●マンションを出た途端に自転車とあやうくぶつかりそうになった。なんでこんな時間に若い子が、と思ったら春休みなんだ、まだ。●会社では相変わらずの1日……。●友人から薦められたんだけど(しかもまだ半分しか読んでないけど)、先に紹介しちゃう(^^;)。内田樹の「寝ながら学べる構造主義」(文春新書)。こういう本が学生時代にあったら、というのは無い物ねだりだな。「思想」というものがどう現実に浸透し、人や社会を実際に変えていく力になるのか、を相当にかみ砕いて理解できる(ような気がするだけ?)。まえがきがしっくり来る人にはお薦めです。「ニーチェによれば、“大衆社会”とは……もっぱら“隣の人と同じようにふるまう”ことを最優先的に配慮するようにして成り立つ社会のことです」ふーん、そんなこと言ってたんだ。●桜はすっかり花見体勢。どうしよう、どうしよう、と焦ってもしょうがないんだけど、心ざわめく季節。●29日の日記、レゾナンス・チップの「クライオ」は1800円じゃなくて2500円でした。訂正。(31日)
●出かけるのをやめにして、終日CDをとっかえひっかえしながら(レゾナンス・チップの試聴もかねて)、たまりまくっていたCD、本、雑誌、チラシ、郵便物などを整理整頓。ホコリをだいぶ吸ったせいか、喉がヘン。「サッカー批評」「本とコンピュータ」「ナンバー」「musee」「bounce」「THE
DIG」などの最新号やあれこれの本、DVDもさっぱり消化できないまま。小野島大さんが監修したアルバム・ガイド『UK NEW
WAVE』[Amazon]も購入。タワー新宿店ではだいぶ減っていた。●自分が編集した本では、『ボサノヴァの歴史』の姉妹編がようやく店頭に並んだ。ルイ・カストロ著、国安真奈訳『「ボサノヴァの歴史」外伝 パジャマを着た神様』[bk1、Amazon←いきなり品切れ中とは謎]。この10年のジョアン・ジルベルトの知られざる生活やレコーディングの様子、ナラ・レオン最後の1年、テノーリオ・ジュニオール“失踪”の秘密、トム・ジョビンとガーシュウィン……などなど、ボサノヴァの歴史を彩るさまざまなミュージシャンたちの逸話やエピソードを、確かな視点から洒脱な筆致で著した読み物です。ボサノヴァに関心のある方なら必ず楽しんでもらえると思います。『歴史』(めっちゃくちゃ面白い!)が分厚すぎてちょっと、という向きにもお薦め。●それにしてもレゾナンス・チップには驚いた。ほんとに笑っちゃうよ、これ。●遠目にも桜の花が開いているのが分かるようになってきた。都内の見頃は次の週末かな。(30日)
●「stereo」誌上でも社内でも「音が良くなる」と評判で気になっていたレゾナンス・チップをついに試してみた。買ったのは最新タイプの「レゾナンス・チップ・スノウ」。マーブル・チョコよりも小さな丸い物体を、6畳間の壁、窓ガラス、天井、戸の4カ所に貼ってみる。たったそれだけで、音が一変。「話には聞いてたけど、まさかこれほどとは!」と思えるぐらい効果が実感できたらすごいなあ、と思っていたら、まったくそのとおりになった。聴いてるうちにあまりの変わりように顔がにやけてしまうぐらい変わる。全体に音の輪郭がすっきり明快になって、空間が広がり、高音も低音もきれいに伸びる上に量感も出てきて、いやあ気持ちいい気持ちいい。基本的な音の傾向が変わるわけではなくて、もともとディスクに入っていた本来の音が露わになってくる感じ。こ〜れはちょっとほんとにびっくりしました。もっと貼りたくなって、ワン・ランク安い「クライオ」(8個入りで定価1800円)も購入。こんな物に何千円も払うなんて、ってな風体の商品ではあるけど、オーディオ道的にはこんなにコストパフォーマンスの高いグッズもなかなかないでしょう。「幻想」でも「宗教」でもなんでも、信じる者は救われるのだ(笑)。新宿西口のヨドバシカメラで売ってました。●つい2、3日前に聴いたばかりのCD(パット・メセニーの『スティル・ライフ』)が盤だけ行方不明になってしまった。この部屋から外に出てるわけないんだけどなあ。イライラ。(29日)
