知る世界 「桂川日記」(35)「清涼殿情報」

京都は盆地なので、夏は暑く、冬は寒いという特色を持っていますが、春と秋には花見と観月という観光客にとっては、実に魅力的なン年中行事が行われます。

最近は一般的に、季節の変わり目がはっきりとし過ぎていて、季節がある日突然変わってしまうようなことがあるように思うのですが、この京都には、まだ昔私たちが味わってきた、季節から次の季節へと移り変わって行く、微妙に変化していく現象が味わえます。

冬から春へ、春から夏へ、夏から秋へ、秋から冬へといった、季節の到来を表す年中行事もあって、京都は一年を通して何らかの行事が行われていますし、感心してしまうのは、それらに市民がかなり参加しているということなのです。

都会ではほとんどのところで、市民の日常生活とは関係のが亡くなっている年中行事が、きちんと守られ、大事にされているのが、京都の大きな特色です。

実は最近、私は京都御所の拝観をしたのですが、そこであることを知りました。

天皇の日常生活に使われるところに、清涼殿という者があるのですが、この部屋は東山に向かって建てられていて、夏の暑さをしのぐために涼風を迎え入れるようにしてあるのです。

庭に向かって広く部屋が解放されていて、その前方には東山から昇る月も眺めることが出来るでしょう。

涼風を迎え入れて夏の暑さをしのぎ、月を楽しむという風雅な気分も味わえるように、工夫されているのに気がつきました。

機会があったら、御所の拝観をしてみるのもいい賀茂しれませんね☆

清涼殿の写真