マレー半島縦断 自転車紀行 Bangkok - Singapore ( 2,181 Km ) |
あるときマウンテンバイク(自転車)を購入しました。 そしてふと思いました。 「このマウンテンバイクで旅行してみたい!!!」と。 そこで思いついたのが、なぜか "マレー半島縦断" 、つまりタイのバンコクからシンガポールまでを自転車で走ることでした。 それまでにタイやマレーシア、シンガポールは旅行したことはありましたが、そのときの旅行スタイルはガイドブックに載っている場所を転々と訪れ、しかもその移動は列車やバスという、ごく一般的な旅でした。 そんな旅のスタイルが物足りなく感じてきていました・・・。 「自転車で走ればもっといろいろなものを発見することができるだろうし、もっといろんなことを感じることができるだろう・・・」 そんな思いから、これまでの街や島を訪れる ”点” の旅行ではなく、 自分のチカラで移動する ”線” の旅行を思い立ちました。 旅をするといろいろなハプニングに遭遇します。 ある意味では旅の醍醐味は ”多くのハプニングに遭遇すること” かもしれません。(アクシデントやトラブルは望みませんが・・・。) この自転車旅行ではどれだけのハプニングに遭遇するのだろう・・・。 いろいろな思いを抱きながら走りました。 |
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【第1日】 バンコク (Bangkok) 〜 サムット・ソンクラーム (Samut Songkhram) |
走行距離 | 走行時間 | 平均速度 | 最高速度 | バンコクからの総走行距離 | 宿泊場所 |
82.53 Km | 4:33:08 | 18.2 Km/h | 35.5 Km/h | 82.53 Km | 駅の近くのホテル(ホテル名不明) |
出発前から・・・!!! 深夜、どしゃ降りのバンコクに到着。 安宿が集まるカオサン・ロードで自転車をかついて雨に濡れながら宿を探しましたが、夏休みでもあったためどこも満室。 するとひとりの日本人旅行者が寄ってきて 「ツインの部屋を1人で使用しているのでよければどうぞ。」 と。 これによりなんとかベッドを確保することができました。(感謝!!!) [Thanks 村上さん!!!] 翌朝、マウンテンバイクをセッティングしていたところ、前輪のクイックレリースというパーツ(タイヤをフレームに固定するためのレバー式の軸)が破損しているのに気づきました。 飛行機に載せた時に壊れたのでしょう・・・。 タイヤが固定できないという致命的な損傷でした。 今回の自転車旅行はあきらめようとした時、マウンテンバイクに乗ったひとりの欧米人が登場。 事情を話すと、彼はチャイナタウンあたりにあるマウンテンバイク屋さんへ2人乗りして連れて行ってくれました。(感謝!!!) ちなみにこの方(スイス人)は奥さんと2人で10ヶ月以上かけて自転車でインド・ネパール・タイ南部を走り、これからタイ北部へ向かうとのこと。 タイ南部の走行事情などの”新鮮な情報”を入手することもできました。 [Thanks バンジョーさん!!!] 昼すぎ、やっとのことでバンコクを出発。 しかしバンコク市内は交通量が多いため、荷物を積んでの自転車走行はとても危険です。 日本と違って”歩行者優先”ではないようです。 それに、たとえ赤信号でも左折車は平気で左折します。 タイではこの左折方法は合法なのかもしれませんが・・・。 何度巻き込まれそうになったことか・・・。 この日は私にとって始めての長距離自転車走行であり、かつ熱帯地方の炎天下で走ったためペースがつかめず、途中でバテてしまいました。 (平地なのにペダルがこげなくなるくらいに・・・。) そこで近くの街に宿泊することにしました。 ガイドブックには載っていない小さな街です。 この街は、バンコクから南部に延びる鉄道の終着点でもありました。(南部の鉄道といっても、マレー半島を南下する南路線とは違う路線です。) 宿を見つけ、チェックインしようと申し出たところ、なぜか受付のおっちゃんに断られました。 (満室という感じではなかった。) 仕方なく他の宿を探しましたがみつかりませんでした。 街の人に尋ねてみてもさっきの宿しか知りません。 そのため再びこの宿に戻ったところ、若いカップルがチェックインの手続をしてました。 それに続いて私も再度チェックインを申し出たところ、受付のおっちゃんはなぜかとても渋っていましたが、結局チェックインすることができました。 なんであんなに渋っていたんだろう・・・。 そういえば、チェックイン後しばらくして受付のおっちゃんがやってきて ”Lady Lady”と言いながら身振り手振りで 「女性は必要ないか?」 と尋ねてきたなぁ・・・。(もちろん断りましたが・・・。) それに、さっきのカップルも私に対し 「ここに泊まるの?」 と言ってなぜかニタッと笑ってたような感じがしたなぁ・・・。(う〜ん・・・) |
![]() バンコク(タイ)のカオサン・ロード。 今回の自転車旅行の出発点です。 ここには安宿が多く存在しており、世界中のバックパッカーが滞在しています。 そのためここだけは ”タイの雰囲気” はありません。 夜遅くまで(というより早朝まで)バーから流れる大音量かつ重低音の音楽やバイクの音などで騒がしいため、泊まるには決して居心地のいい場所ではありません。 しかし、いろんなお店がたくさんあり、また情報も得やすいので、ついここに泊まってしまいます。 今回もこの街に滞在したため、宿を確保でき、自転車旅行者に出会うこともできました。 |
![]() 走っているときに見つけたワット(お寺)。 大きなパゴダ(塔)が輝いてきれいでした。 |
![]() この日宿泊した宿。 宿の名前はわかりません。 看板にもタイ語と英語で”ホテル”と書いてあるだけでした。 |
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【第2日】 サムット・ソンクラーム (Samut Songkhram) 〜 チャ・アム (Cha Am) |
走行距離 | 走行時間 | 平均速度 | 最高速度 | バンコクからの総走行距離 | 宿泊場所 |
102.00 Km | 5:00:00 | 20.0 Km/h | 35.0 Km/h | 184.53 Km | PRATHANCHOK HOUSE |
カラダに異常が・・・!!! 国道35号線を西へ走行。 ”マレー半島のつけ根”で南部へ向かう国道4号線へ合流します。 国道の路肩は1車線分くらいの幅があり、舗装もかなりちゃんとしてるので、自転車はとても安全に走れます。 ただ、時どき、地元のバイクや車が逆走してきますので注意しましょう。 彼らも規則違反とわかっているらしく、ゆっくりと逆走してますので気をつければ問題ありません。 タイの車はかなりのスピードで走っています。 特にひどいのが長距離バス。 他のバスやトラックとバトルするように猛スピードで走り、車間距離たった数メートルで前のバスにプレッシャーをかけたり、急激な車線変更などしています。 そういえばタイの留学生が「タイでは長距離バスは乗らないほうがいいよ!!!」と言っていたなぁ・・・。 そんな ”爆走バス” がオーバーヒートして路肩に止まっている光景をよく見かけました。 バスの車体はベンツ製なので高性能なはずなのに・・・。 ほとんどのバスは後ろのエンジンルームのカバーを開けたまま走っていました。 走っているとだんだんとお尻が痛くなってきました。 原因は自転車のサドルの位置がカラダに合っていなかったらしく、走っているうちに坐骨(お尻の骨)とサドルとの摩擦でお尻の皮がむけてきたためでした・・・。 (お尻の肉が少ないとこういうとき不利だなぁ・・・) お尻の位置をずらしながら走行していたのですがだんだんひどくなり、しまいにはまともにサドルに座れないくらいになってしまいました。 フア・ヒンまで走ろうと予定していたのですが、ちょうどチャ・アムという小さな街(当時のガイドブックには載っていなかった)が近くにあったため、急きょここに泊まることにしました。 遠浅の長いビーチがある街でした。 チャ・アムに着いたころ、激しい雷雨(スコール)がやってきました。 あのままフア・ヒンに向けて走っていたら大変なことになっていたでしょう・・・。 宿では、バイクで東南アジアを旅しているフランス人旅行者に出会いました。 タイ南部の道路情報を教えてもらったり、夜、彼のバイクに乗っておいしい屋台に連れて行ってもらったりしました。 [Thanks フランス人ライダー!!!] |