●帰宅後にビデオで日本代表×ウルグアイ代表戦(以下結果バレっぽいのでご注意を)。昨日まで金券ショップにはチケットがずいぶん売りに出ていたのに、国立競技場はぎっしり満員。いったいいくら出してるの、みんな?●たしかに攻撃は中盤から前の7人だけでやってる感じだったし、服部や名良橋のオーヴァーラップがもっと欲しかったとか、ウルグアイのコンディションがベストじゃなかったとか(でもフォルランは早かった!)、いろいろ留保やら注文やらはあるけど、安心して見ていられたし、なんてったってトルシエ時代よりだんぜん見てて楽しい。それでももちろん勝てなきゃ話にならないけど、ジーコ監督にはこれからもいまのチームの可能性を追求していってもらいたい。ついに代表でビューした黒部(京都パープルサンガ)も、プレイ機会は少なかったけど、これからをすっごい期待させてくれた。エール送ります。●アオラの高橋さんからオホス・デ・ブルッホfromバルセロナ『バリ』を送っていただく。レコfanでは、ジョン・レノン『マインド・ゲームス』のリマスター盤、ナンバーガールの『SAPPUKEI』、ウォーレン・ジヴォン(具合はどうなんだろう?)『マイ・ライデス・ヒア(マイ・ライズ・ヒアでは?)』を中古で購入。マシュー・スウィートの新作『キミがスキ・ライフ』はCCCDだったので輸入盤を探すことにした。せっかく国内盤買ってあげようかと思ったのにい(^^)。●昼飯のあと会社まで歩いていたら、あまりの気持ちよさにそのまま散歩に出たくなってしまった。神楽坂・毘沙門天の桜もだいぶ咲き始めた。春です。(28日)
●シカラムータ@吉祥寺スターパインズ・カフェ。30分ほど遅刻したが運良く2階のステージが見える椅子とテーブルを確保できた。入りはほどよく満員。マンダラ系はPAが良くて気持ちいい。演奏の方は、うーん、しょう〜じき言って物足りなかったな。レコーディングに向けての準備だろう新曲も披露したし、2部の冒頭はビクトル・ハラの「平和に生きる権利」だったし、2日連続で見た太田さんの音はやっぱり滑らかに磨かれてきてることが確認できたしで、聞き応えはあったんだけど。どこかハプニング性に欠けるような、なにか異物を持ち込みたくなるような。ヨーロッパ武者修行ツアーから帰ってきて以来、どんどんたくましくなってるだけに、新作には期待してるよ>大熊君。●CDでは凄いと思っても、どうも生ではしっくり来たことがない吉田達也のドラム。なんでだろう? と考えつつ聴いてたんだけど、なんていうか、あの人のドラムって点じゃなくて線なんだな。いま振り下ろそうとしている一打が音を発する前にすでに次の一打に意識が行っちゃってるような感じ。だから、次々に音がつながって線(面?)になっていく。その分一拍一撃の快感がないんだな。と僕的には合点がいったのでした。●それにしても一噌幸弘だ。能楽には無知だけど、あの独特の拍節感は明らかに洋楽のものじゃないよな。日頃慣れ親しんでいるビートとかグルーヴとかとは違う次元でリズムが成り立っている。一人だけ時間軸が違う感じ。他の楽器と「合う/合わない」なんてどうでもよくなるような自在の境地というか。いやあ、ほんとに凄い。(27日)
●去年4月に次いで2度目の一噌幸弘トリオ(+1)@南青山マンダラ。いやまたまたすさまじい演奏だった。終盤からアンコールへと怒濤の3連発(「乾燥(完走?間奏?)糸みみず」「田楽幻想」「ズウター」)には、終わったとたんに思わず「ふーっ」と息を吐きだしたほど。顔に突風が突き刺さってくるような笛の音といったらもう、なんと言えばいいのか。天空を突き破って遙か彼方まで飛んでいってしまいそうな、とてつもないエネルギーに何度も鳥肌が立った。疲れを知らず、飽きることも知らず、超絶技巧を駆使しながら、憑かれたように、でも飄然と超然と吹きまくる一噌。「会場に来る途中、運転しながら作った」というほやほやの新曲も披露してくれたけど、頭の中にはきっと地球上の誰も聴いたことのない音楽(と大気圏外並みに寒い駄洒落^^;)がつねに鳴り響いているにちがいない。●強靱きわまりない一噌の笛と堂々渡り合うほかの3人も素晴らしかった。とくに太田恵資さん(ヴァイオリン)のいつになく美しいソロを堪能しました。それにしても今日の客席はわずか20人。こんな超弩級の演奏をかくも少人数で堪能できたのは、贅沢ではあるけど、いくらなんでももったいなさすぎる! 一噌は5月にも2本ライヴをやるそうなので、お聞き逃しのないよう。(26日)
