93.神戸市北区山田町川原の二十五丁丁石

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二次調査により施主訂正 2023/7/10
神戸市北区山田町坂本東49 丹生神社宝物殿前三ツ辻北行道の中央に南を正面に建つ
角柱(台石) 62x52x52p(上部9p)
N34.766419 E135.115661


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南面
┌─―――――――――――――――――――┐
│       願主大坂…        │
│ 明和七庚寅天             │
│         鈴鹿屋八良兵衛    │
│従丹生山 廿五丁            │
│         同藍那村       │
│ 三月吉日               │
│          三右衛門      │
└――――――――――――――――――――┘

東面
┌─―――――――――――――――――――┐
│(なし)                │
└――――――――――――――――――――┘

北面
┌─―――――――――――――――――――┐
│(なし)                │
└――――――――――――――――――――┘

西面
┌─―――――――――――――――――――┐
│(なし)                │
└――――――――――――――――――――┘


(明和七(庚寅)年三月1日とすると、西暦1770年3月27日火曜日になる。この年閏6月あり。)
(『神戸の道標』山下道雄、神戸新聞、1985年刊には未記載)
(道標部以外のサイズを載せておきます。
 像部62x54x42p、頭部23x18x20p
 蓮台上下二石を合わせ30x54x54p
 台石二段目30x73.5x72.5p、二石を積む
 台石一段目26x99x101.5p、四石で構成される
 前石は上から見ると台形をしており17x82(後辺100)x23pとなっています。)
(仏像下部の台石に彫られた丹生山まで「廿五丁」を示す丁石とすべきかも知れないが、「従」とあるので道標扱いと
 しました。ただこの道筋の他の石にも「従」が付いていいる様で、丁数を書いただけの丁石と同じと見なすことも出
 来そうです。これを素直に読めば「丹生山より25丁」となるのでしょう。
  この「廿五丁」から次の「廿四丁」までが140m程と1丁(109m)より長くなっており、丁石としての誤差の精度
 を越えていると思われ、これも道標とする一因としました。ただし移設等が無ければの話ですが。)
(紀年銘は「明和七庚寅天」とあり、干支「庚寅(かのえとら)」は斜めに書かれる。「天」は「年」と同じ。)
(正面右下部、紀年銘に続く施主であろうか、住所と思われる部分が読めない。左側には「同 藍那村」とある事から
 「藍那村」か、同郡(八部郡)の別村(当地は坂本村)が書かれているものと思われる。)
(上部の座像の種類は分かりませんが道標ならば一般的に地蔵と出来そうですが、「丹生山」とあることから明要寺の
 本尊と関係のある像かもしれません。手には宝珠を持っている様に見えます。)
(明要寺は『摂津名所図会』にも載り、本尊は「十一面観世音」、鎮守は「山王権現、牛頭天王」とある。)
(南300mに「丹生神社参道石」があります。)

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【1.道標を北に望む 【2.道標を南に望む 【3.道標を北に望む
 奥、坂本厳島神社へ  奥(南)道なり300m  仏像の種類は不明
 50m先西折れ参道】  で県道北の鳥居へ】  縦長台石に刻む】

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【4.道標南面左部 【5.道標南面拡大 【6.道標南面右部
 「三月吉日…」  「従丹生山 廿五丁」  「明和七庚寅天…」
 下部は施主か】  と読める】  と読んだ】

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【7.道標南面左下部 【8.道標南面中下部 【9.道標南面右下部
 「藍那村」  「…廿五丁」  「七庚寅天」
 「三右衛門」】  と読める】  「鈴鹿屋八良…」】

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【10.140m先の丁石を
 北に望む
 「従廿四丁」とある】

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【11.北区南部の道標】

 2023/7/10追加
 今回他の丁石との関連を見るにあたり、年号確認等の為、見直した。結果、他に明和を示すものは無かった。
 が南面右下部が一部読み取れたので追記しておく。
 「願主大坂…」を確認したがその下はやはり分からない。多分住所で××町等であろう。
 又、この地蔵が、表参道の起点丁石として良いと思うに至った。詳細は「神戸市丹生山丁石一覧」を参照下さい。
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【12.道標南面右下部
 「…主大坂…」
 「鈴鹿屋八良…」とある】

 グーグルマップ「神戸市北区丹生山丁石」はこちらを参照。

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【13.参道概略図】
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