![]() 南部へ続く国道。 路肩は1車線分くらいあるので安全に走れます。 |
![]() タイ南部路線。 この線路はタイ南部方面の街々はもとより、その先のマレーシア、そして終着点のシンガポールへとつながっています。 |
![]() チャ・アムで宿泊した宿。 チャ・アムはタイではそれなりに知られたビーチらしく多くの店や宿があり、また人もかなり来ていました。フランス人バイク野郎にもここで出会いました。 |
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【第3日】 チャ・アム (Cha Am) 〜 フア・ヒン (Hua Hin) |
走行距離 | 走行時間 | 平均速度 | 最高速度 | バンコクからの総走行距離 | 宿泊場所 |
30.00 Km | 2:00:00 | 15.0 Km/h | 23.0 Km/h | 214.53 Km | . |
痛恨のリタイヤ!!! オカマちゃん登場!!! カラダを休めるために訪れたピー・ピー島では・・・。 お尻をずらしたりしてだましだまし走っていたのですが、そんな無理な体勢では長距離走行は限界があります。 したがって今回の自転車旅行はフア・ヒンで一時中止することにしました。 お尻の痛さと、炎天下の走行でカラダがまいってきていたので、静かな島にでも行ってカラダを休めることに・・・。 ピー・ピー島に行くことにしました。 ルートとしては、ここフア・ヒンから列車でスラー・タニーへ。 そこからバスでクラビーへ。 そして船でピー・ピー島へとなります。 駅の待合室で列車を待っていると、突然、やたらと化粧の濃い女性が私に近づいてきました。 数メートル先からでも強烈な香水の匂いがしてきます。 なぜかその女性の目線は私のはいているサイクリングパンツに向いていました。 (サイクリングパンツは走りやすいようにカラダにビッタリとしている・・・)。 そして独特な低い声で話しかけてきました 「いかが?」と。 始めは何のことかわかりませんでしたが、それが ”オカマちゃん” だとわかり反射的に 「No! No! No!」 と激しく答えると、そのオカマちゃんは私のその態度に軽蔑の視線を与えて去っていきました・・・。(あ"〜あ") スラー・タニーからバスでクラビーへ。 自転車はバスの屋根に設置してある荷台に載せました。 大きな荷物も邪魔なので屋根に載せようと思いましたが、なんとなくやめました・・・。 バスに乗っていると途中で天候が急変し、激しい”嵐”となりました。 クラビーに着いた時には、バスの屋根に載せていた自転車は水びたしになり、ひっくり返すとドボドボと水が出てくる始末。 それに自転車に取り付けていた備品はどっかで振り落とされているし、ポンプ(空気入れ)には水が入って使い物にならなくなってるし・・・。 おまけにこの嵐のためピー・ピー島行きの船は欠航になるなど、さんざんでした。(バスの屋根に荷物を載せてなくてよかった・・・。) 現地の人に聞いたところ 「あのような激しい嵐は年に1〜2回しか来ないよ!!!」 と言って驚いていました・・・。(わざわざこんな日に来なくても・・・。) ピー・ピー島でリハビリをかねて自転車で島内を走っていると、突然私の名前を呼ぶ声が・・・。 振り返るとそれは少し前まで同じ職場で一緒に仕事していたアメリカ人とその彼女でした。 彼らは夏休みを利用して一緒にここに来ているとのことでした。 私がマウンテンバイクをはじめたのは、彼らがマウンテンバイク持って山に連れて行ってくれ、その醍醐味を教えてくれたからでした。 いわば私の”マウンテンバイクの師匠たち”です。 この偶然の再開のおかげで、ピー・ピー島滞在中は彼らと一緒にダイビングしたりシュノーケリングしたりして、楽しく過ごすことができました。(感謝!!!) [Thanks Dougさん & 多香美さん!!!] |
![]() "Welcome to Hua Hin"のかんばん。 |
![]() フア・ヒンの漁港。 タイの漁船はカラフルです。 |
![]() フア・ヒン駅 自転車旅行はここで一旦中止となりました。 オカマちゃんにも出会いました・・・。 次回はここから走り始めます・・・。 |
![]() クラビーで宿泊したバンガロー群。 オフシーズンだったのでとても静かでした。 |
![]() ピー・ピー島。 海がとてもきれいです。 |
![]() なんていう偶然!!! 思いがけない人たちに会いました!!! 私のマウンテンバイクの”師匠たち”です。 |
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【第4日】 フア・ヒン (Hua Hin) 〜 プラチュアップ・キーリー・カン (Prachuap Khiri Khan) |
走行距離 | 走行時間 | 平均速度 | 最高速度 | バンコクからの総走行距離 | 宿泊場所 |
99.84 Km | 5:21:04 | 18.7 Km/h | 29.9 Km/h | 314.37 Km | SUK SANT HOTEL |
”応援団”の声援・・・、そして ”小さな差し入れ” に感激!!! 会社勤めしているため、なかなか長期休暇がとれませんでしたが、再び走るチャンスがやってきました。 バンコクからバスでフア・ヒンへ向かい、フア・ヒン駅で自転車のセッティング。 そして再び自転車でマレー半島を走りはじめました。 走っている最中、通り過ぎる車やトラック、バス、オートバイなどが私に対してやたらとクラクションを鳴らしてきます。 はじめは自転車でちょろちょろ走っている私が邪魔なのかと思い、とてもうっとおしく感じていました。 しかしそのクラクションは、私に対する励ましのクラクションだということがわかりました!!! みんな私を見つけたら ”声援” のクラクションを鳴らしてくれていたのでした。 しかも中央分離帯をはさんだ向こう側の対向車線を走っている車からも!!!。(感謝!!!感謝!!!) 車だけではありません。 道路沿いに住んでいる人や工事現場のおっちゃんたちも大声で「Hello !」と声をかけ手も振ってくれます。 対向車線のはるか向こうの林の中の家からも大声で叫んで手を振ってくれます・・・。 しかも私を見つけたほぼ100%の人が・・・。 日本では考えられない光景です・・・。 学校の前なんか走るともう大変。 校庭にいる子供たちはもちろん、教室にいる子供たちも私を見つけると大声で「Hello !」と叫んで手を振ってくれますし、それをきっかけに教室中の生徒がド〜っと窓側に集まってきて「Hello」の連発。 授業中にもかかわらず、先生までもが・・・。 このような ”応援団” の声援にはとても勇気づけられました。・・・。 ある時、走行中の私の自転車にいきなりバスが横づけしてきました・・・。 「危ないな!!!」とムカついていたところ、走行中にもかかわらず突然そのバスの扉が開き、車掌が身を乗り出して手を伸ばし、私に何かを渡そうとしていました。 私も手を伸ばし、何かわからないけど ”それ” を受け取りました。私が ”それ” を受け取ると、バスはスピードを上げて走り去っていきました・・・。 握っていた手のひらを開けてみると、そこには2〜3粒の小さな キャンディ がありました!!! 思わぬ差し入れに感激!!!(感謝!!!感謝!!!) 陽が沈むころ、今日の目標地でもあったプラチュアップ・キーリー・カンに到着。 突然の急激な運動のためにカラダもびっくりしたのでしょう・・・。 もうバテバテ状態でした。 翌日はこの街に滞在し、カラダを休めました。 |
![]() プラチュアップ・キーリー・カンの大きなお寺。 この建物の中には黄金の仏像がありました。 |
![]() 山の上のお寺。 プラチュアップ・キーリー・カンの北側、海岸近くにある Khao Chong Krajok という小高い山です。 この山の頂上には、Wat Thammikaram Woravihara というお寺があります。 昔の王様(ラマ?世)が建立したとの記述がありました。 ここに登るとこの街が一望できます。 また西側にはミャンマーの山々(と思われる)を望むことができます。 このあたりはマレー半島のなかでタイの領土が一番狭い部分で、西に約12Km行くとミャンマーとの国境です。 |
![]() 野生のサルたち。 この小高い山(Khao Chong Krajok )には野生のサルがたくさんいます。 |
