観る世界 Faile(51)「対談の難しさ」

先日、ドラマ雑誌の依頼で、新進作家の小林雄次氏との対談を行いました。

九月号(八月発売)の「ドラマ」という雑誌の特集になっていますので、機会がありましたら、是非Mご一読下さい。

ところがこの日は、のっけからおかしな状態で、小林氏が入ってくるなり話が始まってしまって、所謂、事前の打ち合わせもないまま、いきなり話が始まってしまったので、あとは話が出るままで進行してしまったのでした。

大体こういう場合は、対談の進行役がいて、話を上手く運べるように仕向けてくれるものなのですが、この日は編修担当のK氏は、あれよあれよと、ただただそばで、話の成り行きを見つめているだけといった状態で、二時間以上経過したところで、そろそろこのへんでと、写真の撮影をするために、対談を終えたのでした。

そんなわけで、話の始まりもいきなりでしたが、話の終わり方も、突然という状態でした。

ひょっとすると、こんな対談も新しいやり方なのかとも思ったほどでしたが、小林氏とはかつて某番組の打ち上げパーティで、若手監督のY氏の紹介でであっただけでしたが、初めからあまり構えることなく、かなり自由に話せたような気がしたのでした。

同じ特撮番組を書いたという共通点はあったものの、それ以外では出会うこともない人であったが、その経歴の中に、私と同じようなものがあり、共通した土壌で話が出来たのがよかったのだろうと思いました。

大学で若い人たちと、教師として接しているということもあり、キャリヤの差はあったとしても、大変思いを新たにすることも出来たような対談であったと思います。

その形の破格ぶりも思い出になりそうでしたが・・・☆