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関西人なら誰もが知る 占のメッカ 石切
石切参道には数多くの占の館がある。1km程の参道に40軒以上も営業している。
私の店から20m程の範囲に11件がひしめく。
こんなに集中して占を営業しているところは日本中探してもあるのだろうか。
競争するように乱立する占の館。客を呼ぶド派手な看板。
TVに出演した易者は店頭でビデオ放映したり
雑誌に掲載された占師はコピーや切抜きを貼付したり
有名人と関わった鑑定士は有名人と一緒に写した写真を掲げ
店の前は看板、張り紙、暖簾で覆い尽くされている。
最近は(参拝でなく)占いを目的に石切参道を訪ねてくる人が多くなった。
どこで見てもらおうか。どこがよく当たるのか。どこに入ろうか。
石切に占、易を見てもらいに来た人は、非常に迷う。
人生に迷って占って貰おうと来た人が、どの占師に見てもらうかと迷ってしまうのだ。あまりにも多すぎる占師がいるために。
店頭で、店内で、私は毎日のように、このように尋ねられる。
「ちょっとお尋ねしますが。どこがよく当たるのですか」と
「地元の人ならよく知ってると思い尋ねますが。どこがよく見てくれるのですか」
占アドバイザーが必要である。
看板 | 客を呼ぶ張り紙や看板を接写しています。その内容を見て下さい。 一見は百聞にしかず。 |
看板に偽りなし or 羊頭狗肉 |
占師 | 個人別紹介など | 今後の予定 |
占ってもらう人、もらった人 | どんな事を鑑定してもらっているのだろう。聞いた話。見た事実 | 当たるも八卦当たらぬも八卦 |
占師の看板
![]() 赤ちゃんの名付け、四柱推命学、易経中筮法、九星術気学 |
![]() 姓名判断 数霊占 二千円 総合鑑定 三千円 悪い宿命を良い運命に変えましょう 5分で鑑定 ばっちり当たる 一件 2千円 時間のかかる相談もOK 鑑定納得料金安心 すみいろ 秘法タロット 家相地相手相 九星気学、星占 四柱推命 数霊占 裏数霊占 神霊占 姓名判断 奥伝 赤ちゃん名付け 進路、事業、適職、恋愛、結婚、子宝、時期、方位、事故、病気、家相、地相、墓相 |
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![]() テレビ出演、雑誌に掲載とアピールする店が沢山ある。毎年何回か各局がTV撮影に来る |
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わが国唯一の文部省管轄の国立歴史民族博物館に半永久展示 トイレの神様。血をきれいにする神様。鑑定十年以上の実践。金の鈴、銀の鈴は (石切)日本歴史上に残ります 病院、医者では治らない神のさわり、霊のさわり⇒原因⇒解決 浮気、離婚、不倫 運勢みます |
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![]() ![]() 生まれた年、月、日による宿命と環境、姓名により変遷する運命を適確に解明し、幸福な人生への道を善導致します。 恋愛、結婚、再婚の良否、妊娠、子宝、出産、赤ちゃんの命名、選名、病気と悩み事、入学、入社、試験占い、転職、転勤、適職、適業と将来の方針、商号、屋号事業繁栄の相談、開運改名 |
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文部大臣認証と堂々と書かれている。 |
己が身の行く末知らず舞う胡蝶 生年月日時は誰しも自分の意に依って生まれる事はできない。これが当人の器量でそれに依って性格相性適職健康運勢等の大体のガードラインが解る。 私は明治後半より現代に至る人達二十余万人を記録し今やノートも六百有余冊に達しています。これが統計資料である。 改めて生日の不思議さに驚嘆している次第である。各人は自分の素質を早期発見し人生を有利に生きる事が大切と思う。 |
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![]() 地面に広げられた十二支の説明。昔はこの様なスタイルが多かった。今は露店で見る人は少なく、殆ど店舗を構えている。 |
![]() 有名人が生まれた干支が書かれ、吊るされている。例えば(子 明治天皇 皇大(太の事)子 竹下登。丑 ヒトラ(ヒットラーの事) ナポレオン フセイン 寅 徳川家康 弘法大師 ……) 陰陽(おんみょう)道 安部晴明(あべのせいめい)大神 |