![]() シーフードの屋台 プラチュアップ・キーリー・カンは漁業の街らしく、桟橋には多くの漁船がつながれていました。 そのためか、氷の上にたくさんの生の魚介類を並べた屋台が数多くありました。 好きな素材を選ぶとその場で調理してくれます。 調理方法もリクエストできます。 タイの他の場所では見られない屋台です。 夏バテでダメージを受けた私のカラダにとっては、これら新鮮な魚介類の料理は栄養の源になりました。 ただし、ナマでは食べないでください。 お腹こわすかもしれません・・・。 現地の人も生では食べませんので・・・。 |
![]() 日の出。 宿泊先の部屋より。 |
![]() 宿泊した宿。 海岸前の静かなところでした。 |
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【第5日】 プラチュアップ・キーリー・カン (Prachuap Khiri Khan) 〜 バーン・サパン・ノーイ (Bang Saphan Noi) |
走行距離 | 走行時間 | 平均速度 | 最高速度 | バンコクからの総走行距離 | 宿泊場所 |
107.11 Km | 5:52:04 | 18.2 Km/h | 34.5 Km/h | 421.48 Km | ガソリンスタンドの倉庫 |
本日の宿、それは・・・。 この日は、ある小さな街まで走ることにしていました。 といってもその街に宿があるかは行ってみないとわからないのですが・・・。(あくまで直感が頼りです。) その街は私が走っている国道4号線より少し離れているため、途中で支線に入らないといけません。 ところがいつのまにかその分岐路を通り過ぎたようでした。 気づいたのは数十キロ過ぎたころでした。 このあたりは山の中を国道が走っているため、地図で見た限りではその先には当分、宿のありそうな街は見当たりません。 かといって、引き返すには日没が近かったため時間がありません。(日が沈むと暗すぎて自転車走行はかなり危険です。) 少し走ると国道沿いに小さな村がありました。 宿がありそうな村ではありません。 しかし、もしかしたらと思い、その村の人に尋ねてみました。 「ホテルはありますか?」と。 すると意外なことに 「あるよ!!!」 と自信満々の答えが。(ラッキー!!!) 教えてもらったところに行ってみると、なんとそれは 「学校」 でしたぁぁぁ・・・。(なんのこっちゃ!!!) さっき道を尋ねたときに使った 「ホテル」 というタイ語 「ローンレーン」 が、私の発音が悪かったらしく 「ローンリィァン」(学校) に聞こえたようでしたぁぁぁ・・・。(あ"〜あ"!!!) あたりはすっかり暗くなっていました。 とりあえず、近くにあったガソリンスタンドに併設している食堂に入り、作戦を練ることにしました・・・。(といっても作戦なんか練りようがないんですが・・・。) 食事後、疲れのため、いつのまにか食堂のテーブルに伏して寝てしまっていました。 それを見つけた食堂のおばちゃんが心配してやって来てタイ語で何やら話しかけてきました。 「裏に倉庫があるのでそこを使いなさい・・・」と言っている様でした。 言われたとおり裏に行ってみると長屋形式の倉庫部屋があり、その1つを開けてくれました。 何にもないガラ〜ンとした空倉庫でした。 しばらくするとそのおばちゃんが、どこからか金網製の簡易ベッドを持ってきてくれました。 おばちゃんの親切に泣きたくなるくらいうれしくなりました・・・。 おかげで十分な睡眠をとることができました。(感謝!!!感謝!!!) [Thanks ランソンブーン食堂のおばちゃん&スタッフのみなさん!!!] |
![]() おおきな神木。 国道を覆いつくすような巨大な樹でした。 樹のまわりにはカラフルな布が巻かれ、祀られていました。 時どき、このような大きな樹をみることができます。たいての場合、祀られています。 |
![]() 巨大な鳥(?)のオブジェ。 お寺の門に建っていました。 |
![]() 本日の宿。 思い出の宿((!?)の一つになりました!!! |
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【第6日】 バーン・サパン・ノーイ (Bang Saphan Noi) 〜 ラン・スアン (Lang Suan) |
走行距離 | 走行時間 | 平均速度 | 最高速度 | バンコクからの総走行距離 | 宿泊場所 |
170.20 Km | 9:28:50 | 17.9 Km/h | 39.5 Km/h | 591.68 Km | THAWAT HOTEL |
”直感” を頼りに・・・。 これまで走ってきた国道の沿線には24時間営業の巨大なガソリンスタンドがかなりの数存在します。 どんな田舎でも1Km走れば必ず見ることができます。 これらのガソリンスタンドにはコンビニ(セブンイレブン や am・pm など)や大きな食堂、巨大トイレ(シャワー付き)が設備してあります。(巨大トイレといっても便器が巨大なわけではありません・・・。念のため・・・。) これらの設備も24時間使えます。 そのため自転車走行中のトイレや食事、水、アイスクリーム !! には事欠くことはありません・・・。 今走っている国道4号線は、タイ南部へ続く唯一の主要道路のため、バスやトラック、タンクローリなどが多く走っています。 それらの騒音を聞きながら炎天下を1日に100Km以上走っていると、宿泊する場所はできるだけ静かな場所にしたい と感じるようになります。できることならビーチの近くとかに・・・。 この日は約110Km先のチュンポンという街に宿泊しようと考えていました。 しかし、チュンポンに着いてみると、街は結構大きく、車やバイクも多かったのでなんとなく落ち着きませんでした。 ふと気づけば、チュンポンを離れ再び国道を南下していました・・・。 静かな街を求めて・・・。 道路標識の「 Lang Suan 66Km 」を見た瞬間なぜか 「ここには宿がある!!!」 と直感的に感じました。 もちろん根拠は何もありません。 当然ガイドブックにも載っていません。 でも引きつけられるようにその街まで走りました。 Lang Suan は小さな落ち着いた街でした。 宿も1軒ありました。 カラダを休めるため、この街に2泊しました。 これまで走ってきたタイを南下する国道4号線は、チュンポンあたりで大きく西方面に曲がり、ラノーンやプーケットなどのある西海岸に向かいます。 そのかわりに東海岸を南下するのは国道41号線になります。 私はこの国道41号線を南下して走っています。 |
![]() 倉庫を貸してくれた食堂のおばさん。 大変お世話になりました。どうもありがとう!!! |
![]() 丘の上の大きな仏像 |
![]() Lang Suan を流れている河の橋。 落ち着いた街でした。 |
![]() Lang Suan 駅。 |
![]() 揚げバナナ屋台のおばちゃん。 おいしかった!!! |
![]() Lang Suanの宿。 部屋数はかなりありました。 |
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【第7日】 ラン・スアン (Lang Suan) 〜 スラー・タニー (Surat Thani) |
走行距離 | 走行時間 | 平均速度 | 最高速度 | バンコクからの総走行距離 | 宿泊場所 |
129.54 Km | 6:49:16 | 19.0 Km/h | 33.0 Km/h | 721.22 Km | THAI HOTEL |