●明日明後日とライヴに行くつもりなので、今日は集中して仕事をするつもりだったのに、なんだか昨日から腹の立つことばかりが続いて、手につかず。気分を切り替えるべく、フォガットや不失者なんて引っ張りだして聴いてみたり。しばらく尾を引くかも。●ウルグアイ代表戦のチケットは入手できなかったけど、ヤフオクには大量に売りが出てるし、当日もかなり出回りそうな気配が濃厚。でもまあ今回は、そんなにエネルギー使って見るほどでもなく。その分美味しい酒でも飲む? あ、もちろん「余ってるんだけど」っていう話は大歓迎でっせ。●『寄生獣』を完全版で久しぶりに読み直す。この人の絵にはあまり魅力を感じないのだけど、やっぱりむちゃくちゃ面白いや。●四谷のジャズ喫茶「いーぐる」店長の後藤雅洋さんから新刊「ジャズ喫茶のオヤジはなぜ威張っているのか」(河出書房新社)を送っていただく。●明日は気持ちを切り替えて一噌幸弘だあ!(25日)
●「明日にもバグダッドに迫る」「米英軍、南方160キロまで進撃」−−今日の朝日新聞朝刊1面の見出しだけど、なんだかなあ……。ソースはどこかっていうと、「英国防省筋がロイター通信に明らかにした」ことを、アンマンにいる朝日の記者が伝えているもの。これって、勝谷誠彦も怒ってるとおり、まるっきり大本営発表じゃん。自分たちの目で確かめたわけでもなければ、第三者による検証を経ているわけでもない。しかも戦争をやりたくてたまらない側の、ふつうに考えたってバイアスがかかってないはずがないことを、どうして何百万もの読者に向けてトップで伝えられるのか? 数千人の読者に対してだってすっごく責任感じるのに、こういう無神経さは信じられない。海外のニュースも多くはCNNやBBC経由だったりするしねえ。そりゃ探せばいろいろあるんだろうけど、情報を握ってるってのは強いよな。●そんな中でのアカデミー授賞式は面白かった(ちらっとしか見てないけど)。宮崎駿、どうせなら出かけていって「ブッシュ(小泉でも可)、恥を知れ」ぐらい叫んできたらよかったのに(爆)。いやそれはまあちょっと冗談としても、やっぱ「shame
on you」はストレートにすぎたんではないでしょうか?>マイケル・ムーア 「早く平和が来てほしい」なんて一般論でお茶を濁すよりはるかに立派ですが。●はぁ〜、どうしてもアメリカが始めた戦争がらみになるなあ……。(24日)
●夜道を歩いていたら沈丁花の香りが漂ってきて、思わず足が止まった。春ですのう。●ヤフオクで落札したAVセレクターがもう届いた。こりゃあ便利です。さっさと使ってればよかった。●サッカー日本代表のアメリカ遠征は中止。代わりに、サンディエゴで対戦するはずだったウルグアイが国立競技場まで来てくれることになった。てことは生レコバや生フォルランが体験できるわけだ。いま好調の中田や小野も戻ってくるし、見たいぞこれは。●イラクでは、アメリカが存在すると主張している大量破壊兵器がまだ見つかっていないとか。でも英米以外の第三者が同行して確認しなかったら、なにか発見されたとか言われたって、信用度ゼロ。送られてくる映像にしろ爆撃の被害状況にしろ、当事者のものがメインだし。で、世界中で反戦デモに多くの人が参加している模様。あれだけ反戦の声の高まりが目に見える形になれば、ブッシュにしたって意識しないわけにはいかなくなるんだから、効果がないなんてことはないわけだよなあ。●昔からご存じの方には釈迦に説法ですが、今度の水曜日、南青山マンダラでの一噌幸弘トリオは、年に一度あるかないかの必見ライヴです。去年見た同じメンバーでの演奏には心底度肝抜かれました。未体験の方はぜひお出かけを。僕も当日券を買うつもりなので、あんまり盛況になって売り切れたりしても困るんだけど(^^;)。(23日)
●あちこちで梅の花がまだまだ上品な姿を見せているけど、国立駅前では寒桜が咲き始めていた。明日からは春! ってことになるとか。●あちこちのデパートにしろなんにしろ、なんだってあんなに暖房きかせるんだろうか? とくに切実なのが新宿のタワレコとか青山ブックセンターなんだけど、ゆっくり試聴して回りたいと思っても、客を追い出したいのかっていうぐらい暑い。コート持ちながらじゃめんどくさいし、冬場はいつもそそくさと退散せざるをえない。こっちは店員と違って、外でも平気な格好してるんだから、極端な話、暖房なんてなくたっていいぐらいなのに、あれじゃあ商売にマイナスじゃないの? その点、今日出かけた聖蹟桜ヶ丘の京王百貨店とアートマンは快適だった。京王は新宿店もそうだったかな? 貴重な店です。●totoGOALはどうも予想のしようがなくて、おもしろみに欠けます。関心があるのは点数じゃなくて勝ち負けだしね。(22日)
