思う世界 Faile(55)「無駄の使い方」

最近、不景気ということもあり、若い人の財布の口は堅くて、なかなかものを買わなくなっているようだ。

時代は変化を求めているということもあって、何に少ない資金を振り向けていけばいいのかと、迷っているらしい。それだけお金を使う問いことに渋くなっているらしい。

情報を手に入れるということのために、そういったことにだけは資金を投入することになってしまう。

携帯がスマートフォンになれば、一気にスマートフォンになる。ゲームに新しい者が始まれば、いち早く新機種に乗り換えることになる。

それがごく一般の人であったらいいのですが、ものを書こうとする人にまで浸透してきてしまっています。

むかしから、若い人は、いろいろ無駄なことに投資をしていくもので、それを大人にたしなめられたりもしてきたものです。

無駄。

それが如何に大事な投資であったかを、つくづく感じるようになっているんです。

最近は、若い人が、無駄なことに投資するという、馬鹿げたことをしなさすぎるのではないだろうか。ものを書こうとする人であったら、猶更です。

若い時の無駄が肥やしになって、その後の作品に活かされているのを、実感する今日、この頃なのです。

恐らく、若い人は、とても理解できないでしょうし、受け入れることも出来ないでしょう。しかしそれに早く気が付いた人が、結局成果を挙げて行くのです。

促成で出たがる人は、きわめて多い時代ですが、無駄を重ねて知識を溜め込みながら、勝負の時を待つような人が、是非でてきて欲しいものですが、どんなものでしょうか。大学で教鞭をとるようになって、つくづくそんなことを感じます。

無駄の効用ということを、大いに考えましょう☆