楽しむ世界 Faile(46)「ひとくち古代史」(夢解き)

夢占いというものがありますね。

昨夜はどうしてあのような夢を見たのだろうかと、その理由を突き止めてみようとしたりすることがあります。

最近、あんなことがあったからだなと、おおむね見当がつくのであればいいのですが、どうもその原因が掴めない場合は、気持が悪いので、そのてがかりとなるものとして、「夢占い」などという本を買ったりします。

私も若い時に買った「夢占い」の新書を持っていますが、ほとんど見たこともなくて、書棚に収まったままになっています。 今回、突然、こうしたお話を書くことになったのは、歴史にちなんだ本を書くために、さまざまな参考資料を探しているうちに、或る資料の中にはさんであった切り抜きが見つかった〜でした。 夢の意味を知りたいと思うのは、現代人だけではありませんでした。

かつては夢の解説をするという「夢解き」を職業とした者もいたようです。その解き方次第では、大変なことにもなってしまったようで、「大鏡」に書かれた話では、九条師輔が若い頃、摂政関白の行く末を約束する吉夢だったのに、ある女房が不吉な夢合わせをしてしまいます。そう言う間違いを「夢違い」というのだそうですが、時には人から他人が見たいい夢を買って、自分の出世に活かして、大臣にまで成ってしまった吉備ま吉備の話も残っています。

聖徳太子が夢殿に籠ったり、多くの人びとが石山寺、長谷寺、清水寺に参籠したのは、とにかくそこで霊夢を見ようとしたからでした。

さて、あなたはどんな夢を見たでしょうか。その夢解きは、自分で考えてみましょう☆