読む世界 Faile(37)「本離れの始まり」

ファイルの整理をしていたところ、1989年・・・つまり平成元年の毎日新聞のコピーが出てきました。

やはり時代を感じてしまいます。そのコピーは乾熱紙でコピーしたので、あれから20年を越えて現代になると、ほとんどが消えかかっていました。

何とか読みとろうと務めた結果、大見出しがよめました。それによると、小学、中学高校生の本離れが止まらないということが書かれていました。その原因の一つは、彼らの多忙ということが挙げられていました。

科学の進化によって、ファミコンなどの新たなメディアが登場してきたこともあるのですが、興味の対象が多義にわたることで、これまでのものに関心が集まるということがなくなった結果だと思います。

その中に中・高校生の間に人気のある小説に、村上春樹の「ノルウエーの森」と私の「宇宙皇子」が挙げられていて、びっくりしたところです。

その他の若向きのSFファンタジー作品が喜ばれて読まれていましたが、通常小説と言われるものに関心が集まらなくなっていった始まりで、現代の人々が本を読まないということは、当時の中学・高校生が成長して社会人になっているのですから、その遠因が判るのではないでしょうか。果してこの世代が終わった時に、次につづく世代はどうでしょうか。

思わず過去の新聞切り抜きで、現代を考えさせられることになったお話を、お伝えすることになりました☆