●行楽日和の三連休を甘く見てました。みんないったいどこまでなにをしにいくんだろう? と不思議がってる場合じゃなく、マジでキック・オフに遅れそうになったよ←東名大渋滞。ジュビロ磐田×横浜Fマリノス@静岡エコパスタジアム。いやあ、わざわざ体力使って出かけた甲斐がありました。ピッチの緑や、青に染まったスタンドを目にして「戻ってきたなあ」と幸せにひたっているうちに、なんと前半の9分半でマリノスが2点を先制(!)というすごいというか夢のようなスタート(あ、今シーズンからマリノス・サポなんでよろしくです)。とはいえ相手も相手だし安心にはほど遠い気分で見ていたら案の定そのあと10数分で同点に追いつかれるというえらい試合に。しかし後半。格段にボールを回せるようになったマリノスがさらに2点を追加したうえに王者ジュビロを零封して見事開幕勝利! なんと6度もゴール・シーンが楽しめたし、(totoGOAL的には痛いが)たまらん試合でした。●選手で“発見”したのは、怪我で欠場の中山に代わって出たジュビロの前田遼一。足下うまいし、視野広いし、スピードあるし、よく動くし、良いFWです。目指せ、代表入り。対照的に良いところなかったのがマリノス久保from広島。もうちょっとゴール向いてボール持ってくれないとなあ。同じ移籍組の佐藤由紀彦には今後も期待大。●初めて参戦してみたヤフオクでビクターのAVセレクターを落札。最終締め切り時刻に家にいられなかったので諦め気味だったが、予定より1000円以上安く買えた。これでTV、DVD、LDの音声を同時にアンプにつなげられる。電源不要というのがじつにありがたい。(21日)
●けっきょく爆撃が始まってしまった。イラク国内はどうなっているのか、英米以外のメディアからはなにか伝わっているのだろうか? ゆううつ。あれこれテレビでコメントしている人たちって、ちっとも怒ったり悲しんだりしてるようにみえないな。●そういやメジャー・リーグの来日は中止になったけど、サッカー日本代表もわざわざアメリカ人を楽しませに出かける必要はないのでは? 明日はようやくJリーグ開幕。(20日)
●気持ちはだいぶ春なんだけど、まだまだ夜の空気は冷たいですねえ。●表参道で数ヵ月ぶりにSさんとお会いして、刺激的な企画案を聞かせていただきつつ、楽しいよもやま話を2時間以上。そのあと渋谷で初めてお目にかかるデザイナーさんをまじえて、ある企画の進行打ち合わせ。●夜はクラブクアトロでサリー・ニョロのライヴ。当日券で5000円なら、若いロック・バンドなんかももっと見に行くんだがなあ。フロアはやけに外国人率が高く、漂ってくる紫煙の匂いも独特。ピーター・バラカンさんや北中正和さん、プランクトンのI君などと雑談。終演後はfbeatさん、アオラの社長Tさんとベトナム料理。僕が一番年上とは……。そんなこんなで珍しくほとんど会社の椅子に座らなかった。こういう日をもっと増やしたい。●「ミュージック・マガジン」誌が模様替え(表紙にPPがかかった)と同時に100円値上げ。それでも高いとはまったく思いませんが。●トミー・ピープルズの新譜“Waiting
for a call”(Shanachie)を入手。ジョン・ドイルや、おおっとドーナル・ラニーが参加してるではないか。それにアレック・フィンとショーン・ポッツ。いつ聴けるか分からないけど、楽しみだ。(19日)
●今日付けの「田中宇の国際ニュース解説」によると、いまごろになってアメリカの有力紙は反戦に傾いているらしいが(いったいどういうつもりなんだろう?)、結局アメリカ国内では中道派が負けた(譲った)のか? てな分析はどうあれ、史上もっとも愚かな戦争のひとつが始まろうとしている。ヴェトナムやソマリアからいったい何を学んだのやら。今の、そしてこれまでのアメリカとイラクとを比べて、どちらが世界にとって大きな脅威か? どちらがより多くの人々の命を奪ってきたか? ブッシュの理屈には一分の理もないし(得があると判断するからやりたいわけでしょ)、そんな無茶を通用させてしまっては、これからの世界は、成り立ち方そのものをあまり良くない方向に変えざるを得ないだろう。あまりにも馬鹿げていることは世界中で無数の人々が分かっていることなのに、安全なところから呑気で意味のない発言を繰り返す国務大臣しか持っていないぼくらは、いったい何を、どうすればよかったのか? 署名やデモがどれだけの力になったのか? せめてぎりぎりのパワーバランスは踏まえるにしても、最低限の道理を貫く姿勢すら日本が見せられなかったことがくやしい。