晴れ、時々沈
Tasar Reports
Vol. 4 ・2001冬〜

どひゃー!とうとう行くことになった2001年・夏イギリスのテーザーワールド。
テーザーは楽しい!快楽主義者のアタシとしては、
乗って、乗って、乗りまくれ〜!って感じ?で、
とにかく相変わらずのアホウ全開でお届けします!

Vol.1「1999 春夏編・ワールドへの道!」
Vol.2「1999 秋冬編・新生ペア結成!」
Vol.3「2000年編・お楽しみモード全開!」

もあります。
こんなに連載するつもりは無かったのですがー。
ご意見・ご感想はメールまたはゲストバースへ・・・ 


8月15日(水)
いざ、出陣であるよ。

 あれこれと悩める今日この頃だけど、ついに時が来て、明日イギリスに向けて発つことになりました。ヨット部始まって以来の海外遠征です。2日前に都内で日本から参加するチームやそれらを励ましてくれる人たちが集まって決起?集会なるものが催されました。皆、それぞれの目標を胸にワールドに参加します。噂によると、今回はオーストラリアや北米を中心に相当なツワモノが参加を決めていて、かなりハイレベルなチャンピオンシップになることは間違いなさそう。それを聞いてまたちょっとブルーになる。

 日本の選手達は、日曜に最後の調整を終え「やるだけのことはやった」という自信と充実感で、みなさんいい顔しています。わたしはといえば、「気負わず、いい経験ができるように頑張ります」というのが精一杯。

 そしたら、ジョージさんが言いました。「旅行に行くんじゃない、ヨットしに行くんだからできる事を全てやって少しでもいい結果を残せるように頑張ろう」ごくあたり前の事なのに、焦りや自信の無さからちょっと(だいぶ?)投げやりになっていたわたしにとっては目の覚める一言でした。

 そんなこんなでやっと精神的に満ちたりた気持ちで出発できそうです。いつもいつもハナイキ荒くパワー全開でやってきたんだから、やっぱ「らしく」行こうと思います!練習不足はもう今となってはどうしようも無い事だから、あとはチームでいい雰囲気をキープして、楽しく、できれば速く、イギリスの海を疾走してくるゾぉー!ワハハー!

テーザー世界選手権 オフィシャルウェブサイトはこちら


マルコのヨットは迷宮入り?
ちょっと長いです。

 最近色々色々考えこんでしまっています。で、書き書きモードになれません。ムツカシク生きるのは性に合わないのですが、最近どうやら「信じて進む道」みたいなのを見失ってしまったらしく、わたしのヨットは迷宮入りしてしまいました。なんといってもわたしは単細胞なので、ノリノリの時のずぅずぅしいプラス指向にかけては世界一だと自負しているのですが、「迷い」が生じるとローリングがひどくってもー、アンヒール沈とブローチングの連続って感じです。

 「煮詰まった」ってやつでしょうか?キャラメルソースを煮詰めすぎて、コチコチの飴になってしまった感じです。ひぇー、だれかこの真っ茶色の脳みそを希釈してください〜!

 そういえば2年前、浜名湖のワールドの2か月前にも同じような現象がありました。突然イヤイヤ病にかかり、練習を1か月サボり、夏休みは海外逃亡してダイビング三昧だったのでした。それでもお師匠や周りの人に助けられて、わたしは無事、初のチャンピオンシップに参加して貴重な経験を積むことができました。

 晴れの舞台を楽しみたい、という気持ちは大いにあります。そして、セーリングは楽しんでナンボ、ストイックにやったからって上手くなるわけではない、というのがわたしの持論です。なーんて言いながら、自分のセーリングキャリアのために良い経験をしたいという気持ちが、ただ楽しみたいという気持ちよりいつもちょっとだけ上回っています。要するに、実力の割には見えっ張りってことか!?。そしてやるだけのことはやりたい、納得いくまでやっていつも満ち足りた気持ちでいたい、という考えも根源にあります。そうすれば、たとえ失敗したり壁にぶつかっても、へこんだりしないで、ガハハと笑い飛ばしているうちに突然道が開けたりするかなぁとか思って。楽しく、でも精いっぱいやりたいのです。