1日10リットル以上。 アスファルトを駈けよる足音の恐怖。 気温35℃以上。 熱帯地域の直射日光下で、しかもアスファルトの照り返しの中で自転車をこぐと、体温は優に40℃を越えているはず・・・。 そのため水も1日10リットル以上飲んでいました。 それだけ飲んでいるにもかかわらず、ほとんどトイレに行っていません。 つまりそのほとんどが汗となって体から出て行っているようです。 体重の1/6くらいの水分が入れ替わっていることになります。 しかも昼間の数時間のうちに・・・。 汗とともに体内の塩分やミネラルも大量に出ていっているはずです。 実際、黒いサイクリングパンツは夕方には塩がふいて白っぽくなっていますし、自転車の後部フレームも塩でべっとりしていました。 カラダにとってはかなり過酷な状況なはずです・・・。 タイは犬の多い国です。 その犬たちのほとんどは人間に対してかなり臆病になっています。 しかしごく一部の犬は違います。 なぜだかわかりませんが、走っている自転車を見ると攻撃的な様相で猛ダッシュで追いかけてきます。 こんな犬に噛まれて変な病気にでもなったら・・・と思うと・・・。 狂犬病は発病するとほぼ100%死亡し、しかもそれが 「狂い死に」 すると聞いていますし・・・。 ( ”狂い死に” ってどんなんだ!?) こんなときは、たとえどんなに疲れていても、猛スピードで逃げ出すだけのチカラが出ます。(火事場の馬鹿力というやつでしょう・・・。) ちなみにこれらの犬は、100mくらい追いかけてくるとピタッと追いかけるのをやめます。 おそらく私の自転車が犬たちのテリトリーを出たためかもしれません・・・。 吼えることもなく、アスファルトを猛ダッシュで駈けってくる足音を聞くととても恐怖を感じます。 路肩には、大型車のタイヤがバーストして粉々になった残骸や、焼けだたれてラジアル線がむき出しになったタイヤをかなり頻繁に見かけます。 いったいどんな走行をしてるんだろう・・・。 それに自動車にひかれてぺっちゃんこになった犬や家畜もよく見かけます。 激しいスコールが来ればこれらの屍は洗い流されるようですぅぅぅ・・・。 |
![]() 火葬場。 田舎を走っていると良く見かけます。村ごとにあるみたいです。 もちろん人間用のものです。 |
![]() スラー・タニーを流れるタピー川。 |
![]() この日に泊まった宿。 |
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【第8日】 スラー・タニー (Surat Thani) 〜 ナコーン・シー・タマラート (Nakhon Si Thammarat) |
走行距離 | 走行時間 | 平均速度 | 最高速度 | バンコクからの総走行距離 | 宿泊場所 |
143.07 Km | 7:47:34 | 18.3 Km/h | 50.5 Km/h | 864.29 Km | THAILEE HOTEL |
バナナありがと!!! マレー世界が近づいてきた。 走っている最中、1台のトラックが横付けしてきました。 助手席の窓からあんちゃんが手を差し出して私にバナナ(3本)を差し入れてくれようとしていました。 私もそれを受け取ろうとしたのですが、なかなかタイミングが合いません。 荷台に重たい荷物を載せているため少し揺れただけで後輪が大きくぶれてしまいます。 そのため走行しながら片手運転はかなり難しいものがあります。 でも、どうにかそのバナナを受け取ることができました。 [Thanks トラックのあんちゃんたち!!!] この日、仏教国タイではじめてモスクを見ました。 このあともけっこうモスクを見ることがありました。 また、ムスリム(イスラム教徒)衣装を着た人たちも見かけるようになりました。 少しずつマレー世界に近づいていくのが感じられました。 |
![]() 峠。 スラー・タニー側からの上りは、だらだらとした坂道なので自転車を押して上るということはありません。 下りの坂はちょっと急です。 時速50キロを記録しました。 重たい荷物を積んでいるためこんなにスピード出すとバランスが取りづらくて、かなり危険です。 |
![]() モスクの標識。 タイで初めてモスクを見ました。 マレー世界が近づいてきました。 |
![]() ムスリム(イスラム教徒)の女学生。 ムスリム衣装を着た人たちも見ることができます。 |
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【第9日】 ナコーン・シー・タマラート (Nakhon Si Thammarat) 〜 ソンクラー (Songkhla) |
走行距離 | 走行時間 | 平均速度 | 最高速度 | バンコクからの総走行距離 | 宿泊場所 |
192.92 Km | 9:37:50 | 20.0 Km/h | 39.5 Km/h | 1057.21 Km | SUK SOMBOON RANA-2 |
怒涛の約200Km走行。 自転車旅人に遭遇。 この日走る予定のルートは、地図で見る限り宿のありそうな街が存在しません。 そのため大きな街であるソンクラーまで一気に走る必要がありました。 距離にして約200Km。 これは体力的にも時間的にもかなり限界に近いものです。 休憩時間なしで走ったとしても10時間以上かかる計算になります。 そのため日の出前に出発。 朝はとても涼しく、自転車で走っていると肌寒いくらいです。 しかし日が昇るといつものように ”酷暑” となります。 淡々と走っていると、対向車線の路肩を走っている1台の自転車とすれ違いました。 よくある光景ですが、すれ違ったとき、それが荷物をたくさん積んだ自転車旅行者だということがわかりました。 止まって振り返ると、相手も止まって振り返っていました。 その自転車旅行者は日本人でした。 京都の学生で、1年間休学して自転車で世界を旅しているとのことでした。 20〜30分くらい道路に座り込んで情報交換など話をしました。 [Thanks 高嶋さん!!!] 巨大湖ソンクラー湖と外海を隔てる細長い半島を南下して走ります。田舎のため車の数はかなり少ないためとても走りやすいところです。 ブラックタイガー(エビ)の養殖池がたくさん存在し、ときどきやしの木の間から青い海も見ることができます。 (ちなみにこのブラックタイガー(エビ)の多くは日本に輸出されているとこのことです。) この日の目的地ソンクラーの手前にソンクラー湖が海へ注ぎ込む河口があります。 ソンクラーへ渡る手段としては「フェリー」と「橋」があります。 フェリー使えばすぐにソンクラーに渡ることができますが、橋は少し離れたとことにあるため、20Kmくらい余分に走る必要があります。 この日はかなり走行したのでヘトヘトでしたが、「できるだけ自分のチカラで走りたい」 という思いから、橋を渡ることにしました。 橋は2本で構成されておりであり、1本目は約1.8Km、もう1本は約1.2Kmあります。 2本目の橋を渡っている時、突然「シュー」という大きな音がし、小刻みな振動が起こり始めました。 後ろタイヤのパンクでした。 「なんでこんな疲れたときに!!! しかも日没直前に・・・」そう思いながらパンク修理しました。 橋の上には釣り人が採ったと思われる貝の殻がたくさん落ちていたので、おそらくそれを踏んだためパンクしたのでしょう・・・。 陽もすっかり暮れたころ、ヘトヘト状態で宿に到着。 そんな姿をみた宿のおじいさん・おばあさん夫婦がご飯とおかずを部屋に差し入れにきてくれました。 かなりの空腹状態だったので大感激でした。 [Thanks 宿のおじいさん・おばあさん!!!] |
![]() 変わった仏像。 中央の仏像の後ろには手のような飾りが着いていました。 |
![]() ソンクラー大橋。 かなり長い橋でした。2本あわせると3Kmくらいになります。 |
![]() 宿泊した宿。 宿の人にいろいろ親切にしてもらいました。 |
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【第10日】 ソンクラー (Songkhla) 〜 サイ・ブリ (Sai Buri) |
走行距離 | 走行時間 | 平均速度 | 最高速度 | バンコクからの総走行距離 | 宿泊場所 |
176.40 Km | 9:10:51 | 19.2 Km/h | 26.1 Km/h | 1233.61 Km | サイ・ブリの消防署 |
