額面
仰地蔵菩薩を尋奉に、過多遙劫に己に正覚を成し給ひ、釈尊
の教勤を遂り、内には菩薩行を秘し外には聲聞の密を現し、
福智の二厳を以て荘厳し恒沙の萬徳を以て眷属とし給ひ、現
世には福徳を與へ未来には悪趣の衆生を救ひ給ふ事余尊に超
過し給へり、然に予幼少に淵魚釣を好、数多みゝすを殺し又
犬を責悩し杖打ちて邪淫を犯し多罪のかるへき所を知らす、
故に別して後世を願て以前其罪の深き事□□んや、ことし、
或夜犬みゝすの地獄に堕、其命絶なんとせしに、奇成哉当山
之地蔵菩薩忽然と現し給ひて曰、汝今躰地獄を救ひ得さすへ
し、猶此後とても善行を施すへしとのたまひけり、漸くつみ
をのかれ午睡の夢覚歎@いし侍るを追悔のため絵馬にあらハ
すと爾云、
天保十一子年 神南邊
七月 大道心
@は「候」のくずし字と思われる。□□は「なさ」等か。
【1.池尻の道標から | 【2.報恩寺を北東に望む | 【3.梵鐘を北東に望む |
北、報恩寺を望む | 本堂内に額がある | 昭和の鐘が |
左、南北に府道198号】 | 後日、再訪した】 | 本堂南東部にある】 |
【4.扁額を北西に望む | 【5.文章の最後を脱色した |
額にガラスが嵌められ | 年号部分は読めないが |
堂内の景色が写り込む】 | 上左端「七月」にも見える】 |
【6.扁額文字部の最後か | 【7.同左、「南邊」とその下 | 【8.「邊」の左下、額最下部 |
「神南邊」と思われる | 「大道心」は有るか。 | 中央「道」ならくずれ少く |
くずし字で書かれる】 | この3枚共に加修正】 | 「心」は白くみえるか】 |