 いくら「楽しんでナンボ」と言っても、ちゃらちゃらとテキトーにやって、うまく行かなかった時の理由をそうトコに持っていくのはカッコ悪いので好きじゃありません。そういう意味で、テーザーでのレース活動は、わたしにとってはとても新鮮で思いきり取り組むことができる環境だったわけです。

 最近、そのノリノリのスタイルに不協和音が響き始めました。原因は、よーくわかっていて、全て自分自身にあります。最近のわたしは、始めたばかりの頃と違って、色々な事が見えるようになってきました。今のチームを組んで2年弱、楽しい我がチームはたまにうまく行って、レースで前の方を走るなんてことも起こるようになってきました。ホントにたまにですけど。いつも前向きに、楽しく、精いっぱいやってきました。それは、今の相棒と築き上げて来たものだと思っています。わたしはクルーだけど、「二人でやっている」とクルーのわたしでも思えるいいチームです。ヘルムスマンのぎゃわには本当に感謝。

 そんなことと同時に、最近ヨットにまつわるわたしの知識や人脈は爆発的に広がりました。Gifted parsonと言うにふさわしい有能なセーラーと共にレースに出れば、いつも何か新しい発見があって、単細胞なわたしはすぐにコロっと影響を受けます。色々な世界でヨットを極めている人達とヨット談義に花を咲かせれば、それらはまるで自分のことのように思えて、わたしの頭は、脳みそなんてちょっとしかないくせに、ズンズン頭でっかちになっていきます。でもそれに比べ、実際のわたしは、同じ所を行ったり来たりしながら、紙を重ねるような途方もないスローペースでしか歩いていません。その上、その歩みの方向が正しいのかすらわかりません。年間100日海に出て、クルーザーやテーザーの草レースから公式戦まで年間40近いレースに出ているのに、わたしはいつまでも進歩無く、ちっぽけなわたしのまま。

 そういうことへの苛立ちとか、頭でっかちな理論からはみ出してしまって整理の付かないヘンチクリンな気持ちとか、マイペースで行くんだもーん!とか言いながらやっぱりちょっと焦っている情けない自分の姿とか、色々な事が邪魔をして真っすぐ突き進めなくなってきたって感じなのです。で、その解決策というか、それを乗り越えるために必要なことは、やっぱり自分自身の中にあることもわかっています。

 わたしはまだ尚発展途上にあるとずぅずぅしく思っています。前を向いてさえいれば、そう簡単に後退なんてしないって信じてます。そのかわり、あきらめて後ろを向いてしまえば、坂道を転げ落ちるのなんてあっと言う間なんだろうな、と思っています。へ?もうそろそろトシだからヨットも下手くそになってくる?とーんでもない、そんなの却下、却下。

 だから、まだまだこれから!の私は、自分の実力をイヤと言うほど思い知って、経験だけに裏付けされた正しい知識を少しずつ蓄えて、自信を持って自分のセーリングスタイルを確立していかなければなりません。人は人、自分は自分、早く信じて進む道を見つけださなくっちゃ。

 納得できない色々なことを不完全燃焼のまま、理論を整理できないまま封じ込めてイギリスのワールドに臨まなくちゃいけないことはとても残念だけど、もうここまで来たら気負わずに、浜名湖の時のように何か新しいことを見つけられるような経験を積んでこようと思います。

良く考えてみると、アタシってメチャメチャ繊細で真面目なセーラーみたいです。くーっ、仕事にもこれだけの熱意があればねぇ・・・。


4月28日(土)〜29日(日)
Tasar Spring Regatta

第一日目

 ぎゃーっ、9連休ぅーーーー!21世紀のGWの幕開けは、葉山で開催されるテーザースプリングレガッタ。あんまり練習していなかったけれど、やっぱり地元でのレースということもあって、気合い十分、ノリノリであーる。今回大成チームは2708・ダイクマペア我が2706の2チーム。朝方吹いていた北風はレース海面に着く頃にはほぼ真南に回り、フラットな軽風。ムフフ、得意の風だ。

