再び歩き出すと、登山道は間伐後間もない植林の中をしばらく進むことになる。
切り倒されて間もない杉の木が無数に横たわる林の中を行くと、
切り口から漂う木の香が辺り一面をおおっている。
植林の中も赤いテープなどが賑やかで道は確かである。


登山道からダム湖の上にある魚梁瀬地区(中央やや左上)を眺める。
ダムの高さが115mある魚梁瀬ダムの建設にあたって、魚梁瀬の集落がすべて水没するため、新たに山を切り開き造成して、現在の魚梁瀬地区がある「丸山台地」が作られた。


休憩後、15分足らずで尾根に出る。ここからは目の前に目指す山頂がそびえて見える(この山のトップページの写真はここで撮影した)。
伐採後のカヤヤブを進むとシキミ、アセビが目につく。特にアセビの新芽は美しい。咲き遅れた白い花と鮮やかな新芽のコントラストが美しい木にも出会えた。ちなみに、この山で唯一迷いやすい所と言えばここだろうか、しかし踏み跡はしっかりしているので、真上の植林を目指せば脇にそれてしまうこともないだろう。

伐採跡のカヤ山を10分ほど進むと、植林の入り口である。親切に植林の入り口には、立木に「登山道」の札も付けられている。足元にはウドが2株ほど芽を出していた。
ここで背後の展望を楽しみながら2度目の小休止をとる。ここまで最初の休憩から25分あまり、登山口からは50分あまり。山頂までは、あと半時間である。



正面の杉林から、右手の伐採跡を登って来てひと休み。西方向の展望、ここからは左奥に貧田丸(1018.9m)も見える。

5分間の休憩後、再び歩き始める。植林をすぐに抜け出すと、ところどころヒメシャラの目立つ自然林に。
モミ、ツガなどの林は心地よい。


明るい林層の中を行く。

スギの巨木の脇を通り、山頂が近くなるとスズタケが目立って多くなる。と、同時に尾根沿いの道にはホンシャクナゲもけっこう多い。しかし、残念なことに今年は蕾が少なく、裏年のようである。


尾根を行く。右手に茶色く見える木はシャクナゲ。山頂は近い。