18.堺市北区蔵前町3の支柱道標(河内国内)

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堺市北区蔵前町3−2−18 長尾街道と府道28号の北蔵前交差点を東に60m道南側歩道上に北を正面に二本が建つ。
(当道標の西に「蔵前町3の地蔵道標」がある。)
角柱(元祠の支柱) 138x17.5x11.5p二本
N34.576721 E135.517115


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写真himg8112

北面
 ┌─――――――――――――――――┐
西│天保十五甲辰七月         │
柱│    世話方 浄瑠璃連中    │
 └―――――――――――――――――┘
 ┌─――――――――――――――――┐
東│  たき谷            │
 │右     道          │
柱│  金剛山            │
 └―――――――――――――――――┘

西面
西┌─――――――――――――――――┐
柱│(なし)             │
 └―――――――――――――――――┘
東┌─――――――――――――――――┐
柱│(不明)             │
 └―――――――――――――――――┘

南面
西┌─――――――――――――――――┐
柱│(なし)             │
 └―――――――――――――――――┘
東┌―――――――――――――――――┐
柱│(なし)             │
 └―――――――――――――――――┘

東面
西┌─――――――――――――――――┐
柱│(不明)             │
 └―――――――――――――――――┘
東┌─――――――――――――――――┐
柱│(なし)             │
 └―――――――――――――――――┘


(天保十五(甲辰)年七月1日とすると、西暦1844年8月14日水曜日となる。天保は十五年十二月一日まで。)
(『大阪の街道と道標』武藤善一郎、平成11年発行では、18)
(現在(2021)の阪神高速堺線が通る道より東は和泉国となり、向陵町を越えると河内国内となり、対象外であるが、
 調べたので載せておく。)
(上書に「石造屋形の中に二体の地蔵がまつられてあり、小さい方の一体と屋形の石柱に一対になった道しるべが刻
 まれてあり、…珍しいものである。」とあり、今の新しい石造屋形(祠)を作った時に残したものであろう。ただ
 上記書に載る写真によれば、現在(2021)東側に建つ柱が南西部に使われていて、案内面が西面していた様である。
 紀年銘のある柱が何処に使われていたかは写真では確認できないが、上部のホゾと切欠き部が無い事から、屋形の
 背部に用いられていた事が分かり、柱の疵からみて北東部にあったと想像できる。
  尚、新しい石造屋形の南西部柱には道案内が無く(道もない)「平成十年一月再建」とある。)
(当地を明治の地図で見ると、辻ではないので移設されたと思われるが、元位置は何処であろう。
 西60mの現在の北蔵前交差点は南への道が無い三ツ辻として描かれ、長尾街道が東西に通り右に分岐する辻では無
 い。此処より東130mに筋違い四辻があり、そこを南に折れると南花田村から大泉池に出る事が分る。ただそこは
 村の中心地の様で、南への道は集落内を通過しており、参詣者等はあまり通って欲しくない道と思われる。
  そこで、もう一度明治の地図をよく見ると、東西の道はこの少し西から池の堤を兼ねている様で、堤はここから
 南東に別れ村の南端辺りに続いてたのではと、池の形から想像出来て、集落の南端を通り、上述の南花田へ出る道
 (現須牟地曽根神社南50m辺り)に直接つながりそうである。
 地図には道として明記されていないが、通行可能であれば近道でもあり、村中を通らないので都合がよい。
  依って当地が元の位置で、今の石造屋形(祠か)の向きのままに置かれていたとし、南西端の柱が「右たき谷…」
 と、長尾街道から分かれ南東への堤上の道を案内していたとしたい。
  南の池は昭和42(1967)年の地図まで存在が確認できる。)

写真himg8438 写真himg8138 写真himg8139
【1.道標を東に望む 【2.道標を南に望む 【3.道標を西に望む
 奥(東)長尾街道  左側二本が当道標  左手前の柱が南西部の柱
 道標は石屋形右後ろ】  新屋形柱に案内なし】  奥の柱が北東部に使用】

写真himg8130 写真himg8135 写真himg8132
【4.東側道標北面上部 【5.西側道標北面左中部 【6.西側道標北面右上部
 「右 たき谷」  「天保十五…」  「天保十五…」
 「金剛山」とある】  「世話」とある】  「世話」とある】

写真himg8131 写真himg8136 写真himg8134
【7.東側道標北面下部 【8.西側道標北面左下部 【9.西側道標北面右下部
 「たき谷」  「浄瑠璃連」とあり  「…五甲辰七月」
 「金剛山 道」とある】  下は「中」と続く】  「世話方」とある】

写真himg8121 写真himg8122 写真himg8125
【10.東側道標頭頂部 【11.西側道標頭頂部 【12.西側道標中部拡大
 左端に切欠きは  中央にホゾは  左側より右側角が多く
 屋形前部の右柱】  屋形後部の柱】  欠けるのは右柱】

写真himg2323
【13.堺市の道標】
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