 第1レース、やや下有利のラインだし、左に行きたかったので、下スタートを試みる。どうにでもコントロールできるくらいのフリーウォーターを得て、下2からベストスピードでスタート。(ちなみに下1は小沢さん)頭一つ出ているので、ずっとずっとフレッシュエアを受け左へ伸ばす。1上を5,6番手で回航。うーん、まずまず。得意のフリーで先頭集団に食い下がる。ジブの上と下のテルテールを両方きれいに流すために、リーチが開き過ぎないように外取りをする。シートを持った手でガンネルを一緒に掴むと、クルーザーのジェノアリーダーをトリムするみたいに、リーチカーブを見ながら前・後と動かせるし、プレッシャーも手でダイレクトに感じるし、パフを掴んだ時の加速がすごくイイ。クルーザー流だけど、理論のセーリングも時には重要。と思う。

 不思議なことだけど、調子良く走っている時って周りが良く見える。シフトや他艇の動きも冷静に判断できて、上りのコースで上位陣を逆転する場面も・・・。上手い人たちを上りのレグのコースで抜くなんて、こんなの今まで本当に皆無だったから、たとえまぐれでも素直にすんごくウレシイ。タクティクスもすんごく楽しい!フリーも良く滑り、最終下マークを4番手で回る。最後の上りではトップ3艇となるべく逆タックを走らないようにしつつ、後ろともフェイスを分けないようにケア。ホントにまぐれかもしんないけど、何もかも上手く行き4位でフィニッシュ。なんと、リコール艇があったため、第3位!キャー!

 第2レース、加速のための走り代がちょっと足りなかったけれど、2上でまずまずのスタート。左海面が良さげだけど、トップ艇団みたいにクリアな所を走れるわけではないので、左に突っ込み過ぎて、混線の中を最後にポートロングのアプローチをするのが何となく恐い。安全目にレイラインを見て、スターボでアプローチというのがお決まりになってしまった。自信の無さから、大胆にコースエンドを攻めることができないけれど、上位の常連に何とか絡みながらレースをさせてもらえて結構ウレシイ。フリーでは風弱く、イマイチ加速しなかったかな〜。第6位!いいそ!

 第3レース、真ん中ちょい下くらいで、スピードないまま最悪のスタートとなる。どうみても良い左海面を使って走るけど、やっぱり最後はスターボアプローチ・・・それは別にいいんだけど、結局高さが足りずに、ショートタックを2本かましているうちに、左からきっちりポートアプローチしてきたフネにごぼう抜きされる。うーん、やっぱ左を攻め切らないとだめなのね。第12位!むぅー。

 でもなかなか良い滑り出しで、第1日目は満足っ!ニューセールだしー、ぎゃわちはサッパリ短髪にしたしー、珍しく速かったしー?、二人ともサングラスだしー、「あれ誰?」って感じだったらしい。そしてすれ違うフネ殆どが「速かったね〜ぇ!!!!」と言ってくれる。う、うれしいんだけど、その言葉の前に「一体どうしたの?今日は」という一言が隠れていることをアタシは見逃さなかったーーー!

第二日目

 時々薄日が射すけれど、今日は曇り空。天気は下り坂で、沖も霞んじゃって風なんてちっとも吹きそうにない。陸上本部に回答旗が揚がり、しばし待機。セールをあげたまま森戸の浜でのほほ〜んと雑談などしているうちに、誰からともなく、リーチカーブ比べが始まる。バテンテンションを何度も入れ直し、皆で腕組みしてお隣のおフネと自分のフネの後ろを行ったり来たりしてにらめっこ。サイドステーのテンションも艇によって全然バラバラ。速い人のチューニングが気になるけれど、あんまり深く考え込んでしまうと、confuseしちゃうし、だいだいチューニングなんてこれが正解なんてものないんだから、真似したからって速くなるとも思えない。かたちに捕われずに色々試して「いい感じ」な所を探って行きたいなぁと思う。