![]() あなたの人生航路の指針に |
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弘法大師家伝の灸 胃 五十肩 関節 腰 目 カン虫 障り祈祷 中国敦煌秘法加持 女霊感師 病気一切 下着加持 |
上記写真に見るように、店頭にはTV、ビデオ、雑誌,幟などを展示し、沢山の看板、張り紙が並べられている。
店内も仏像や観音像、七福神などを置き、神棚を作り、榊をいけ、何か神秘的な神々しい雰囲気作りがなされている。
また、占師の服装も、白衣,黒衣を着たり、数珠をつけたり、金のネックレスなど全て威厳をもつ飾りをつけられている。占いのもつ神秘性を引き出す雰囲気作りがなされています。
石切参道の占師は、女性(占師)の方が8〜9割占めていて、年齢的には中年以降の年配者(60〜85歳)である。
殆どがこの地に住んでいる人でなく通勤である。朝9時ごろから夕方まで店を開けていて、夜は営業してない。
昔多かった露天での営業は数名で、現在は透明ガラス扉の店舗を構え、占師と対峙する形式で鑑定され、その様子は道路を歩いている外部者にもよくわかる。
占師にも色々な人がいる。
色々な噂も耳にする。
しかし、占師に感謝してお菓子などの贈り物を持参する客も割合おられる。上手く行ったのだろう。そういう人は馴染みの客となり頻繁に見に来て貰っているようだ。
下のグラフは17年前に調査したものである。
【迷い悩みのある時、易者に見てもらいますか】という質問に対する結果である。
この当時は易者、占屋が15軒ほどであった。しかし、現在は40軒を越え50軒近くと異常に増加している。
現在では上記データの中間的と答えた人が、易者に見て貰うに肯定的になっているのだろう。
何故これほどまでに増加したのであろうか。
増加理由を考えてみると(私案)
□社会現象としての占ブーム
□占をビジネス(営利)的に捉えた、占師と貸店舗の分業化による多店舗化(御三家の存在)
□世間一般に占に対するこだわりが無くなる
□鑑定料の低価額化(過当競争による)と鑑定料の明文化(店頭表示など)
□家族など絆の稀薄化(相談できる人が少ない)
□社会生活の複雑化、ストレス社会(⇒自殺者の増加)
□TV、雑誌等のマスコミ効果(TV等で放映されるとその鑑定士は翌日から大変な繁盛となる)
□身体の病気を治す病院はあるが、不安や迷いを解消したり癒す適当な場所が無い
□石切神社に参拝する人には、何か神秘的呪術的なものに関心がある人が多い
□占いを見てもらい、少しでも不安が払拭されたなら、少しでも希望が見えたなら、これほど良い薬はないかもしれない。
石切神社に参拝する人は清荒神(台所の神)にもよく参拝される。どちらも良く似た門前町参道である。ただ石切参道には占が多いと誰もが言う。何故多いのか。
石切神社は病気の神様であること。生駒山を控え辻子谷に昔から栄えた民族宗教や山岳宗教で、祈祷や霊感や滝修行など呪術的なものが日常的に存在していた。それが易や占いを容易に受け入れる下地になった。
これだけ多くある易者、占師の店であるが、朝から夜までよく繁盛しているように見える。
最近は易や占を見てもらうために(神社への参拝目的が無く)石切に来る人が多い。
どんな動機であれ、石切参道筋に人が多く参集するのは、石切参道商店街も活性化されて、私達商店を営む者に有難いことであると思われる。
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岐路に立つ | ![]() |
占いに関するこんな話(逐次追加予定)
●H13/5/30
不動産屋をやっていたと云う人が云う。
占をみてもらいその情報を元に店(不動産屋)に相談に来る人が一番困ると言う。
西に窓が無いとか、便所の方角がどうのとか、色々うるさいらしい。
占いの結果で動こうとした時、必ず摩擦がある。八卦の功罪も有るのだろう。
●H13/5/30
占を観てもらった後、店を出て来た客。道端で目にハンカチを当て涙を拭いている。
何故泣いているのか? 何を言われたのか。 どんな不幸な卦が出たのか。
帰るのを止めて、隣の占屋にまた入った。
そう言えば、先日こういう事を言う人が居た。
『今から占を観てもらうが、怖い』と云う。理由は『その占師はよく当るから』と云う。
当り過ぎて困っても『どこがよく当る占い師ですかと?』多くの人が尋ねるのである。
