茂ノ森 1999年9月12日
高知県の「山と野原の会」が30周年を記念して著した本に、茂ノ森と芦谷山(あしたにやま)が紹介されていたので、毎度登場する友人浜田さんとともに登頂してみることにした。本ではそれぞれ単独で登っておられるが、私たちは欲張りにも2山を縦走することにした。もちろん地図にも道はなくヤブコギを覚悟してのことだった。
案の定、ひどいヤブコギだったため、山馴れた人以外は決して同じコースを辿らないようにあらかじめお願いします。
茂ノ森と芦谷山とは地図では2キロ足らずの距離なのだが、縦走路には登山道がないうえに初めての山ということもあり、早朝に高知県土佐山田町繁藤(しげとう)で浜田さんと落ち合い、河ノ川沿いに林道「西又河野線」を東に向かった。
西又の集落を過ぎて西ノ谷に向かうと、左手にかつての観光施設「麓宝苑(ろっぽうえん)」の広い跡地がある。林道から左に橋を渡ってすぐの広場が茂ノ森への登山口で、北に折り返すように登っている舗装道路がそれである。車は広場に駐車し早速歩くことにした。
5分も歩くと舗装は切れて草が伸び放題の地道(未舗装)の林道になる。ギボウシやオタカラコウの咲く道を更に10分ほど行き、谷にかかる鉄の橋を渡るとすぐに「不動神社」に着く。ここで林道は終わり、登山道はあまり踏まれていない細道になる。
登山道に咲くギボウシ(左)やオタカラコウ(右)の花。
「不動神社」から途中廃道と化した林道を経由して15分ほど歩くと3差路の分岐に会う。左に登る道は無視して、ここは真っ直ぐに歩む。3分も歩けば丸木橋に。
橋を渡ると今は使われていない取水パイプ沿いに左に向かう。登山道は杉の植林の中を谷沿いに登っている。
少し薄暗い谷にかかる木橋を渡る。
途中で一度の休憩をはさみ、登山口から1時間あまり行くと大岩のザレ場に突き当たる。ここは注意して岩の下側をまいて行く。やがて登山道は谷沿いをはずれ、標高も1000m近くなるとササが多くなり、やがてヒノキの植林の中から向かう山頂が見え始める。
植林の多い登山道だがところどころに雑木林も広がる。