 そうこうしているうちに南のそよ風がやって来て、ようやくレース開始。アドポン(葉山のクルーザーADONIS)など葉山な人たちとすれ違いながらレース海面へ。なんとか昨日の12位を捨てレースにしたいので、やっぱり今日はシングルでまとめて行きたい所。

 第1レース、下からスタート。なかなかタックできず、ちょっとイライラするけれどまずまずの位置で上マーク回航。風が弱いからフリーでの見せ場がないよ〜〜〜。下マークでは4艇同時に回航。外側から3番目だったアタシ達は、一番外のフネ(ちなみに小沢艇)まんまとインをとられ、ギャフン!なんだかこの頃から集中力散漫となり、コース引きも雑になってしまう。我がチームでは、いつもアタシがガッツリ Going my wayでコースを引いているわけではなく、一応おぎゃわちの意見も聞きながら決定している。それぞれやり方があるから、それが良いのか悪いのかはわからないけれど、こんな時は何となく中途半端なタクティクスになってしまうのは改善しなくちゃいけないなぁ・・・。まずまずだけど、第10位。

 それにしてもイギリスから参加しているTimとマユミ、初めての海面だっていうのに、いつも大胆にコースエンドを攻めて、確実にシフトを拾って順位を上げて来る。流石だなぁ、やっぱりなんかセンサーがアタシとは違うんだろうなぁ。ふーっ。

 第2レース、風はふんとに弱ーくなってくる。ついにポツリポツリと空から落ちて来た。黒い雨雲の下にわずかな吹き出しができる。スタートは真ん中目から出て、フリーウォーターもなく加速できず大失敗。トホホ。シットエアを嫌ってタックを返し、そのまま右海面を攻める。それも一番右。Timのタクティクスもちょっと意識しちゃうけど、やっぱりコースエンドは危険が一杯。一振れでおしまいだ。結局それが裏目に出て、左へ行ったの艇団に大きくやられる。おぎゃわちと意見が合わなくなってきたのもこの辺りから・・・。心の乱れは大ブレーキ!になるっていう見本みたいなレースになる(笑)。次の上りではすぐ返して左に行きたかったけれど、上艇に連れて行かれてタックできず、そのまま右へ。今思えば、ディップして頭を前に出すか、タックできなけりゃ、ジャイブしてでも左に返せば良かったなー。この右突っ込みしたおマヌケな軍団は完全にカームにはまり、大ぉぉぉぉぉぉーーーきく、水をあけられる。これで完全に舞い上がてしまい、その後も全てが裏目に出てしまう。ネガティブスパイラルにずんどこまで引きずり込まれて自滅の道を辿ってしまった。悪夢の17位!えぇい!大きく書いちゃえー。ひぇー。

 結局、残り1レースは時間切れでキャンセルとなり、捨てレースも無しの5レースで成立した。最終レースの泣きそうな成績の割には、それほど総合成績を落とすことはなく、オーバーオールは23艇中8位!と、ちょっと嬉しいシングル入り。

 うーみゅ、今回も浮き沈みが激しすぎのレースを終えて、少ない脳みそで一生懸命考えた事:

●安定した成績でシリーズ戦を戦うには「壁」をやぶる必要がある。当たれば走るというのは、発展途上にある証拠で、あと一歩何かきっかけを掴めば、もう少し前を走れる予感・・・。そろそろ自信も必要。かなぁ・・・。