イラクに住む人たちひとりひとりの生活や人生に思いを馳せたりしてたら政治家なんてやってられない、ってことなのかね(偏見)。所詮いまだに非占領国だしな、「私はこう思います」なんて一丁前のこと言っちゃいけないんだよな(自虐的)。で……どうするよ? ほんとに。●とか言ってても一東京都民の日常はなにも変わらず、いつもどおりの12時間労働。昼間は宇野亜喜良さんの事務所を数ヶ月ぶりに訪問。制作中の人形や絵本を次々と取り出して見せてくれたり、立体画集をみんなで楽しんだり、宇野さん自作の3D写真を試してみたり、個展を控えて「気が狂いそうなほど忙しい」というのに、なんとも楽しく1時間ほど過ごさせていただいた。チャーミングな方です、ほんとに。●上杉隼人さんから訳書「ロジャー・パルバース/ほんとうの英会話がわかる ストーリーで学ぶ口語表現」(新潮選書、1000円!)をいただく。シリーズ3冊目だけど、安易なハウトゥ本ではなくて、とても深くてためになる本だと思います。●プロデュースを任されて死ぬ思いだったらしい(もちろんとても楽しくてやり甲斐もありまくったでしょうけど)濱田高志さんから19日発売のCD『MUSIC
FOR ATOM AGE』(ソニーミュージック)をいただく。岩谷時子、山川啓介、売野雅勇らそうそうたる作家陣の詞に、全曲を樋口康雄が書き下ろした鉄腕アトム・トリビュート・アルバム。アトムらしい清潔な躍動感があふれてます。手塚治虫の原画もふんだんに使われている(未発表のものもあるとか)ブックレットも楽しい。あちこちのレコード会社から13種類もアトム関連のCDが出るそうだけど、これがきっと最良の一枚でしょう(^^;)。(18日)
●4月の新刊の最終段階であれこれの手配に手間取ってもたもた。相変わらずしゃっきりしません。それにしても寒いな。そろそろ花見の予定ぐらい立てたいところだけど、ぜんぜんそんな気分になれない。●高原と並んで中田も久しぶりのゴール。落ち着いてフェイントをかましたあとの正確なシュートでした。今のポジションへの不満を監督に話したという一件については、メディアが騒ぎすぎでしょう。不本意ではあるんだろうけど、そんなことでプレイそのものを中田が変えるはずもない。レッジーナはミランと引き分けちゃうし、久々に楽しい週末の観戦でした。●いま一緒に仕事をしている編集者の紹介でお目にかかったデザイナーのNさん、見せていただいたお仕事の中にはいくつも知っていたものがあったのだけど、なんと古い知人のお兄さんと分かってびっくり。久しぶりの“世の中狭いね”体験だった。独学というデザインもシャープで素晴らしいし、さらに、僕など足下にも及ばないオーディオへの熱の入れようにまたびっくり。ものを“創る”人のエネルギーを実感した。今度はもっと音楽そのものの話もしましょう。(17日)
●今月中には東京でも桜が咲くらしいし、まだ寒いとはいえ、春の気配がだいぶ濃くなってきた。●とんでもない時間に起きたもんで短い1日。あれこれ溜まってた雑事をこなしてちょっと落ち着いた。やさしい志田君(^^)が昨日貸してくれたナンバーガールの『NUM
HEAVYMETALIC』と『サッポロOMOIDE IN MY HEAD状態』を聴く。前者はNYで作られたんだっけ? DAVID
FRIDMANNという人がプロデューサー&エンジニア。大きな空間の中で鋭利でざっくりしたサウンドが鳴り響いててかっこいいんだけど、ヘンに柄が大きくて本来の姿とは離れているような気がした。比べると後者のラスト・ライヴ盤のほうがしっくり来る。この前テレビで見たのと同じ演奏だから当たり前と言えば当たり前かもしれないけど、やっぱ興奮しました。「ミュージック・マガジン」2月号で岡村詩野さんが「ブート並みに音が悪い」(p.146)と書いていたので心配していたら、物理的なクオリティはともかく、音楽にふさわしいサウンドで文句なしです。試聴はカセット? それともいまどきのブートではこのくらいの音質がフツーなの? ちなみにマスタリングは小泉由香(字、これでいいんだっけ? 日本人の名前ぐらい日本語でクレジットしてくれ)。ドラムの牽引力がすごい。●Amazon.co.jpからはビル・エヴァンス・トリオ『エクスプロレイションズ』の新しく出たXRCD紙ジャケ盤が届く。この名トリオによる名盤4枚がやっと揃った。表現の内部に向かう力が強くて密度が高い。録音作品としてはこれが一番好きかも。このシリーズ、毎度おなじみの超名盤ばかりがまた40タイトル発売されたんだけど、出るたびに安くなる。最初のXRCDはたしか3800円じゃなかったっけ。しかも後に出た方が音が良い。といっても、間違ってだぶって買っちゃった『ポートレイト・イン・ジャズ』しか比べたことはありませんが。●あれっ、椎名林檎の歌が携帯のCMに使われてる、と思ったら、ヤイコだった。(16日)
