コンテスト成績の数値化「順位率」について

この原稿は、大宮アマチュア無線連盟の会報1993年(平成5年)10月号に、JN1WTQが投稿掲載されたものを再録、加筆訂正したものです。


コンテストに参加することはとても楽しい(苦しい?)ことですが、手書きでログを提出していた頃はコンテストそのものよりもログ書きの方が大変でした。最近は紙ログに代わってパソコンソフトでログを打ってすぐにプリントできるようになったので大変楽できるようになりました。

さて、コンテストの準備をし、参加をして、ログを提出すると最後にくるのが結果の発表です。皆さんの最近の成績はいかがでしょうか?

コンテストの成績をあらわす一番端的な方法は「順位」です。しかしこれでは違うコンテストの成績と比較するのは困難ですし、同じコンテストでも毎年違う部門に参加している場合、前年に比べよかったのか悪かったのか分かりにくいのではないでしょうか? 93年ALLJAの私の順位は50MHzシングルバンド電信電話で部門29位、92年6mandDownの順位はマルチバンド電信電話で部門42位です。いったいどちらが好成績だったのか、この2つのデータだけでは簡単に比較はできません。

そこで、自分の順位と部門参加局総数とを使用して、簡単に自分の成績を数値化する自己流の方法を考案しましたので書いてみましょう。これは、1位の局を1.0とした場合部門参加局中自分はおおよそどの位置にいるのかを、小数点以下の数でちょうど野球の打率のような数値を得て表そうとする計算式です。これを「順位率」と名づけましょう。

順位率=(部門参加局総数−自局順位+1)/部門参加局総数

これで計算してみると、93年ALLJAの私の成績は、

(270−29+1)/270=0.896

となります。この場合1位の局は1.0、最下位270位の局は0.0037です。同様に92 6Downの私の成績は、

(338−42+1)/338=0.878

と、いうわけで、ALLJAのほうが僅かながらまさっている、ということになります。

例として、全市全郡コンテストの過去4年間のデータを出しましょう。なお、参加部門はすべて1エリアの50MHzシングルバンド電信電話です。

89全市全郡「0.696」(45位/145局)

90全市全郡「0.789」(29位/133局)

91全市全郡「0.878」(16位/123局)

92全市全郡「0.793」(34位/160局)

 

この計算式では、各局個別の得点をまったく考慮しておりません。数十万点を叩き出す上位局から、1局1マルチ1点の最下位局まで、ただ順番にならべただけの順位を使っております。しかも同点の局が複数ある場合でも考慮の範囲外です。学校の成績の偏差値のように何らかの補正を加える方法もないわけではないでしょうけど計算が複雑になってしまいます(と、いうより計算方法を知らない)。計算が簡単で他局と比較しての頑張り具合がとりあえずわかればよいでしょう。

ちなみに、私のこれまでの最高順位率は、91年群馬コンテストの県外電話50MHzで、36局中4位タイ、「0.916」でした。東京や埼玉コンテストでは30局を超える参加があった部門は5位まで入賞なのですが、群馬コンテストは3位まで。残念。

(1993年10月号会報)


(1998年5月17日UP・1999年8月1日一部改定)


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