自信たっぷりな返答・・・。 おかげでこの日の宿は・・・。 ソンクラーは、今後の走行にあたりある種の分岐点となります。 つまり、ペナンやクアラ・ルンプル、マラッカなど発展した街がある 「マレー半島西海岸」 に向かうか、それとも大きな街があまり存在しないがその分田舎の雰囲気・マレーの雰囲気を味わえる 「マレー半島東海岸」 に向かうかの分岐点です。 私は、美しい自然と田舎の風景を楽しめる(と思われる)、「マレー半島東海岸方面」 に向かうことにしました。 潮風をあびながら海岸沿いを走っていると、キャンプ場や憩いの場として整備されたところがありました。 そこで休憩していると、家族そろってピクニックに来た人たちが、持ってきたお弁当を広げていました。 私を見つけると「一緒に食べないか!」と声をかけてきました。お言葉に甘えてお昼を頂き、楽しく過ごすことができました。 [Thanks お弁当を分けてくれた家族のみなさん!!!] パッタニーという大きな街に到着。 まだ早い時刻(14:00ごろ)でした。 もう少し走りたい気持ちでした。 次の大きな街はナラティワットという街でしたが時間的にはそこまで走るのは無理。 地図で見るとその中間くらいのところにに 「サイ・ブリ」 という小さな街を見つけました。 近くの海にはビーチのマークもついていました。 宿があるはず・・・と直感しましたが、でもちょっとだけ不安でした。 そこで警察官など数人に「サイ・ブリに宿があるか」を尋ねてみました。 するとみんな 少し考えて 「あるよ!!!」と自信満々に応えてきました。 みんな答える前に少し考えたのが気になりましたが、 サイ・ブリまで走ることにしました。 サイ・ブリに到着。 これまでに泊まった中では一番小さい街でした。 というよりどう見ても宿があるような街ではありません。 実際、警察に尋ねてみると 「この街には宿はない」 との返答が。 そこで少しはなれたビーチに行ってみることに。 するとそこには数件のバンガローがありましたが、年末でもあったためかどのバンガローも使われていませんでした。 また管理事務所らしきものもありませんでした。 陽が暮れ、雨も降ってきました。 そこで警察署に行って泊めてもらうように交渉しましたがダメでした。 警察署がだめなら今度は消防署だと思い、消防署へ向かいました。 行く途中、数人のムスリム(イスラム教徒)のおっちゃんたちがバイクで追いかけてきました。 外国人が訪れることのないこの小さな街で、暗くなってしかも雨に濡れながら走っている私を見て心配してくれたようでした。 事情を話すと消防署まで一緒に来てくれ、しかも消防署長に交渉までしてくれました。 はじめは宿泊は断られたのですが、そのおっちゃんたちがいろいろと説得してくれたため、空きのある宿直室を使わせてくれることになりました。 (感謝!!!感謝!!!) [Thanks おっちゃんたち & 消防署長とスタッフのみなさん!!!] |
![]() 河に浮かんでいた看板。 |
![]() 車が少なく走りやすい・・・。 放し飼いの家畜やニワトリもたくさんいます。 |
![]() サイ・ブリの消防署。 この日の宿となりました。 |
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【第11日】 サイ・ブリ (Sai Buri) 〜 コタ・バル[マレーシア] (Kota Bharu) |
走行距離 | 走行時間 | 平均速度 | 最高速度 | バンコクからの総走行距離 | 宿泊場所 |
161.34 Km | 8:16:46 | 19.4 Km/h | 32.5 Km/h | 1394.95 Km | TOWN GUEST HOUSE |
ついにイスラムの国マレーシアへ。 マレーシアの新年は・・・。 朝目覚めると、外はまだ雨が降っていました。 しかし今日もここ(消防署)に泊まることはできません。 たとえ雨であっても出発することに・・・。 荷造りして出発。 雨は降ったりやんだりの状態だったため、道端の小屋などに雨宿りを繰り返しながら走行しました。 タイ・マレーシア国境が近づいてきました。 海岸沿いに走ると国境となっている河を渡るフェリーがあるみたいです。 しかし私はできるだけ自分のチカラで走りたかったので、橋のあるスンガイ・コロクを経由することにしました。 スンガイ・コロクは内陸部に入ったところにあるため、そこを経由するためにはフェリーを使って国境を越えるより50Km以上も余分に走らないといけませんでした・・・。 スンガイ・コロクにある国境の橋に到着。 そのまま何気なく走っているといつのまにか橋を渡り切りマレーシアのイミグレーションに到着。 「あれっ、タイのイミグレーションはどこ?」。 橋を引き帰してタイ領域に戻り、タイのイミグレーションを探しました。 タイのイミグレーションは道の横に建っていました。 道路上にゲートがあるようなものを想像していのに・・・。 出国手続のあと再び国境の橋を渡りました。 橋の上から国境の小さな川を見ていると、小さなボートが何艘もあり、地元の人が行き来していました。 また、橋の横にある国境のフェンスの破れたところから、大きな荷物を持ったおばちゃんがはい出して来たりもしていました。 まるで隣の敷地に行くかのように・・・。いったいこの人たちの入出国手続はどうなってるんだろう・・・。 この数十メートルの小さな橋を渡っただけで環境が何もかもが変わりました。 言葉はもちろん、看板の文字、使用できるお金、人が着ている服、自動車の運転マナーなど。 それに時刻も1時間進みます。 なんとなく不思議ですねぇ・・・。 これまでよく使っていた「ありがとう」という言葉も 「コープクンクラッ」 から 「トリマカシ」 に変えないといけないし・・・。 スコールのため何度か雨宿りをしながら、なんとかコタ・バルに到着。 宿も確保しました。 この日は大晦日(12/31)。 年越しのイベントなどやっていないかと思い、23:30ごろ街の中心部へ。 しかし、な〜んにもイベントはやっていませんでした。 イスラムの国マレーシアでは、「ハリラヤ」 と呼ばれるイスラム暦の新年(2〜3月ごろのラマダン(断食)明けがそれにあたる)の方を盛大にお祝いするようです。 実際、翌日(1/1)の街は、ごく普通の日のようにみんな過ごしていました。 私は会社勤めしているため、あまり長い休暇を取ることができません。 そこで今回の自転車旅行はここコタ・バルで一旦中止しました。 次回の長期休暇はここコタ・バルからシンガポールを目指します。 |
![]() 田舎の一本道。 のんびりと、しかし着実に走っていきます。 |
![]() スンガイ・コロク駅。 タイ鉄道の南部路線の終着駅です。 |
![]() 国境の河に架かる橋。 手前がタイ、対岸がマレーシアです。 この先10mくらい進むだけで時間が1時間進みます。 |
![]() マレーシア側のイミグレーション。 国境の橋を渡ったところにある、ランタウ・パンジャンのイミグレーションの建物です。 |
![]() コタ・バルの中央市場。 活気に満ちた市場です。 |
![]() 宿泊した宿。 TOWN GUEST HOUSE。スタッフはとても親切でした。 中心部から10分くらい歩いたところにあります。 |
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【第12日】 コタ・バル (Kota Bharu) 〜 ジェルティー (Jerteh) |
走行距離 | 走行時間 | 平均速度 | 最高速度 | バンコクからの総走行距離 | 宿泊場所 |
60.67 Km | 2:39:14 | 22.8 Km/h | 35.0 Km/h | 1455.62 Km | HOTEL NADZLIN |
ふたたびマレーへ。 シンガポール目指して。 何でみんな うしろ前!? 会社の長期休暇がとれたので再びコタ・バルへ。 前回泊まったコタバルの TOWN GUEST HOUSE 前からシンガポールを目指します。 出発が15:30ごろだったのでそんなに遠くまでは走れません。 どこか小さい街で宿を見つけることになるでしょう・・・。 タクシーの運転手が声をかけてきました。 (運転手) 「どこまで行くんだ?」 (わたし) 「シンガポールまで!!!」 (運転手) 「?????」 あまりにも遠い地名を答えたので、ズッコケてました。 そして 「この先、パシラ・プテ(Pasir Puteh) と ジェルティー(Jerteh)に宿があるよ!!!」 と教えてくれました。 貴重な情報ありがとう!!! マレーシアを走っていると、バイクに乗っている人が長袖のジャンパーやウインドブレーカーをうしろ前に着ているのをよく見ます。(つまりジャンパーのファスナーが背中側にくるように着ている・・・。) はじめはなんでそんな着かたしているのかわかりませんでしたが、これは、排気ガスなどで服が汚れないようにするための 「生活の知恵」 ということでした・・・。 マレーシアを旅行した時は注意して見てくださ〜い。 マレーシアは屋台が多い国です。街の中心部あたりの大きな駐車場などは夜になるとすべて屋台で埋め尽くされます。 マレーシアでは家で食事を作る習慣があまりないからとのことでした。 ですから、夜お腹すいたら街の中心部あたりに繰り出してみましょう・・・。 深夜〇時過ぎくらいまでやっていることが多いようです。 味も日本人にとってよく合います。 タイのように”激辛”ではありません。 おかずが数十種類並べてあって、好きなものを数種類選んで伝えると、白いご飯のうえにそれらを載せてくれます。 正式な名称はわかりませんが、わたしは 「ぶっかけごはん」 と呼んでいます。 そのほかに代表的なものは、「ナシゴレン」(日本の焼き飯とほぼ同じ味)や「ミーゴレン」(日本のソース焼きそばとほぼ同じ味)、「サティー」(日本の焼き鳥に似ている)などとても食べやすいもが多くあります。 料理はテイクアウト(持ち帰り)もできます。 もちろんその場で食べることもできます。 その場で食べる時は、たいてい屋台群のどこかにテーブルとイスが並べられた共用エリアがあります。 そこに持って行って食べます。 席に着くと、ドリンク屋台のスタッフが注文を取りにきます。 すごいと思うのが、これら食べ物や飲み物の代金支払はすべて「後払い」ということ。 屋台から離れたところにあるテーブルで食べているので、場合によっては ”食い逃げ” ができるかもしれません。 でも食べ終わったころ、どこからともなく各屋台のスタッフが来て料金を徴収します。 もし来なかったら、自分から払いに行きます。 このような方式は ”人を信頼する”ことがなければ成り立たないような気がします。 その分、旅行者もこの国が安心して旅行ができると肌で感じとることができます。 |
