楽しむ世界 Faile(43)「ひとくち古代史考」(イの チ)

年齢の所為でしょうか、この頃生命というものについて考えることがあります。親しかった友人たちも、次々と世を去って行ってしまいます。

この世に生をうけた者は、みな限りある命を生きているわけですが、その限界というものは、誰も知りません。まさに神のみぞしるということでしょう。病を得て、治療、介護の甲斐もなく、許された生命の限界をいささか早めて終えてしまう人、予期せぬ事故に見舞われて、天から与えられている生命の限界を、突然早めてしまう人、中には何か突き上げてくるエネルギーを制御できなくて、無理を積み重ねて生命の限りを早めてしまった人、現世における生命の在り方については、それぞれいろいろな場合があります。

一体「イノチ」というのはどんな意味を持った言葉なのだろうかと考えました。そのうちに古代の言葉についての研究をした本があり、その中で「イノチ」について説明をしたところがあったのです。

「イ」というのは「生命」ということです。「チ」というのは「力」を象徴する言葉で、「オロチ」「イカズチ」に代表されるように、強いものには「チ」という文字が使われているのです。そうなると「イノチ」というのは、「生命」の「力」に観たものを「イノチ」と言うのであって、所謂「セミ」の「力」溢れたものを「イノチ」「命」ということなのです。

ふと考えた時、「生命」の「力」溢れた人がどれだけいるのだろうかと考えてしまいます。

是非、あんなたは、真に「生命力」を持った人であって欲しいと思います☆