読む世界 Faile(50)「手書きかPCか」

最近はもっぱらPCで書くようになりましたが、私たちは手書き、ワープロを経験した後で、絶対無理だと思っていたPCを操作するようになりました。

はじめはその操作を覚えるのにひと苦労で、とてもPC作業は無理だと諦めるところでした。

「PCを凄い奴だと思うな。馬鹿だと思えよ」

友人の会社重役が、初心者の私を励ますように言ってくれた。

「そうだ。PCは決して凄い奴ではない。こちらが指示をしない限り、何もできないのだから」

そう思い直してからは、大分気が楽になって、兎に角いろいろな若い人にも聞きながら、敵対せずに馴染んでしまうように心がけていきました。

お陰で今では、大変有り難い相棒になってきてはいます。 ところが最近いなって、手書きの良さを、改めて感じるようになっているんです。

一字一句をかみしめながら、原稿用紙に魂を移していくような作業が、とても大事に思えてきているんです。

字に対する愛着も、改めて感じるのですが、書くことの確認をしながら進めていく作業というものが、実は大変大事であることを、つくづく感じるのです。

若い人の指導をするようになって、余計に感じるのですが、PC作業では、どうしても目の前に出ている画面に囚われてしまって、全体の話の中で、今書いているのはどういう意味があるところなのかということを、考えることを怠ってしまう人が多いということを知ったことです。あまりにも便利なので、勢いに負けて書くうちに、ただ流れがいいだけで終わってしまう者が多いということに気が付きました。漢字を知らないということは勿論のことです。その分だけ表現の仕方を知りません。

もう一度、事情を引きながら、一字、一字、こつこつと積み重ねていく作業を、PC作業と同じように、進めたいと思う機能京です☆