![]() 大きなモスク。 イスラムの国を実感します・・・。 |
![]() マレーシアの屋台。 街の中心部あたりの大きな駐車場が、夜になるとすべて屋台で埋め尽くされます。 そのような光景はマレーシアのたいていの街で見られます。 |
![]() ジェルティーの宿。 街自体がかなり小さいので、宿もここしかありませんでした。 |
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【第13日】 ジェルティー (Jerteh) 〜 カパス島 (マラン) (Pulau Kapas (Marang)) |
走行距離 | 走行時間 | 平均速度 | 最高速度 | バンコクからの総走行距離 | 宿泊場所 |
130.56 Km | 6:00:13 | 21.7 Km/h | 34.0 Km/h | 1586.18 Km | THE LIGHT HOUSE |
マンゴーGet!!! 突然寒気が・・・。 静かな島でゆっくりと。 マレーシアの国道3号線を南下して走行。 途中で海岸沿いを走る支線に入り走り続けました。 このあたりは湿地帯で作物もできないようです。 そのため人もあまり住んでいません。 そんな中、あるカンポン(村)を走っていると、お兄さんが自転車で走っている私を見つけました。 そして 「マンゴー!!!マンゴー!!!」 と叫びながらマンゴーを持った手を高く上げていました。 私は走りながらそれを受け取り、「トリマカシ!!!(ありがとう!!!)」と叫んで手を振りました。 よく熟したマンゴーでした。 疲れた時に食べるくだものは格別なものがあります・・・。 久しぶりの炎天下の走行でカラダがまだ慣れていないためか、やたらと汗が出て、しかもそれがだんだんアブラ汗のようになってきました。いつもよりカラダがホテっている というよりカラダ内に熱がこもっているのを感じました。 しかしあまり気にせずそのまま走り続けていると、今度は突然ゾクゾクと悪寒が襲ってきました。 気温は高いのに・・・。 「ヤバイ!!!このままでは熱射病で倒れる・・・。」 そう感じたので急きょ近くにあった屋根つきのバス停のベンチの上でしばらく寝転がりました。 そのおかげで体調はいく分回復しました。 2Km以上もあるテレンガヌ大橋を渡ると クアラ・テレンガヌ という大きな街に入りました。 すでに100Km以上走っていましたし、時刻も16:00ごろでしたので宿をさがしてもよかったのですが、カラダがかなり疲れていたため、騒がしい街ではなく静かなところに泊まりたい気分でした。 そこでこの街から約20Kmくらい南下したところにある カパス島 を目指しました。 桟橋のあるマランに到着。 島へ渡るボート屋のスタッフが 「カパス島は道路がないから自転車持っていっても無駄だよ。」 と教えてくれました。 そこでその人が知っている宿にMTBを置かしてもらい、荷物だけ持ってカパス島に渡りました。 小型ボートに乗り、時どき水しぶきを浴びながら約15分で到着。 いくつかある宿の中から、高床のロングハウス調の宿を見つけそこに宿箔しました。 海はとてもきれいでした。 また、この島には車やバイクはもちろん、水上スクーターやバナナボート、ディスコ、うるさいバーもないため、とても静かで落ち着く島でした。 |
![]() 田舎みち。 カンポン(村)はのどかな風景です。道路にいる家畜に気をつけましょう・・・。 ときどきスピーカーからコーランが響き渡ってきます。 |
![]() テレンガヌ大橋。 自転車・歩行者・バイクは通行料無料です。 |
![]() 自転車を置かしてもらった宿「グリーン・マンゴー・イン」の看板。 この周辺も静かなところです。 |
![]() カパス島。 とても静かで、居心地のいい島です。シュノーケリングのスポットもたくさんあります。 ダイビンクやバナナボート、音楽ガンガンのバーなどのリゾート気分を味わいたい人は他の島をあたりましょう・・・。 |
![]() 島の灯台より。 紺碧の海と白い砂浜が美しい・・・。 |
![]() THE LIGHT HOUSE。 私が泊まった宿です。スタッフの人はとても親切です。 |
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【第14日】 カパス島 (マラン) (Pulau Kapas (Marang)) 〜 ケルティー (Kerteh) |
走行距離 | 走行時間 | 平均速度 | 最高速度 | バンコクからの総走行距離 | 宿泊場所 |
102.29 Km | 5:24:14 | 18.9 Km/h | 32.0 Km/h | 1688.47 Km | PERPEL LODGE KERTEH |
休日は金曜日。 自転車旅行者との出会い。 走っているとどのモスクにも大勢の人が集まっていました。 何らかの説教みたいなのが聞こえてきます。 今日は金曜日。 イスラム世界は金曜日が休日なので、キリスト教でいう「日曜礼拝」に当たるものを行なっているようでした。 今走っているマレーシアの東海岸地域はマレーシアの中でもイスラム色が強いため、公共施設や銀行などは金曜日が休みになっているところが多くあります。(首都クアラ・ルンプルなどがある西海岸地域はそうでもないようですが・・・。つまり日曜日が休日。) 海ガメの産卵地で有名なランタウ・アバンを過ぎたころ、2人組の自転車旅行者とすれ違いました。 彼らはフランス人で、シンガポールから国境近くのコタ・バルまで走り、そこからシンガポールまで「ジャングル・トレイン」で帰るとのことでした。 ちなみに「ジャングル・トレイン」とはマレーシア鉄道の東海岸線の別称です。 のどかな風景の一本道を走っていましたが、パカ(Paka)という小さな街あたりだけは風景が急に変わります。 超巨大な発電所や石油コンビナートが建ち並んでいます。 またハングル文字や日本語の看板を掲げたお店もありました。 おそらくこれら巨大施設で働く韓国人・日本人技術者が多くいるからでしょう・・・。 しばらく走るとふたたびのどかな風景にもどります。 ケルティーという小さな街に到着。 宿を探しましたが、それらしきものは見当たりませんでした。 警察があったので聞いてみると、「街の奥の方にあるよ。」と教えてくれました。 いわれた方向に行ってみましたがみつかりません。 右往左往走っていると、さっき道を聞いた警官がバイクで追っかけてきて、さらに詳しく教えてくれました。 おかげで宿をみつけることができました。 チェックインしようとしたところ、受付のおっちゃんに「今日は金曜日で休日のため、ベッドメークする人がきていないので清掃されていないよ」と言ってきました。 部屋を見たところ、汚れていなかったのでシーツだけ換えてもらいました。 その夜は激しいスコールがやってきました。 窓に備え付けてあるクーラーの隙間から水が入ってきて床が水浸しになってしまいました。 |
![]() ランタウ・アバン。 ここのビーチは 海がめ の産卵で有名。 |
![]() 出会った自転車旅行者たち。 |
![]() この日に泊まった宿。 |
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【第15日】 ケルティー (Kerteh) 〜チェラティン (Cherating) |