●メンタルな部分でのタフさ、集中力が足りませんねぇ。「迷い」が生じると全てが狂い出しちゃうし。1つ失敗しても確実にリカバリーし、挽回していく冷静さが必要だー。

●ヨットレースって、理論・感覚ともに重要。どちらが欠けても前は走れないと思う。とにかくいっぱい海に出て、たくさん経験を積まなくっちゃいけない。

●クルーとヘルムの信頼関係ももっと養わなくっちゃいけまへん。アタシたち二人だからこそ残せた成績、初日の3位も悪夢の17位もこのペアの産物?です。


4月22日(日)
北風ブリブリ

 はぁーっ。痛いんです、体中が・・・。まったくもって良い風でした〜。あ、そうそう、こーゆーのをいい風って言うのって流行りなんですか?それともセーラー特有の強がり?じゃアタシ正直になります。いい風じゃないです。帰りは強すぎです。ハハっ。

 今日は久々に正ペア・おぎゃわちと練習。なななーんと、イギリスワールドに向けて買っちまいました、パリパリのBrand-newセール。ちょっと風が吹きそうだから、おろすかどうか迷ったんだけど、来週はレースだし、勿体ぶってるより慣れた方がいいよね、ってことでいそいそとセッティング。

 北風ってこともあって、ちょっと涼しいけれど本日も晴天なり。沖に出ると、居た居た。ソニーさんとデラさん達のテーザーの軍団を数えると8艇。うへーっ、皆さん気合い入ってますねぇ!早速コース練習に入れてもらう。

フルハイク、フルハイク、
これでもかーーってくらい フルハイク〜!

ちょっと吹くと、軽量ゆえに苦手意識ばかりが先行してしまうのは反省すべき点だけど、レース前にこういう風を走っておけばそんなにビビらなくてすむかな・・・。

 みっちりコース練習をしたあと、デラさんたちと6艇で走り合わせ。上りはやっぱりまだまだで、どこまで走ってもLower/Slowerって感じ。むぅー。

 3時過ぎた頃からさらに吹き上がってきた。陽気な?テーザー軍団でリーチングでジャイブしながら、またもやアドレナリンを大放出させて調子に乗って果てしなく沖まで飛んで行く。どんべから追い掛けて、トップまで追い付く!アタシ達、今の所、これしか見せ場がないんですぅ〜!!

 それにしてもすごいスピードで、もうしぶきで目を開けてられないし、耳に入った海水が風圧でずんどこ頭の中まで入って行く感じだし、もう握力も残ってないし、もうジャイブの度に脱臼しそうだし〜!口開けっぱなしの殆ど危ないヤツ。

 気付けばまさに、行きはヨイヨイ、帰りは・・・。ヒェー、真上り。たぶんもう30ノットは超えている感じ。メインは逃がしっぱなし、ジブも当てるのがやっと。しかも岸近くはベンドした強烈な吹き降ろしで海面が真っ黒になっている。おニューのセールが、声が聞こえないくらいに暴れまくる音で胃が痛くなりそうだけど、とにかくだましだまし帰る。何度も何度もタックするけど、ちっとものぼれず、あぶずりと大崎を結ぶラインを行ったり来たり、なかなか新宿湾に入れない。

 飛んでるみたいに走るクレイジーなウインドサーファーとあわや激突!の一歩手前で何とかセーフ。あんなのとぶつかったら刺さって穴あいちゃうよ。

 それほど悲愴感はなかったけれど、浜に着いたのは4時半・・・。ヘロヘロのヨレヨレなんだけど、でもスカーっと楽しいセーリングだった。やっぱりこういうの、いい風って言ってみたくなる気がするかもしれないかもしれない。


4月14日(日)
お楽しみはこれからだーっ!

 今日もいい風が吹いてマス!雲一つない空に南寄りの風。普通、南風って湿気が多くてベトーっとしているんだけど、この季節はカラっとサラサラでたいへんよろしい。本当にすんばらしいお天気。先週ドライ着て暑くてひどい目にあったから、今日はスプリングにスモッグ!やっぱりジャバジャバスプレーをかぶってセーリングするのってとってもイイ。童心に返る感じ。

 予報によると南西が吹き上がるとのことなので、沖の様子に注意しながらあんまり遠出しないように心の準備をしておこう。辺りを見回すけれど、テーザーの姿がどこにも無い。おかしいなぁ。みんな午後出かなぁ・・・。

