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ハウルの動く城
Howl's Moving Castle
★★★★★★★☆☆☆
2004年 日本
監督/脚本:宮崎駿
声優:倍賞千恵子 / 木村拓哉 / 美輪明宏 / 我修院達也


☆こう観た☆
 平日の朝にもかかわらず、劇場には大勢の観客が訪れていた。その何割かは、過去のジブリ作品に一
喜一憂したお母さんのエゴに導かれた幼子たちである。『もののけ姫』以降その感性、世界観はもはやお
子様映画の枠を超越している宮崎駿の愛と平和への渇望に満ちた不変のメッセージは今回、我々大人
にさえも少しお堅い命題を突きつけている。
 町の帽子屋で働く地味な娘ソフィーは荒地の魔女に呪いを掛けられ、90歳の老婆に変えられてしまう。
もうここにいられないと家を出たソフィーは、荒地でハウルの動く城に遭遇する。
 娘と魔法使いの恋をベースに、彼らが巻き込まれてゆく戦争を織り交ぜながら、9.11以降何かを見失っ
ている混迷の実社会にひとこと物申したような作りだ。序盤は甘ったるいが、戦争が本格化する中盤遅ま
きながら彼の心意気が花を咲かせ、「愛する人のために戦い、争いのない世界を目指す」というシンプル
なメッセージが明確に伝わってくる。木村拓哉が予想以上に声優らしい声を出しハウルを好演、新境地を
見出した(役者辞めた方が?とも)。むしろ違和感アリアリだったのは倍賞千恵子の方で、老婆の時はい
いが18歳の声には到底聞こえず、水を差してしまっている。
 原作はダイアナ・ウィン・ジョーンズの児童文学だが、いわゆるいいコがややご都合主義的な流れで周
囲と馴染んで精神的にたくましく成長していき、エンディングはしっかり平和的に八方丸く収める宮崎節が
良くも悪くも健在。ただ本作はエンディングの強引さがより顕著で目に余る。完全なハッピーエンドでなけ
ればファンが減る、という呪縛から時には解き放たれても良いのではと思う。
written on December 4, 2004


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▽ここで観た:イオンシネマ久御山 (京都) 



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