３．神戸市中央区下山手通１の道標

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神戸市中央区下山手通１丁目２－１　生田神社楼門南東前（梶原井の西）に南を正面に建つ
尖頭型角柱　200x36.5x36㎝（頂高25㎝）（台石17.5x36.5x36㎝）（下から36、93㎝二ヶ所で折れる）
N34.694446 E135.190892

南面 ┌─―――――――――――――――――――┐ │　　　　願主　　　　　　　　　　　　　　│ │生田森　　神戸　　　　　　　　　　　　　│ │　　　　　　西見定五郎　　　　　　　　　│ └――――――――――――――――――――┘ 東面 ┌─―――――――――――――――――――┐ │右　兵庫播磨道　　　　　　　　　　　　　│ └――――――――――――――――――――┘ 北面 ┌─―――――――――――――――――――┐ │　　　　　　布引滝　十三丁　　　　　　　│ │　　　　　　摩耶山　一里半　　　　　　　│ │左　京大坂　　　　　　　　　道　　　　　│ │　　　　　　住吉　　二里三丁　　　　　　│ │　　　　　　西宮　　四里三丁　　　　　　│ └――――――――――――――――――――┘ 西面 ┌─―――――――――――――――――――┐ │秋可勢尓ま多こそと者め津能國之　　　　　│ │いく田乃毛り能春の明保農　　　　　　　　│ └――――――――――――――――――――┘ （「秋津國田春明」を除き変体仮名　「秋風に又こそ訪わめ津の国の　　生田の森の春のあけぼの」であろうか。）

（『神戸の道標』山下道雄、神戸新聞、1985年刊では中央区№8）
（西面の詩は順徳院のものらしいが、「秋」の扁と旁が入れ替わって書かれている。Web上で「動用字」とする解説が
　ある様だが一般的には「別体の字」と言うようで、石碑等には時々見かける。
　例として「高槻市天神１の道標」や、「高槻市霊仙寺町の道標」等参照下さい。）
（北面の「布引の滝十三丁（1.4km）」を手掛かりとしたいが、現地から雌滝まで直線1.5kmあり使えない。こうなる
　と生田の森の正面で、東面の「右播磨道」を満足させられるのは、生田新道か花時計線の交差点の何れかであろう。
　花時計線（旧西国街道）の方が「兵庫、播磨」に相応しいであろうが「生田の森」と掲げるには「生田新道」から
　400ｍもあり、そぐわないと思われる。依って、現中央区下山手通２丁目１の四辻
N34.693250 E135.191169
　辺りに建っていたとしたい。辻の南西部であれば東面の「右播磨道」が西への道と受け取ることも可能である。
　　明治の地図では筋違いの五つ辻になっていたようで、東「京大坂」方面の道は一本道でなく分かり難い。）
（「生田神社」を国立国会図書館デジタルアーカイブ『攝津名所圖會』. [9]コマ番号5からの数頁続く絵図で見ると、
　西國街道と思われる道が参道に突き当たり辻の西に高札が書かれ、辻の北東部に石標らしきものが書かれているが
　それがこの道標かは分からない。尚、この道標は石の摩耗や漢字の多用などから江戸期には遡らない様に思う。
　又、コマ番号8の「生田杜」には、西面の歌が最初に載せられており、定番の組み合わせであろうか。
　　これとは別に、神戸市立中央図書館貴重資料デジタルアーカイブの『明治初期神戸写真帳』の「生田神社前」の
　写真の右端に石標が写り、この道標とは別物と思われるが「生田之森」と見えこれ等も気にかかる。）


【1.道標を北東に望む	【2.道標を北西に望む	【3.道標を北に望む
左楼門を過ぎ本殿	右後ろに梶原井	右、大きな当道標
右灯籠前に当道標】	左、生田ロードへ】	生田森は本殿の北】


【4.道標北面上部	【5.道標南面上部	【6.道標東面拡大
「左　京大坂」	「生田森」	「右兵庫播磨道」は
と読める】	これも行先か】	西への道であろう】


【7.道標北面下部	【8.道標南面下部	【9.道標を北東に望む
「布引滝十三丁」	「願主…」は	二ヶ所の折痕あるが
新神戸駅1.7km】	小さく彫られる】	欠損は無いようだ】


【10.道標西面上部	【11.道標西面中部	【12.道標西面下部
「秋可勢尓」	「ま多こそと」	「者め津能國之」
「いく田乃毛」】	「毛り能春の」】	「明保農」】

【13.神戸市中部の道標】

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