冬の生駒山を歩く
平成13年1月下旬、生駒山に登る。
平日は登山者も殆ど無い。
谷川の雪解け水、沢鳴りの音がいやによく響く。
鳥の囀りも木々の葉擦れ音も無い、遊園地の喧騒も聞こえない。
遊園地 | スケート | 生駒山上 | 興法寺 | 地蔵さん | 大阪平野 |
冬の登山道
昨夜下界は雨であったが、山を登ってくると、登山道には薄っすらと雪が積もっていた。
低い山だが、やまり気温は下界よりかなり低いのだろう。100m高くなると約0.8度温度が低下すると言われているが、大阪と生駒頂上とは平均気温で6℃の差がある。
一点の汚れの無い純白の雪の絨毯を敷き積めた登山道を歩く。
何時も通るこの道。そんな道幅がこんなに広かったのかと感じる。
夏には人一人が通れるのがやっとの道幅が、今はこんなに広がっている。
道の両側の笹が枯れ、落葉樹の枝も、草花もじっと見を潜めているせいなのだ。
雑木林の通りを抜け、日当たりの良い尾根に出るとピラカンサが赤い実を付けていた。
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遊園地
冬の遊園地は淋しい。誰も居ない遊園地。
乗り物もじっと寒さを耐えて冬眠している。
空っぽの駐車場。
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駐車場の隣にスケートリンクがある。
リンクで滑っているのは十数名。平日だからだろう。
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鉛色の雲が行く。北風が吹き抜ける。
人気の無い山上の飛行塔、TVアンテナが寒さを増幅する。
車が走らないドライブウェイを軽く走る。冬ならでは出来る事。
そんな有料道路の真中に立ってのんびり撮影。
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春の桜、秋の紅葉も良いが、薄っすらと雪の積もった厳冬の寺と境内も良い。
木々は落葉したため、太陽の光が遮られず地面にさし込み、雪の反射も手伝ってか境内は他の季節より
明るく感じられた。夏などは杉の大木に光が遮られ、辺りは暗く写真も上手く取れなかったが、冬の写真の方が明瞭に撮影できた。
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地蔵さんの赤い涎掛けが映えていた。新年度を迎え新しく涎掛けを架け替えたのだ。
涎掛けには奉納『信仰友の会』と書かれていた。登山道や山奥にある地蔵さんの涎掛けを新調し奉納されている。雪が積もり寒そうだが、凛として泰然と鎮座されている。
時が過ぎ、季節は巡り、幾星霜。何時も変わらぬお姿である。
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『こなら』は葉を全て落とし春を待つ。
落葉の雑木林の間隙からは大阪平野がよく見渡せる。
枯れ木と白い雲と青い空が調和して気持ちが良かった。
寒い空気を胸いっぱい吸い込み、白い息を思い切り吐き出した。
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夏の生駒 納涼に行く
秋の登山 紅葉前線へ