明神岳 1994年1月30日
国道32号線で大豊町を走っているとJR角茂谷駅の看板が見えるあたりに明神岳への入り口がある。
明神岳は「岳」らしく岩場の多い山でロッククライマーには昔から有名な山だったらしいが、近年この山が一般の登山者に親しまれるようになったのは、高知県登山の草分けである山崎清憲さん(大正5年生まれ・日本山岳協会参与・高知県山岳連盟顧問)の著書「高知のハイキング」(高知新聞社刊)によるところが大きい。
数年前から林道も整備され山頂近くまでマイカーで気軽に訪れることもできる。
そのせいか、国道からの入り口には最近「歩いて60分・車で10分」の看板まで掲げられている。
さて、国道から離れて車を走らせること5分ほど、大豊町馬瀬の大水口の集落に着くと切り返しの厳しいカーブを折り返して林道は山頂直下まで延びているが、この日はこの集落脇から植林の登山道を歩くことにした。
普段なら暗く殺風景な植林の道も、前夜から積もった雪で白く覆われると別世界のように生き返る。
展望はまるできかないが、時おり音をたてて落ちてくる雪にはしゃぎながら行くと、登山道はさきの林道に飛び出す。
子供達は雪道が大好き
車で来た人もここからは、マイカーを広場に止めて10分ほどの歩きになる。
誰も踏んでない雪道で、息を白く吐きながら進めば大きな岩場の絶壁など自然の驚異が満ち満ちている。
この岩場にはイワタケも生えるらしい?
更に少し行くと、林の中に仁王立ちしたような大岩に出会う。
注連縄(しめなわ)のまかれた巨岩には「天之御柱」と彫られており、祠が祀られていた。
傍には「天之御柱」いわれの石碑が建っている。
ガイドブックによれば、この岩もロッククライミングの対象らしい