知る世界 「旅雑記」(2)「高野山再訪」
わたしは昨年の秋に、高野山へ行って来ました。っv
前回行った時は、まだ世界遺産に登録はされていない頃でしたが、母と親族を伴って、尾張一ノ宮の妙興寺の管長などと共にお参りしたのですが、今回は家内のたっての希望を叶えるために行ったわけでした。
もちろん今回は世界遺産に登録されていていましたが、これまでとそれほど大きく変わっていたとは思いませんでした。
相変わらず整然としていて、静かなたたずまいがありました。
宿坊は前回と同じ、常喜院というところで、なぜか母と泊まった同じ部屋に案内されたことは、不可思議な縁だなぁと思ったりしたところです。
朝の勤行に参加したり、散策をしたりいたしましたが、途中から和歌山県にお住まいの友人が車で山を越えて会いに来てくれ、彼女と一緒に奥の院へ向かったのでした。
前に来た時は、信仰する講の方々が集団でお参りするために、即身仏である空海の墓前では、ゆっくりお参りすることが出来ずに、無念な思いをしましたが、今回はかなりゆったりとお参りできました。修行僧が何人も一緒に読経する声を聞きながら、気持ちも洗われていったものでした。
その日は彼女が、珍しいところへ案内するということで、彼女の運転で「荒神社」というところへ行きました。正直言って、その神社の名前も知りませんでしたが、実は高野山の鬼門に当たるところで、現地の人の説明によると、先ずここへお参りしてから高野山へ行くべきだということでしたが、それが大変な難所・・・階段の多さで、それを登っていくだけでも、息が切れて、何度か息継ぎをしなくてはなりませんでしたが、高野山を守るために空海が建立していったところでした。思わず彼の壮大な深謀遠慮に唸りました。
この頂上からの景観は素晴らしいもので、階段を登って来るだけで息切れをしてしまった老体を休めるのには、絶好な場であったということが出来るでしょう。
旅先で出会い、そこでまた新たな発見をするところが、旅の楽しいところなのかもしれませんね。
今年から京都嵯峨芸術大学で教鞭をとることになったので、その前に高野山を選んでやって来た旅は、最高のコンディションでした。
連日、晴天。
その上に、まだ観光シーズンのちょっと前であったこともあって、滞在中、実に落ち着いた気持ちで動けました。
旅のコツとして、ちょっと観光シーズンをはずすということもありますね。もちろんあの混雑振りが楽しいという方は別ですが、こうしてゆったりと動くのも格別ですよ☆