●珍しく午前中から来客があったのでバタバタと掃除。ちょっと部屋がすっきりした。Kさん、わざわざありがとうございました。好奇心の旺盛な音楽好きの息子さんとお話できて楽しかったです。●SHIBUYA-AXでソウル・フラワー・ユニオン。暮れのリキッドでは前の方に出ていって跳ねたりしながら聴いてたんだけど、今日は新しいベーシストが加わってから初めて見るライヴだったし体力にも自信持てなかったので、顔なじみばかりの関係者用2階席へ。いやあ気持ちよかった。中川敬は花粉症だとかで風邪声気味ではあったけど、そのせいかMCも少な目にどんどん飛ばす。ベースが代わったらまるで別のバンドのような疾走感が生まれていて、じつにスリリングだった。もう何10回見たか分からないが、いまもこうして新鮮な気持ちで楽しめるのは嬉しいかぎり。PAのすばらしさもフジ・ロックでのメイン・ステージ以来といってもいい特筆ものだった。本人的にはとくべつの手応えがあったわけではないようだけど、同じ時間にやってたストーンズより刺激的なのは断然こっちでしょう。5月だか6月だかにはレコーディングするとか。●初めて買ったtotoゴール。神戸が磐田相手に4点も取るとはねえ。仙台も4点取っちゃうし、いくらシーズン序盤は読めないとはいってもこれはさすがにきつい。それでも見事全部的中させて1億円ゲットした人がいるんだから恐れ入りました。●これまでの「アクターズ・スタジオ・インタヴュー」の中でもひときわ感動的だったと聞いていたシャロン・ストーンを再放送してくれた。いやあ、マジで感動して涙でました。こんな風に根源的なところで他人を励ますことのできる人だったとは。尊敬。『トータル・リコール』と『氷の微笑』ぐらいしか見たことなかったけど、そのイメージは200%ひっくり返ってしまった。●おおっ、やった、高原! 2得点目! またまた大一番でビッグな勝ち越しゴール! アシストのバルバレスってすごくいいやつだなあ。すっかりファン。(15日)
●ピーター・バラカンさんのCDショップができた。ここには他に「STUDIO
VOICE」誌の店もあるし、近々中野裕之やBEAMS RECORDSも出店するらしい。オーナーを広く一般から募集してて、こういう形でのネット上セレクトCDショップが果たして成り立っていくのか、先が楽しみ。ピーターさんの“BROKEN
RECORDS”はこうしてみるとアフリカ音楽が多いなあ。●もうひとつお店の話題。OZ DISCの活動を今年で終える田口史人君が高円寺にレコード屋(兼喫茶店兼飲み屋兼古本屋?)を出すそうで。その名も「円盤」。まんまなネーミングが“らしい”んだけど、ようするに昼は喫茶店、夜から朝まで飲み屋、そのあいだずっとLPやCDを売ってる、ということのようだ。南口を出て線路沿いを西に1〜2分の左側、小料理屋の2階。今月28日のオープンから各種イヴェントもいろいろ有。コーヒーメーカーとかカップとかスプーンとかが要るとか言ってたけど(^^;)。(14日)
●何週間ぶりかの渋谷で打ち合わせ。出来たての「これがビートルズ」(講談社現代新書、18日発売)を中山康樹さんからいただく。そのあと何週間ぶりかでレコ屋へ。たまにのぞくとクラクラしてもう大変。グレイトフル・デッドのリマスター/HDCD/ボーナストラック付/デジパック再発がなやましい。今年初めて?中古盤の棚をちらっと眺めたりして、『MOST』『バーズ、ディランを歌う』を購入。いまごろになってやっとシステム手帳のダイアリーも新調できた。何ヵ月も大きな文房具店に行けなかったもんで。●「サッカー批評」の最新号、特集はJリーグ。●今週のチャンピオンズ・リーグの試合、まだひとつも結果を知らない……。(13日)