●H12/6/20
乳母車に2歳ほどの女児を乗せ、30歳ほどの女性が店に入る。オムツを替えたり世話が大変である。
『この辺に良く見てくれる易者がいないか?』 『良く当たる所に行きたい』
『言いにくいが、離婚の相談』という。こんな小さな子がいるのに離婚で悩んでいる。
離婚という重大な関心事。占師に将来をかけるのだから、出来るかぎり良く当たる占師を探すのは当然だろう。
占師の言葉で、この子供も女性もそして男性も、多くの人に重大な影響を与える。
梅雨の合間の蒸し暑い日の話である。
●H12/6/2
占師曰く『合格すると思う。しかし、油断したらアカン。勉強せよ』と。
この話を横から立ち聞きして、女性客がこう感じたと言う。『あんな内容いい加減や』と。『あれぐらいなら、私でも言える』と。見てもらっている当事者と、野次馬では感じ方が違うだろう。解釈の仕方でどうにでも理解できる。
●H12/4/28
息子の縁談を下(の占師)で見て貰った。もう一軒この近くで(別の占師に)見てもらいたい。紹介せよという。紹介した店へ見てもらいに行った後、当店に立ち寄り、『全く正反対の鑑定結果であった』と言われた。
どうするのだろう、このような結果で。
この人、『どこへお出かけですか』と人に尋ねら、『石切さんにお参り』というが、お参りより〔占いを見てもらったり〕〔服を買いにくる〕事の方が目的であるらしい。他人に主目的の占いとかいうと訝られるので、参拝と言うらしい。神さんがダシにされているのか。、
●見て貰う人によって違うのである。同じ占師に対し、ある人はよく当たると言い、ある人は駄目だという言う。見て貰う人と占師には、相性というものがあるのかもしれない。占師にもいろいろな人がいる。営利中心の人もいれば、人助けを信条とする人もいる。経験も違うし、責任感も違う。
●よく当たる占師に対しては、あまり良く当たるので怖い。怖いから見てもらわないと言う人もいる。悪い将来を予告されると誰でも怖い。
●こんな人も多い。参道の下(位置)で見てもらった。しかし、いやなことを言われた。気になる事を言われた。だから、もう一度どこかで見てもらうと。
人は自分でこうありたいと深層で思っているのでは。その願いを占師が明言してくれるのを待ち望んでいるのではないだろうか。だから自分の願いや思いを後押ししてくれる占師に対面するまで、占師のはしごをするのかもしれない。
●商売を始めたいと思っている。何時始めたらよいか、その時期を占って貰いたい。また、併せて店の名前もつけてもらいたいと。どこが良く見てくれるか教えて欲しいと。しかも2軒紹介してくれと言う。1軒では心もとないらしい。2軒とも同じ事を言うと信じるのか、違うことを言うと自分の考えを実行するのか。こんな人もいた。
●下のほうで『四柱推命』で既に見てもらってきた。どこかこの辺で『別のやり方で見てもらえる所』がありませんかと尋ねられた。鑑定方法も多々ある。違った鑑定方法ではどうなるか、どのように言われるかを確かめたいらしい。或る占師はこういってた。”もし悪い鑑定結果が出ると、お客さんが落胆するので、別の方法で占い、別の鑑定方法ではこのような結果になりましたよ”と、少しでも希望に沿えるような方向を見つけ出すと。お客さん(見てもらう人)は自分の方向をある程度決めていて、それを後ろから押して貰いたい(勇気づけて欲しい)のではないでしょうか。
●家を少し改造する。『御祓い(おはらい)をしてくれる所どこか良いとこないですか』と尋ねられる。昔、台所を改造したところ半年ぐらい経過して息子が死んだ。占師に見てもらうと時期、年回りなどが悪かった為と言われた。それ以降、家などを触るときは、御祓い、厄除けなど拝んで貰っているらしい。石切にも易者も多いが、御祓い、祈祷、厄除け等の加持祈祷をする所もある。なんでも有るのである。
●贅沢な悩み
深刻な悩み、迷いなどで見て貰う人もいるだろうが、こんな贅沢な(と私には思える)悩みで見てもらっている人もいる。
ペットの犬が家を出て帰らない。どこへ行ったか
当事者にとっては、いとしいペットであり心配なのだろうが
海外旅行するがどちらのほうに
病気しないで旅行に行けるか。
船の名前をつけたい。家を購入するが方角が良いか。
株の売買時期
●昔読んだ小説『山本五十六』阿川弘之著に、海軍兵士を選ぶのに易者が判断選別したようなことが書いてあった。今の入社試験やドラフト会議など、(馬鹿にされるかもしれないが)易者による選別もいいかもしれない。