読む世界 Faile(39)「図書館の夏風景」

毎年、夏は休養のために軽井沢の山荘へやってきます。小説を書くようになってから、仕事場件休養の場にしているところなので、時にはまったく息抜きのために、気ままな時間をすごすのですが、在来線に乗ってのんびりとした旅をしたり、時には図書館へ行って、沢山の図書に囲まれて静かに過ごすこともあります。

ところが今年は、久しぶりにやって来たのですが、館内の風景に大きな変化があるのに気がつきました。

これまでしばしば通ってきた頃の風景と、あまりにも変わっていて、びっくりしてしまったといったほうがいいのかも知れません。 かつてはほとんどの閲覧席は中学・高校生の勉強の場になっていたはずなのですが、今年はまったく彼らの姿はなく、お爺さん、お婆さんで八割がた埋まっていたのです。正に老齢化社会というべきか、高齢者時代というべきか、図書館ではすっかり若者たちを追い出してしまったような印象を持ったのでした。

それにしてもどうしたのでしょうか。

中学・高校生は図書館を使わない理由があるのでしょうか。

昨今、若者たちは、図書館の利用の仕方を知らないものが多くなってきていますが、一体、どこで勉強しているのでしょうか。それぞれの家庭で、充分にその場を確保しているからなのでしょうか。

久しぶりにやって来た軽井沢の図書館で、あまりにもこれまでとは違った風景を目撃してびっくりしたので報告することにいたしました。ひょっとすると、夏休みが終わるころになって、慌てて宿題をする小学生で埋まるのでしょうか☆