走行距離 | 走行時間 | 平均速度 | 最高速度 | バンコクからの総走行距離 | 宿泊場所 |
62.96 Km | 3:42:23 | 17.0 Km/h | 34.0 Km/h | 1751.43 Km | MANGO INN |
チェラティンへ。 静かな一本道を淡々と走り続けました。 道端では、竹に何かを入れてそれを火であぶった食べ物のお店が何件かありました。 マレーシアでよく見かける缶ジュース(炭酸飲料)に 「Sarsi」 というのがあります。 独特な味がします。色もどす黒い赤色をしています。 初めて飲んだ時は「なんじゃこれ!」って感じですが、数回飲むとこの味が忘れられなくなり、マレーシアを訪れたら必ず飲みたくなるジュースです。 ぜひトライしてみてください。 たいていのお店に置いています。 ファーストフード店にもある場合があります。 今日泊まる予定地のチェラティンが近づいてきました。 世界的リゾート施設 Club Med の看板も見えます。 チェラティンには Club Med のような高級リゾートもありますが、バックパッカーが集まる安宿も多くあります。 私もビーチに近いところにある安いバンガローに泊まりました。 チェラティンのビーチは、長さ数Kmにわたるのっぺりとしたビーチで、海も遠浅のため、ゆったりとできます。 潮が引くとかなり沖までいけます。 |
![]() 道ばたのお店。 竹筒に材料を入れ火であぶった料理?(お菓子?)を作っているところ。 |
![]() Club Med の看板。 |
![]() チェラティンで泊まったバンガロー。 |
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【第16日】 チェラティン (Cherating) 〜ペカン (Pekan) |
走行距離 | 走行時間 | 平均速度 | 最高速度 | バンコクからの総走行距離 | 宿泊場所 |
99.35 Km | 5:18:55 | 18.7 Km/h | 38.0 Km/h | 1850.78 Km | PEKAN HOTEL |
湿地帯を走り続ける・・・。 クアンタンという大きな街に到着。 ブルーの大きなモスクが美しい街でした。 地図でみるとクアンタンから南方面は150Kmくらい続く大湿地帯となっており、大きな街もないようでした。 実際に走ってみると、そこは本当に大湿地帯で、その中を道路が1本走っているだけでした。 高い樹もあまりなく、あったとしても落雷のため焼け焦げていました。 人も住んでいないため店もありません。 ただ幸いなことに1時間くらい走ると小さな村があり、小さな食堂が1〜2軒あります。そこで水の調達などをしました。 |
![]() クアンタンの美しいモスク。 |
![]() 広大な湿地帯。 |
![]() ペカンの宿。 |
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【第17日】 ペカン (Pekan) 〜クアラ・ロンピン (Kuala Rompin) |
走行距離 | 走行時間 | 平均速度 | 最高速度 | バンコクからの総走行距離 | 宿泊場所 |
92.04 Km | 4:44:37 | 19.4 Km/h | 26.0 Km/h | 1942.82 Km | HOTEL SRI ROMPIN |
ひとっ子ひとりいない湿地帯。 サルの襲撃。 ペカンを出ると、また湿地帯の一本道になります。 人は誰も住んでいません。 車もほとんど通りません。 たまに通過するトラックの運転手が手を振ってくれます。 ときどき海岸沿いを走るため海が見えます。 美しい水平線。 広々としたビーチにはだれもいません。 すばらしい・・・。 海からの風が心地よい・・・。 家もない、お店もない・・・。 とても静か・・・。 聞こえるのは風が吹く音と、自転車のチェーンが回る音くらい・・・。 時どき木立ちの近くを通ると、ワサワサと樹が揺れる音がします。 風でそよめいている音ではありません。 明らかに何か大きな動物がいるはずです・・・。 何だろう・・・とスピードを落として見ようとしたとき、突然1ぴきの大きなサルが突進してきました。 猛ダッシュで逃げました。 木立ちの物音は野生のサルでした。 けっこうあっちこっちにいました。 必ず10匹くらいの群れでいます。 子どもを抱いた母ザルがいたので写真をとろうとすると、どこからともなくボスざるが出てきて威嚇してきます。 そういうときはとっとと逃げましょう・・・。 変な病気を移されたらいやなので・・・。 |
![]() 湿地帯の中の1本道。 自分のこぐ自転車の音しか聞こえません・・・。 |
![]() 威嚇してくる野生のサル。 カメラを向けると必ず威嚇して突進してきます。 |
![]() 小さな商店。 やっとみつけたお店でした。ナシゴレン(焼きめし)を食べたり、水を確保しました。 |
![]() |
![]() 美しいビーチ。 誰もいないので、とても静かです。 |
![]() クアラ・ロンピンの宿。 この街にはこの1軒しかありません。 |
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【第18日】 クアラ・ロンピン (Kuala Rompin) 〜メルシン (Mersing) |
走行距離 | 走行時間 | 平均速度 | 最高速度 | バンコクからの総走行距離 | 宿泊場所 |
68.80 Km | 3:40:21 | 18.7 Km/h | 40.0 Km/h | 2011.62 Km | MERSING HOTEL |
検問所で呼び止められ・・・。 今走っているパハン州からジョホール州に入るところで警察が検問をやっていました。 何を調べているのかはわかりませんが、バイクや自転車は止められないようでした。 私もそこを通過しようとしたところ、呼び止められました。 そして路肩に止めてあるパトカーのところまで連れてかれました。 何を調べられるのだろう・・・そう思っていると、「暑いだろうから少し休んで行けば・・・」と言い、私にビニール袋に入った赤い色したジュースを手渡してくれました。 [Thanks ジョホール州の警官たち] この検問をしていた州境あたりから湿地帯がなくなり、今度は森(ジャングル)の中の一本道となり、緩やかな上り坂・下り坂が続きました。 メルシンに近づいたころ、雲ゆきが怪しくなってきました。 疲れたカラダに気合をいれてスピードをあげて走りました。 メルシンに到着直後、激しいスコールがやってきました。あと5分遅かったら大変なことになっていただろうなぁ・・・。 メルシンは小さな街ですが、「ティオマン島」への港があるため、宿やお店もそれなりにあります。 「ティオマン島」はかつて「南太平洋」という映画のロケ地となったため外国人にも知られており、多くの観光客が訪れているようです。 |
![]() 州境の検問。 ジュースをごちそうになりました。 |
![]() 森(ジャングル)の中の一本道。 |
![]() メルシン到着。 |
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【第19日】 メルシン (Mersing) 〜コタ・ティンギ (Kota Tinggi) |
走行距離 | 走行時間 | 平均速度 | 最高速度 | バンコクからの総走行距離 | 宿泊場所 |
96.11 Km | 4:56:53 | 19.4 Km/h | 39.0 Km/h | 2107.73 Km | HOTEL SERI KOTA |
パームヤシ畑を駆け抜ける。 ドリアンの差し入れ。 道は緩やかなアップ・ダウンが続くパームヤシ畑の中を通っています。 野生のサルたちが道端に座り込んでいる光景もよく見ます。 ちょうどフルーツの王様「ドリアン」のシーズンでもあったため、道端にドリアンの出店がたくさん出ていました。 ある出店の前で写真を撮ろうとしたところ、店の人が「食べてみないか?」と話し掛けてきました。 ナタを使ってドリアンに切り込みを入れ、うまい具合に2つに割って手渡してくれました。 中のクリーム状のところを指で摘まんで食べてみました。 なんともいえない味がしました。[Thanks ドリアン屋のおっちゃん!!! ] さとうきびジュース屋さんを発見。 立ち寄りました。 さとうきびジュース屋さんとは、東南アジアの田舎でたまに見かける出店で、さとうきびを回転しているローラーにはさんで樹液を絞りだしただけの、砂糖も添加していない100%天然のジュースです。 独特な味わいで甘すぎず、疲れたカラダを癒すのにとても重宝しています。 コタ・ティンギに到着。 シンガポールに近づいたためか、だんだんとイスラムの雰囲気がなくなっていき、華人の雰囲気が強くなっていくのを感じました。 終着点のシンガポールのマーライオンまであと70Km。 |
