読む世界 Faile(23)「引用文たち」
脚本家時代のものが取り上げられることは、ほとんど今回のようなことはなかったのですが、小説を書くようになってから、時間がたつに従って、思いがけない時に連絡を受けることになりました。
ちょっとびっくりしながらも、やはり嬉しいものです。
少なくとも公に知って頂くことはもちろんですが、一応そういったもので、紹介するに足る作品であったということが証明されるということが、はっきりとするからです。
今回はそんなものを紹介しながら、少しでもお役に立ちなさいといった、親心のような気持ちで見守りたいと思って書くことにしました。
興味のある方は、是非、覗いてみて下さい。
まず最初に紹介したいのは、「愛とやすらぎの言葉」(PHP研究所)という本の中で、拙作「宇宙皇子」の中で書かれた言葉が使われています。
「ほめことばの辞典」(白水社)では、拙作「シギラの月」から、主人公が月を愛でて歌い上げる、いわば讃歌といった類の詩が紹介されています。
「ロングマン英英辞典」では、「シギラの月」「恐怖のKA・Ta・TI」が引用文として使われています。
「中学道徳副読本」(東京書籍)では、「天翔船に乗って」
から「落葉帰根」というエッセイが使われています。
「秀英予備校国語」(PHP研究所)では、「君が輝いて見える時」の中の文章が、試験問題として使われています。
まったく書いた本人は、その本のためにだけ書いたものなので、こうして様々な形で、さまざまな目的で使われることは、考えてもいなかったことです。それだけに、私自身感動してしまうものばかりです。さまざまなところで、私のある思いが活かされていくことは、大変嬉しいことです。いつか思いがけないところで、私の分身が活躍しているのを発見しましたら、是非、激励してやって下さい。陰ながらそんな機会がいくつもありますように 、心から祈っていたいと思っています☆