楽しむ世界 Faile(41)「ひとくち古代史考」(多多良女)

現代女性に欠かせないのがお洒落の感覚というものでしょう。ファッションを含めて、お化粧などお洒落に対する気遣いは大変なものがあると思います。しかし最近は男性のほうも、身だしなみの範囲を越えて、お洒落に気を使うことが多くなっているように思うのですが、今回は古代の一寸したお洒落のことについてお話したいと思います。

女性にしても、男性にしても、おシャレと言うのは、自分の満足のためにするのでしょうが、彼らに接触する人たちへの気遣いからするのではないでしょうか。しかし周囲への気遣いと言うことでは、愛する人との出会いの時のことです。お互いにいい印象を持って貰いたいと思うでしょう。現代のように進んだお洒落の道具などが開発されていたり、発達していたわけではない古代では、その人の一寸した機転で行うことが、大変尊重されていました。その一つとして紹介したいのは、女性が好きな人と出会う時に、多多落女(たたらめ)といわれる、小梅の花びらを口に含んで行ったというのです。

相手に不快な思いをさせないようにという気遣いでしょう。現代のように口臭を消すために、ガムは言うに及ばず、歯磨き用具、医薬品がソロ呂っていなかった時代ですから、彼女たちは女性として、大変気にしていたに違いありません。

自然の中にある物を利用して、さり気なく行う女性の気遣いを感じて、実にいいものだなと思うのです☆