46.茨木市清阪63地先の道標

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茨木市清坂63地先 府道43号から北に分岐し道なりに400m、西素戔嗚神社と北東方に分かれる三ツ辻
(現在は新道が東側に付き、H字状の辻である)68石仏道標をから旧道を東へ80m、民家南東前の橋より
北へ山道を125m、鞍部(峠)三叉路のすぐ下東部に、西を正面に建つ
蒲鉾型角柱 86x西面27x13p(頂高8p)(基部21x西面30x20p含む)(西面龕部51x21x2p)
N34.915841 E135.552948


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西面
┌────――――――――――――――┐
│       文化五戊辰年     │
│(梵字) 願徳了本信士□位     │
│      八月八日        │
└――─―――――――――――――――┘
(□は「ヨ」の下に「火」(れんが、よつてん)=靈と同じ)

南面
┌────――――――――――――――┐
│左 あなを             │
└――─―――――――――――――――┘

北面
┌────――――――――――――――┐
│右 楚うじ寺            │
└――─―――――――――――――――┘
(「楚」は変体仮名「そ」総持寺であろう)

東面
┌────――――――――――――――┐
│(なし)              │
└――─―――――――――――――――┘


(文化五(戊辰)年八月八日は、西暦1808年9月27日火曜日となる。)
(『わがまち茨木』(道標編)三版、教育委員会、平成19年刊では84)
(同書に、「巡礼者でこんな細い山道を通る人があったのかと不思議に思う。おそらく近道になったのであろう。」と
 述べられているが、私見ではこの道が本来の街道で有ったと思う。(44、45参照。)
 理由は、書かれている通り、「近く」て「歩き易い」のである。明治の地図で見ると、ほぼ現在の府道43号と同じ道
 が幹道として書かれているが、道筋は旧な山腹を縫うように走り、谷筋を幾つも越えており、江戸時代にあっては、
 維持が大変であろうと思われ、車の必要が無ければ、此方の道を選ぶのは必然である。
  この道筋については、「44.茨木市清坂109南の道標」「45.茨木市清坂71西の道標」を参照下さい。
 この三基の道標が、巡礼道である事を如実に示していると思う。尚、亀岡市側に関しては未調査で今後に委ねます。)
(西面、梵字は、キリーク、阿弥陀如来、の種子に見える。前述の書に「この道標は、46(私44)「清坂村入口の道
 標」と関係が有るように思われる。」とするように、同じ梵字がが用いられているが、これは多く浄土宗の習わしに
 よるものかも知れず、個人的な関係は未知であろう。もし、墓碑とするなら、別の場所に建てられており、他人の可
 能性の方が高いと思われる。(西面、「信士」の下は「霊位」らしく、Web等で「墓石に刻むこともある」とあり、
 墓碑の可能性は大。)
  さておき、この辻に有って「右総持寺」「左穴太寺」をどう解釈するかであるが、総持寺へは南清坂村へ、穴太寺
 へは北亀岡方面は疑いのないことであるが、現西面に正対して見ると、左面に「右総持寺」、右面に「左穴太寺」と
 なり、辻に位置すると、逆に混乱を招きそうな案内となり、44道標と同じく、一本道の部分に立っていたものでは
 ないかと想像する。
 奇しくも、この南10m程の斜面上部に「青面金剛」の碑(像)が有り、その辺りにあれば、より分り易いであろう。
 或いは、此処は三ツ辻でなく、南から来て東に折れるだけの道(下記写真5.の左奥の道が無かった場合)なのかも知
 れない。この時、うち角の頂点に有り、両面がたやすく読めれば、この様な彫り方も許されるであろう。)

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【1.道標を北西に望む 【2.道標を南東に望む 【3.道標を東に望む
 右後(北)穴太寺へ  奥(南)45道標へ  右(南)45道標
 右手前、清坂集落へ】  左、亀岡市東別院町へ】  左、すぐに峠のピーク】

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【4.道標西面拡大 【5.道標南面拡大 【6.道標北面拡大
 「文化…」、「八月」  正面から右へ廻り  同じく「右楚うじ寺」
 左右のバランスが悪い】  「左…」はどの道か】  は何方へ進むか】

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【7.清坂集落から山道 【8.道標やや下より 【9.同左地点より
 への登り口を北に  登ってきた道を  登り方向を見ると
 望む、左45道標へ】  振り返って見た】  右に折れる地点に道標】

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【10.茨木北部の道標】
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