![]() 魚のオブジェ。 魚の養殖場のようでした。 |
![]() さとうきびジュース屋さん。 |
![]() 謎の建造物。 戦車のような形をしたコンクリート製の巨大建造物がいくつかありました。 どれも古く壊れかけていました。 いったいこれは何でしょう・・・。 ※このページをご覧になった方からメールを頂きました。それによるとこの「謎の建造物」は、第二次大戦時、マレー半島を南下してきた日本軍を迎え撃つために使われた“要塞”のようなもの とのことでした。 |
![]() ドリアンの出店。 無料で試食させてくれました。 ちなみに値段は1Kg当たり RM2(約¥80)くらいです。 これがシンガポールに行くと1Kg当たり S$3(約¥240)になります。 そしてこれが日本に来ると1個(約3〜4Kg)約¥7,000くらいになります。 |
![]() すいかの出店。 すいかの輪切りが目印です。 そういえばスイカって輪切りでは食べませんよねぇ・・・。 なぜでしょう・・・。 |
![]() アイス・カチャンの屋台。 「アイス・カチャン」とは日本でいう「氷アズキ」のようなものです。 つまりかき氷に甘い豆をまぜたものです。 マレーシアではよく見かけます。 豆に何を使うかはお店によってちがうようです。 「アズキ」だったり「緑色の豆」だったり「黄色の豆」だったり「コーン」だったり・・・。 とてもおいしいですよ!!! |
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【第20日】 コタ・ティンギ (Kota Tinggi) 〜シンガポール (Singapore) |
走行距離 | 走行時間 | 平均速度 | 最高速度 | バンコクからの総走行距離 | 宿泊場所 |
74.10 Km | 4:04:57 | 18.2 Km/h | 42.0 Km/h | 2181.83 Km | YMCA SINGAPORE (Orchard) |
ついに到達マーライオンの国 ”新嘉坡”(シンガポール)。 「カッパ」ってどこ??? 一気に終着点のシンガポールのマーライオンを目指します。 走り始めて30分もしないうちに、急に真っ黒い雨雲が現れたかと思うと、激しいスコールが降り始めました。 近くにあった屋根つきのバス停で雨宿り。 厚い雲のため周囲は日が暮れた後のように暗くなり、走っている車やトラックはヘッドライトを点灯していました。 シンガポールが近いためか、道路はかなりの交通量でした。 そしてなぜか多くのタンクローリーが多く走っていました。またパームヤシの実を満載したトラックも多く走っていました。 雨宿りしていると、隣にいたおじさんが話しかけてきました。 そしてパームヤシの実を満載しているトラックを指さし、「今が最盛期なんだよ」「タンクローリーもパームヤシの油を運んでいるんだよ。 港から海外に輸出されるんだよ。」と教えてくれました。 そういえば台所洗剤の成分表に「パームヤシ」というのが書いてあるのを思い出しました。日本にも輸出されるんだろうなぁ・・・。 国境の街ジョホール・バルの高層ビル群が見えてきました。 シンガポールまでもう少しです。 「コーズウェイ」と呼ばれているマレーシアとシンガポールをつなぐ橋(実際は埋め立てられて土手のようになっている)の手前でマレーシアの出国手続。 これでマレーシアともお別れです。 サラマッ・ジャラン・マレーシア!!! ジュンパ・ラギ!!! (さようならマレーシア!!! また会いましょう!!!) 長さ約1,100mのコーズウェイを渡り、シンガポールの入国手続を済ませました。 あとは南端にある「マーライオン」を目指します。 走っているといつのまにかハイウェーに入っていました。 日本みたいに料金所はないためどこでハイウェーに入ったかわかりませんでした。 「もしかしたら自転車の走行もOKなのかなぁ・・・」と勝手に思う反面、「やたらと規則にうるさいシンガポールなので見つかったら高額な罰金を取られるかも・・・」と不安な気持ちもありました。 警察に見つからないように走ろう・・・と思っていた矢先、白バイを発見。 でもどこかに隠れることも出来ず、そのまま走り続けました。 その白バイは私の横を何事もないかのように通り過ぎてゆきました。(あ〜、よかった!!!) そのままシンガポールのダウンタウンまでハイウェーを走りました。 あとでタクシーの運転手に聞いたところ、やはりハイウェーは自転車走行は禁止とのことでした。 ついに最終地点である、マレー半島最南端のマーライオンに到着。 バンコクから2,181Km、自転車でのマレー半島縦断旅行が終わりました。 旅行中、いろいろな人たちに出会い、多くの人に親切にしてもらい、たくさんの「ハプニング」にも遭遇しました。 どれもいい思い出となりました!!! その後、泊まろうとした宿のフロントに行ったところ、受付の女性がいきなり怒ってきました。 私が自転車をフロントの中に持ち込んだからのようでした。 そして 「 自転車を ” カッパ ” に持って行きなさい!!! 」 と言ってきました。 この ” カッパ ” の意味がわかりません。 受付の女性は声を荒げながら何度も繰り返して言ってきます。 しかしどう聞いても ” カッパ ” としか聞こえません。 そこで「 ”カッパ” ってどこ? 」と聞き返すと、今度はあきれたように、そしてゆっくりと子どもに教えるように言いました。 「 カ ・ ッ ・ パ 」 と。 そして建物の後ろの方を指さしていました。 ゆっくり話してもらっても ” カッパ ” としか聞こえません。 そのときハッと気づきました。 そういえば建物の裏に駐車場があったなぁ・・・。 ” カッパ ” とは「 カー・パーク (Car Park ) 」のことだ・・・と。 シングリッシュ(シンガポール・イングリッシュ)は独特なナマリがあるので、ときどきこのような場面に遭遇します・・・。 彼女の言っている意味を理解した私は自転車を ” カッパ ” に置きに行き、チェックインしました。 最後の最後までいろいろあったなぁ・・・。 あ〜疲れた〜!!!!!! |
![]() 雨宿りのバス停から。 パームヤシ油を積んだタンクローリーがたくさん走っていました。 |
![]() ヒンドゥ教寺院。 国境の街ジョホール・バルにあったヒンドゥ教の寺院です。 |
![]() ジョホール州庁舎。 |
![]() 国境の道 コーズウェイ。 マレーシアとシンガポールをつなぐ長さ約1,100mのコーズウェイの真ん中にある国境。 黄色い線より手前がマレーシア、向こうがシンガポール。国境を境に路肩の白線が途切れていたり、縁石の色が変わっています。 左側の線路はマレー鉄道。シンガポールからマレーシア・タイ方面へつながっています。 線路の左にあるのが大きな水道管。山がないシンガポールは、水の大部分をマレーシアから輸入しています。 |
![]() ERP(自動料金徴収システム) シンガポール中心街の交通渋滞を解消するため、朝夕の時間帯は、中心部に入る車はすべてこのERPによって自動的に料金を徴収されます。 日本では2001年くらいから実用化ですが、シンガポールでは1995年ごろから既に実用化されています。 このような社会インフラ(基盤)は日本よりはるかに進んでいます。 |
![]() マーライオンに到着。 |
旅のデータ | |
---|---|
総走行距離 | 2181.83 Km |
総走行時間 | 114時間 29分 10秒 |
総走行日数 | 20日 (休息日は含まず) |
平均速度 | 18.94 Km/h |
最高速度 | 50.5 Km/h (峠の下り坂にて) |
走った国 | 3カ国(タイ・マレーシア・シンガポール) |
パンク回数 | 1回 |
荷物重量 | 約25Kg(自転車:約13Kg、荷物:約12Kg) |
発見した美しい場所 | 多数 |
犬に追いかけられた回数 | 5〜6回 |
出会った人・助けてくれた人 | 大勢 |
甚大なトラブル、アクシデント | 0回 |
ハプニング | たくさん |
草むらトイレ(大) | 1回 (ん!?) |
旅の技術 |
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