内部が2階建ての避難小屋「三嶺ヒュッテ」は無人小屋だが、登山者によく利用されており、比較的きれいである。
収容人数50名は少々きついが泊まれないことはないだろう。
夏場の土曜日などは結構混雑している。
三嶺ヒュッテの前で(現在は改築されて更に快適になっている)
三嶺ヒュッテの北西にはなだらかで広大な笹原が広がっており、ヒュッテから山頂に向かうには池を右に巻くコースがある。
山小屋から山頂までは15分ほどで、先の三嶺の池を左に向かうコースと合流し、稜線を頂へと目指すことになる。
日本屈指のミヤマクマザサの群落の中をゆく。手前は三嶺の池。奥の三角錐が山頂。
山頂へ向かう稜線の道は、右手(北側)はなだらかな笹原だが、左手(南面)は険しく切れ落ちており、北からの強風には注意して欲しい。特に、ガスの発生した時や積雪時などには充分な注意が必要である。
稜線沿いに群生する見事なコメツツジに憩いながら歩いていると、かつてこの山で亡くなった人たちへのいくつかの遭難碑に出会う。
穏やかに見える山の底に秘めた怖さに、汗のひく思いである。
遥か後方に三嶺山頂。山頂への稜線上にはいたましい事故の記録がある。