川を越
 える道を示す事になる。「すぐ」としたうえで且つ「左指差」を彫るのは辻内の置かれた位置を反映しており、辻
 北東部に有って、北を向いて正対したとき北へ直進し続け参道へ入り込まない様に配慮したものと思う。
  元位置から現鳥居まで50m程であったと思える。)
(太田蜀山人『葦の若葉』は国会図書館デジタルアーカイブ「蜀山人全集、巻1」のコマ31に了徳院が載る。)
(火袋台梵字は東面「アク(不空成就如来)」、北面「キリーク(阿弥陀如来)」、西面「タラーク(宝生如来)」、
 南面「ウン(阿しゅく如来)」と思われる。
  四菩薩を『広辞林』でみると「胎蔵界曼荼羅で大日如来の四隅にある四菩薩、東南:普賢菩薩、東北:弥勒菩薩、
 西北:観世音菩薩、西南:文殊菩薩」とあるが、「四仏」「四方仏」では記載が無かった。菩薩ではないとして、
 四仏をWeb『コトバンク』で見ると、金剛界では「東:阿シュク、北:不空成就、西:阿弥陀、南:宝生」とある。
 Web『仏塔周囲の四尊像について』でも「東:阿シュク如来、北:不空成就如来、西:阿弥陀如来、南:宝生如来」
 とあり、竿と火袋台のヅレが無いとすれば、90度回転して置かれていたとすべきか。)

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【1.了徳院を北に望む 【2.道標を東に望む 【3.道標を西に望む
 右、福島8交差点へ  正面、水掛不動  左端が当道標
 正面は聖天山門】  右の灯籠竿部に】  奥(西)本堂へ】

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【4.道標南面上部右 【5.道標東面上部 【6.道標北面拡大
 「嘉永二己酉年」は  「すぐ」と濁点を  「すぐ」か左か
 つちのととり年】  付けて書く】  どう行けばよいか】

写真himg3172 写真himg3175 写真himg3176
【7.道標南面上部左 【8.道標東面下部 【9.道標北面中部右
 「如意山了徳院」  「ハ大坂みち」  左指差し像は
 と読める】  と読める】  直感的ではあるが】

写真himg3184 写真himg3180 写真himg3164
【10.了徳院案内図 【11.道標を東に望む 【12.道標西面上部
 池東に水掛不動  左奥突当りに上部  火袋台石の梵字は
 道標はその南】  が少し見える常夜灯】  「タラーク」宝生如来か】

写真himg2312
【13.大阪市福島区の道標】
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