104.神戸市北区山田町浦川支流出合の道標

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神戸市北区山田町坂本字水井谷 淡河から丹生山へ登る浦川支流沿い国境道の谷間の出合に北を正面に建つ
(国道428号光照寺西の道標から浦川のうえやま橋経由.2.5q程か)
山型角柱 82x25x18.5p(頂高4p)(基部14p含)
N34.796909 E135.110043


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北面
┌─―――――――――――――――――――┐
│       新右ヱ門         │
│       伊兵ヱ          │
│右 丹生山  義右ヱ門         │
│     道 茂兵ヱ          │
│左 山    又七           │
│       利三郎          │
│       要介           │
└――――――――――――――――――――┘
(「郎」はくずし字「ら」のように見える)
(「要介」はあやしい)

西面
┌─―――――――――――――――――――┐
│(なし)                │
└――――――――――――――――――――┘

南面
┌─―――――――――――――――――――┐
│(なし)                │
└――――――――――――――――――――┘

東面
┌─―――――――――――――――――――┐
│(なし)                │
└――――――――――――――――――――┘


(『神戸の道標』山下道雄、神戸新聞、1985年刊ではbW7、尚、巻末付属地図に誤り、88の位置が正解。)
(行先については特に難しくはなく、「左、山」とだけあるのは主要な土地に繋がっていない場合に用いる書き方であ
 り、「左、在所」等と同じ使い方である。ここでは右の丹生山を案内するだけを目的とした道標であろう。
 「山」とある左の道を地理院地図でみると、帝釈山の西の「こもの辻」に出て更に南に下れば表参道に繋がり山田町
 坂本に繋がるようだが未踏査です。
  それならば、下記にあげる道標が「山田」とする様に、「山田」で良いはずなのですが、「山」とするだけです。
 明治の地図を見ると、130m北東の浦川へここの支流が西から流れ込む位置に三ツ辻が見えるだけで、現地点は一本
 道に描かれている。もしその辻に立っていたなら、「左、山」は浦川沿いに岩谷峠に向かうが、峠に達することなく
 道が途切れている。これこそ「左、山」の案内に相応しいとすれば、移設の可能性も考えられるが、山深い複雑な地
 形部でもあり、国境界線が描かれていることもあり、断定は避けておきます。)
(紀年銘はありませんが、下部に見える七名の名前から近世(明治より前)の作と思います。但し最後の一名の読み下
 し「要介」は名前としてはなじみがなく誤りの可能性もある。尚、『神戸の道標』では「義右ヱ門」を「半兵衛」、
 「利三郎」を「利三良」としている。)
(この道標を右に採り丹生山へ向うと約1.2qで「山田町丹生山馬の背の道標」に繋がります。
 この道標と同じ施主(七名)が見える為同時に建てられたものと思われます。)
(丹生山参道に関しては「神戸市丹生山丁石一覧」を参照下さい。)

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【1.道標を南に望む 【2.道標を南に望む 【3.道標を北に望む
 やや左Y字路の  右(南西)丹生山へ  右端、沢合流点
 正面に当道標】  左(南)は「山」へ】  更に北東に流れ130mで浦川へ】

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【4.道標を南東に望む 【5.道標北面拡大 【6.道標北面上部拡大
 右後ろに登るのは  「右 丹生山」  「右 丹生山」
 「山」への道】  「左 山」と読める】  「左 山」、「道」】

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【7.道標を北東に望む 【8.道標北面を上から望む 【9.道標北面下部拡大
 淡河へは沢を渡り、  苔が著しいが  施主であろう
 右岸100m先で北に渡渉】  山型である】  七名の名前がある】

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【10.同時建立の道標を南に望む
 右(南)尾根筋道を六丁石へ
 左は「山田」未踏査です】

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【11.北区南部の道標】

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【12.丹生山参道概略図】

【参考】
 『今昔マップon the web』で明治の地図が見れます。
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