読む世界 Faile(41)「月の季節です」

一昨年のニュースの中で、ただ一つ感動的であったものの一つであったものといえば、月の探査衛星である「かぐや」が送ってきた、地球の映像の素晴らしさだったのではないだろうか・・・。これまでは、ほとんどの場合、地球から月を眺めるということばかりでしたから、逆に月〜地球を眺めることが出来たことは、から見た地球の姿には驚きと共に、その美しさに驚嘆してしまいました。

月はいつも地球に同じ面しか見せていないということから、一体その裏側はどうなっているのかと考えたことがありました。それでSF小説を書こうと思っていたことがありました。しかしあの探査衛星の快挙を見て、地球の美しさを知らされたことから、また新たな構想で考えてみなくてはいけないと思うようになりました。

月から見た地球。地球から見た月。それぞれその星に住んでいると、汚れたところが目立ってしまって、相手が美しく見えるのかも知れない。そんな気にもなりました。

丁度、季節はまさに月の季節となりました。

各地では、観月の会が開かれることでしょう。

月の美しく見える時です。そんな季節に合わせて、「幻視行 月の都、京都」(平安京をめぐる旅)を淡交社から刊行しました。出版界の事情から、部数を絞って出しています。これまでにない作品になっていまあすので、機会をみてお読み頂きたいと思っています 。京都というところが、ただはじめから月の美しいところであったというところではなく、月の美しいところにしようと、密かに努力を積み重ねてきた結果、手に入れたところなのだということを知って 、書きすすめたドキュメント風の京都案内書になっていると思っています。

幸い、すでにお読み頂いた方々からは、大変、好評を頂いています。機会がありましたら、是非、手にとってみて・・・読んでみて下さい。幸い、月の季節です。友人の撮って下さった満月と共にお楽しみ下さい☆

満月の写真