 せっかくの練習、適当に走っていても仕方ないので、とりあえず創価大のマークを邪魔しないようにコソコソ回る。まだへなちょこ風だけど、コンビネーションの確認をするには丁度良い風。短いコースでドタバタしっぱなし。だいぶ怠けてたから、どうも軽やかにいかない。頭の中のイメージと自分の動作のギャップに納得いかないなー。

 今日も本当にたくさんのヨットが出ているけれど、なんかのほほ〜んとして見えるのは、新人勧誘の時期でもあり、学連のスナイプとかがみんな新入部員の体験ヨットみたいな感じで3人乗りとかしているのだ。見るからに新入生というような真っちろなのが、ジャージまくりあげてはしゃいでる。うーん、現実を知る日も近いだろうなあ。でも学連の皆さん、そうストイックにならずに、ずっと笑顔でスマートに乗ってくださいな!それで速かったらメチャ格好良いぞ!

 時に強めのガストが入るようになってきたけど、午前中は波はさほどなく、たっぷりの陽射しに南風5〜6mと絶好のテーザー日和。真剣に練習して大汗をかき、沖メシしてたら風があがってきた。この風が吹き上がると波がぐしゃぐしゃになって、たくさんのウインドが右へ左へかっ飛ぶ中を、大波に乗って真ランでビーチに着艇することになるとふんとにヒヤヒヤだ。再来週はレースだし、単独で出していることもあり、ちょっと慎重すぎるけど上がることにする。

 でもォー、・・・まじめなコース練習だけで退散するのは、Always fun to sail なアタシとしては、ちと名残惜しく、「行っとくか〜、サクっと横っ走りでもー」などと大ちゃんとほくそ笑み合い、お約束のリーチングでしばらくプレーニング。スキフとかにさー、乗ってる人に言わせたらさー、テーザーのプレーニングなんてハナクソのようなもんなんだろうけど、頭からザブザブ波を被って横っ走りして、きゃーきゃーゲラゲラ大騒ぎしながらアドレナリン大放出させるのって、やっぱステキよ断然ステキ。

 で、そんな所だけはしっかり他のテーザー軍団に見られていたらしい。いないと思ったら、いつもより西の方にしっかり集まっていたらしい。そしてジョ〜ジさんに「あいつら、やっぱりやる気ないなぁ、アホだなぁ」と言われていたらしい。

違うってばー、その前はちゃんと練習してたんだってばー!
信じてぇー!

 この季節の南風はカラッとしていて最高!
 ドン吹きになってきた頃にはとっくのトンマに片付なんて終わっちゃって、シャワーもさっぱりと浴びちゃって葉山のクラブハウスで冷え冷えのビールをくーっと飲んでたんだよーだ。アーッハッハッハッハ。え?やっぱアタシやる気ない?


4月8日(日)
森戸・デストロイヤー

 うっほっほーい!春です、春。スプリング ハズ カ〜ム! 披露山の桜も散り始め、逗子湾もヨットやウィンドサーフィンや散歩や日光浴の人たちで賑やかになってきた。沖には数えきれないほどのヨット!

 ミッドウィンターレガッタ以来乗っていなかったのは、決して凍り付きそうなドン吹きのレースで2沈してケチョンケチョンになり、表彰式で「最多沈賞」などという情けない賞をもらい意気消沈してたからじゃないよ。本当に雨やら雪やらもろもろの事情やらで乗るのは一ケ月ぶり。

 今日は大ちゃんと二人でテーザー葉山フリートの練習に乱入予定。まだ北が残っているけれど、気温があがり、もうじき南風がやってくるだろう。うーん、素敵だ。まぶしく青い海、たっぷりの陽射し。・・・、なのに今日はこともあろうにドライスーツなんて持ってきてしまった!!!せっかくこんなさわやかな日なのに、ぴたーっとしたゴムに首を絞められて青筋をたて脂汗をかきながら出艇。ダサイ。

