鷲尾山興法寺から山上へ

近鉄石切駅から45分、約1900mほど登ってくると、前方に氷室の滝音が聞こえてくる。
昼尚暗き老杉古松の急峻な石段を登りきったところに鷲尾山興法寺がある。
楼門の前にある手水鉢。生駒の湧き水が絶え間なくその上に鎮座された地蔵尊から出ている。
額の汗、喉の渇きをこの水ですすぐ。冷たい水だ。一気に生気が蘇る。
寺はいつもひっそりとしている。このような山奥では訪れる人は少ない。

真言宗醍醐派に属し、この寺の所在をとって山号を鷲尾山という。役行者の開基といい平安時代に建立された山寺の一つである。
河内国守護となった畠山基国が当寺を修造したが再び兵火に見舞われて荒廃した。
大正五年現在の寺観が整備された。この寺の本尊木造三面十一面千手観世音菩薩立像は平安時代後期に製作されたすぐれた彫刻で<東大阪市文化財保護条例>により有形文化財に指定されている。(案内板より)

千手観音は十一面(普通は顔が一つ)で珍しく、作りは木の肌をそのまま現した壇造彫刻といわれ色をつけていない。一木造りである。千手は四十二本で代表している。

 


生駒の冷水で喉を潤す

うこんの桜

興法寺の楼門

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冬の興法寺へ行く⇒CLICK

三杉大明神

興法寺から約10分(300m)ほど上ると舗装された管理道に出る。その近くに貯水池があり、池に注がれる小さな水源を辿ると、木立の奥に三杉大明神の石碑がある。名の通り近くには大きな杉の木がそびえている。管理道の傍にトイレも完備されている。
池の東側に背もたれのないベンチが置いてあった。この辺りから見る大阪平野の眺望は素晴らしい。
大阪湾は明るく光って見え、緩やかに曲がりくねる淀川水系、大阪ドームやビル群等

その登山道の道端に『イノシシ注意』と書いてあるて看板があった。


8月でも紫陽花が咲いていた。

貯水池から見た黄昏時の大阪平野
 

イノシシが出没する。

イノシシ注意
『ハイキングコース内にイノシシが出ま
すのでハイカーの方は注意をして
下さい』と記載の看板


 貯水池より更に登ると
再び管理道と交錯する。交差点には標識
が建っている。右に曲がるとあじさい園
まっすぐ登ると0.7kmで山上に到達。

納涼 夏の山上

8月14日夕方、石切から一人で生駒山上に登る。
連日の35度を越す大阪の猛暑が嘘のように、山上では涼やかな風が吹いていた。
涼を求めに沢山の人が集まっている。駐車場は車で満ちていた。
日が翳り少しあたりが暗くなり始めた黄昏時、遊園地の乗り物は眩いイルミネーションで輝き、あちこちで絶叫と興奮が響き渡る。
いつの間にか大阪平野はネオンの海、百万ドルの夜景に変貌していた。

誰もいない冬の遊園地。静寂。

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