●1年間、アイルランド西部の街リムリック(映画『アンジェラの灰』の舞台)で勉強していたという方にお目にかかり、本題は別にあったのだけど、ついつい話が弾んでしまった。ぼくの1度だけのアイルランド旅行は、たった10日間だったけど、いまになってみて何をいちばん思い起こすかというと、イニシュモア島の風と雨、ドニゴールの雲や霧、コネマラの緑と山といった具合で、つまりは自然そのもの。からだで触れたあの空気や景色を思い出すたびに、「よかったなあ〜」としか言いようのないなんともいえない心持ちになる。それを共有できる人と会話することの至福。●CDコーナーもぜんぜん更新できませんが、トップページにジャケだけとりあえず。チケットが売り切れ間近というひと月後に迫った渋谷でのライヴも断固としてお薦めのルナサfromアイルランドです。年間ベスト・テン入り確定の『レッドウッド』。●デザイナーのKさんからお台場の温泉の写真が2葉届く。なんかシュールな雰囲気だけど、けっこう楽しめそう。(12日)
●何年か前小田急線の車内で、「あのう、ナンバーガールのギターの人ですよね?」とか話しかけられてからだをちぢこまらせていた田淵ひさ子を見たことがあるのを思いだした。NHK−BS「新・真夜中の王国」でNUMBER
GIRL最後のツアー映像。あ〜〜〜〜〜〜〜っ、ほんとバカ。おおバカ。なっんでライヴ見に行かなかったんだろう。もうめちゃくくちゃ良い! 泣けそうなぐらい良い! 想像してたよりぜんぜん良い! ピクシーズ、ウェディング・プレゼント、ソニック・ユースってな一番好きなタイプの轟音ギター・ロック! いや似てるとかどうとかじゃなくて、この素っ気ないエレキ・ギターのサウンドやひりひりしたリズム、剛直球のヴォーカル。見に行ってたら絶対泣いてたな。こんな最高のロック・バンドを見逃したとは……。鈍いんだよなあ、ほんと。しょうがないからライヴ盤買う。DVDとか出たらそれも買う(出せ!)。とにかく痺れた。素晴らしすぎ。(11日)。
●春はちょっとどころか遙か彼方ってかんじの寒い1日、頭もからだもぼわぼわっとしたまんまだった。明日はさらに寒いらしい…。●小岩で教師をしていた祖父の体験としてだけ知っている東京大空襲から58年めの今日は、姪っこの誕生日でもあった。来月から小学生なので、お祝いに何がいいのか、じじばば、おじ×2で頭をひねりっぱなし。(10日)
●青空は出たけど風が強くて、春はまだちょっと遠いなあ。●著者や訳者やデザイナーさんたちと電話やメールであれこれ打ち合わせしたり、たまってる原稿を読んだり、と代わり映えしない週末。なもんで、サッカー観戦はまたしても半端なものに。それでも久しぶりにオーディオを鳴らして、アンジェリーク・キジョーとかスティーヴィー・ワンダーとかをBGMにしていた。キジョーはそういやカサンドラのアルバムにも参加してたな。これすごくクールでかっこいい。って去年のアルバムだけど、やっとちゃんと聴いた。でミシェル・ンデゲオチェロ連想して、彼女の最新作も聴いてないのを思い出したり。夜はNHKでU2のライヴもやってたし。90年代のみたいだけど、アイルランドのどこだろう、これ? スレイン城? すさまじい数の観客。●柳下毅一郎が『戦場のピアニスト』を絶賛しているのを発見。「アカデミー賞を取るような映画じゃない」とか。今年まだ一度も映画館に行ってない身としては、そんなメジャーなもの見てる余裕はなさそうだが。●さて、明日からは平常に戻りたいぞ、さすがに。(9日)
●ナビスコカップの中継もないし、なかなか終わらない索引の校正などにいそしむ。●松任谷由実のライヴは90年代の頭に一度だけ代々木体育館で見せてもらったことがある。『Wing
of Light』とかいうタイトルで映像にもなったツアー。スペクタクルなショーよりも、そのとき一番驚いたのはユーミンの声だった。5〜6年前に『ユーミン、モンゴルを行く』みたいな番組で、彼女の声の周波数特性を測定したらホーミーとそっくりだったんだけど、まさにホーミー的な快感のある(倍音成分が多い?)声がほんとに気持ちよくて、ああこれかあ、と。中島みゆきを生で聴いたときにも同じようなこと思ったし、元ちとせや宇多田ヒカルとかも近い特性を持っているような気がする。しかしあの夫婦はな〜んか宇宙人みたいで不思議。(8日)