 腰の軽いそよかぜの中を森戸沖を目指してぐんぐん帆走る。大ちゃんも鼻歌まじり〜。
いたいた、テーザーが6艇ほどコース練習をしている。風が弱めなので、ロールタックがキモだ。さっそく仲間に入れてもらう。一本目、なかなかよい走り。上マークに近付けば近付くほど逗子湾への吹き下ろしが右にベンドしている感じ。先に右につっこんでおいて、リフトを上手く使ってアプローチ。

 2本くらいやって風待ちしていたら、南の第一陣がやってきた。う〜みゅ、いい感じ。おにぎりを頬張って、もういっちょ。スタートが上手く行き、フレッシュエアを掴んでトップ回航。ポートロングの片上りコースだったのでそのまま逃げ切る。きゃー、テーザーで一番!

 風が安定して来た所で、大ちゃんに、「次、マルコ棒持てば?」と言われる。ぎっくぅー、最近久しく棒は持ってないんだよぉう・・・。とたんに弱気になる。皆さん信じてくんないかもしれないけど、わたし例え練習レースでも、レースと名がつくもので、スタートからフィニッシュまでヘルムを持つの、実は初めてなんです・・・。

 スタートなんて、どうすりゃいいのか全然わかんないから、「きゃ〜、大ちゃん、どうする〜!?」と騒ぎまくる。ハンドリングに余裕がないからとっさの判断ができなくて、すっかり危険人物と化してしまう。1レース目は重鎮Y原さんにフィニッシュで抜かれてビリ、2レース目はそれでも真ん中くらいを走ったよ!とっても危険な女だったけど・・・。でも楽しかった〜!

 その夜は、てゆーか夕方からだけど、葉山フリートオープニングパーティーという理由をつけた飲み会でつく志の2階でこの上ない盛り上がり。なんと、今日一日スタートやらマーク回航やらでガチャガチャやりまくったわたしは、森戸・デストロイヤー とか クイーン・オブ・クラッシャー とか命名されてしまう〜。むむう、もっと頑張るもんねーだ。

 余談だけど、8月のイギリスワールドで、日本人チームのボートネームは英語禁止、粋な日本語で決めよう、などと勝手に盛り上がる!ゲイシャ、サムライ、ニンジャなどなど・・・。で、大成チームはスキヤキとテンプラなんだってー。トホホ〜。

いよいよ、本格的にシーズンイン!今年も楽しくなりそうです。なぜか陽気だったわたしは2次会のバナハズバーで、すっかりだめ人間になってしまい月曜日は這って会社に行きました。


2月12日(月)
すぴすま号で21世紀開幕!


 
今日は、テーザーの初乗り。そして今日は、もぅ信じられないくらい寒い!天気は曇り、最高気温は6度だそうだ。しぇーー。

 そうそう、ずっと名無しの権兵衛だった我が2706の名前は「すぴすま号」に決定! Speed & Smarts号、そうあのデイビット・デレンボウ先生の連載から拝借。速くって頭の切れるアタシたちにピッタリの名前だ。ウソです、ごめんなさい。希望的観測です。もう1艇の2708は、ワールドで大ちゃんクマちゃんが乗るんだから、絶対に「ダイナミック・ダイクマ号」にさせたいと思う。

 風はお決まりの北東、逗子湾内は吹き下ろしが程よく吹いているけれど、あぶずりの先まで行くともうベタだ。あたりまえだけど、見渡すかぎり誰もいない。ずーっと遠くにレーザーが1艇。こんな寒い日にディンギーに乗っているのは、やっぱり頭悪いと思う。鼻水はズビズバだし、耳はもげそうだし、濡れたブーツの中の足は凍り付いてるし、何よりも手が痛くて痛くてたまらないので、今日はこの辺で帰ろうということになる。

 とりあえず海に出て、風にあたり、水面を滑って、フネを洗ってやる。寒い寒いといいながらもやっぱり海は気持ちイイ。これだけでも家で縮こまっているよりはずっとずっと有意義な1日。来週も乗るぞ〜!


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