●さすがに安保理の様子とかが気になって、めったに見なくなったニュース・ステーションなどをちらちらと。しかし国連も、こうまでないがしろにされちゃって、なんとかしないといかんのでは。●そのあおり食らってワールド・ユースが延期に。代わりにってわけじゃないけど、新設された「アジア・チャンピオンズ・リーグ」が明後日から始まるらしい。ゆくゆくは欧州チャンピオンズ・リーグと優勝クラブ同士で決戦を、という構想なんだろう。ぜひ重みのある大会に育てていって欲しい。日本サッカー協会ではクラブユースと高校のクラブがひとつの大会でリーグ戦方式で競い合うように高円宮杯を改革したし、よしよし、って感じ。「アジア〜」に参加するエスパルスが3試合やるのは大連だけど、バンコクまで行かなきゃいけないアントラーズは大変だな。「朴智星」は「パク・チソン」なのに、中国のDF「杜威」選手は「トイ」になっちゃうのが解せない。●最近買った本 → 藤田正さんの書き下ろし「竹田の子守唄 名曲に隠された真実」(解放出版社)、川本三郎さんの新刊「郊外の文学誌」(新潮社)、鈴木松実編著「日本人の声」(洋泉社新書)。(7日)
●いちばん風邪を引きたくない週にダウンして、ライヴ3本(とテニス)が飛んでしまった。必要最低限の仕事だけはなんとか済ませて、ひたすら寝る。寝る。寝る。●祝! SWAP(スウォップ)来日決定!!!! (6日)
●疲れまくって肩で息しながら(ウソ)帰宅したら、年に何度かのお楽しみ、「稀刊ふちがみとふなと」が届いていた。大ファンのデュオ、ふちがみとふなと手作りの情報紙で、ライヴの予定とかが書いてあるだけといえばだけなんだけど、これがなんともいえない味があって楽しいのだ。今月はなんと新しいCD『ハッピー・セット』(がタイトルだと思う、たぶん^^;)が出るそうで、めでたい。なんでも12、8、3cmのディスクが1枚ずつ入ってるらしくて(だから“セット”)、ライヴで何度も聴いてる「寅おばさん」とか「トラック野郎ジョン」とか「ラモナ」とか全部で14曲入り。東京でのソロ・ライヴは5月4日(日)江古田倶楽部、5日(月)マンダラ2までお預けだけど、その前にひげの未亡人の前座として3月13日(木)渋谷の青い部屋、14日(金)初台ドアーズで遠藤ミチロウほかともやるそうです。って、これ、知らない人にはなんのことやらだよなあ。CDでは魅力の伝わりにくい人たちなので、だまされたと思ってぜひ一度生をみてください。好き嫌いがすっごく分かれそうなので、責任は持てませんが(^^;)。(5日)
●風の冷たさがひときわ沁みる真冬日。今週校了の本の最終入稿を自宅に帰ってからメールで。5年前だったら、夜中まで会社にいなきゃいけなかっただろうな。便利にはなったけど、仕事の量は変わりませんな。●アクターズ・スタジオのインタヴュー・シリーズは誰がゲストのときでも必ずもんのすごく面白いんだけど、ちらっと見たら今晩はジーナ・デイヴィス。はじめて彼女を知ったのはたしか『偶然の旅行者』なんだけど、いやあチャーミングな人ですねえ。この番組、久しぶりだけど、このあとも続くんなら見なきゃ、です。(4日)
●去年のクリスマスのときより本格的な風邪。パール・ジャムのチケットもムダになったし、仕事もあれこれ滞っちゃって悩ましい。明日は寒いのかあ…。(3日)
●気温は上がったけど風が強い1日。早く暖かくなってくれないものか。今日もサッカー観戦と仕事。風邪の気配を感じて夕寝もしたり。●NHKスペシャル「アメリカとイラク 蜜月と敵対の20年」を見る。勉強になります(^^;)。それとは直接関係ないんだけど、ふだん通りにいくつかのサイトを見たり、参加しているMLの投稿を読んだりしているだけでも、アメリカにも日本にもその他の国々にも、アメリカがイラクに戦争を仕掛けることに反対している人々がどんなに沢山いるか、が分かる。つまりネットでは、政治家でも大企業の経営者でもないフツーの人たちが考えていることややっていることを知らせてくれる情報が届く。権力を持っている人間たちがやったり言ったりしていることを伝えるのに汲々としているマス・メディアとは対照的だ。●珍しく音楽之友社の新刊が朝日新聞で大きなスペースを取って評されていた。「指揮台の神々」という本。(2日)
●また冷たい雨。部屋にこもってテレビ、打ち合わせ、仕事、食事。●MLで“Musicians
United to Win without War”という活動を知る。REM、シェリル・クロウ、アニ・ディフランコ、ウィルコ、ロザンヌ・キャッシュ、スティーヴ・アール、エミルー・ハリス、ルー・リード、坂本龍一、カエターノ・ヴェローゾ、デヴィッド・バーン、ソニック・ユース、デヴィッド・シルヴィアン、ブライアン・イーノ、クロノス・カルテットなどなど、約60組のミュージシャンやバンドが、しごくもっともなメッセージを発している。(1日)
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