とあるRBBSの終焉


98年10月25日、あるRBBSが停止しました。このホームページでリンクもされている浦和市青少年宇宙科学館に設置されていた、JK1ZOW−RBBSです。

RBBSに対するコネクトについては、いちいちログに記載しませんので(ほんとは書かなきゃいけないんでしょうけど)、このJK1ZOW−RBBSを利用しはじめた正確な日付は不明ですが、TNCを購入したのが保証書によると平成5年8月。局免の書き換えをその2〜3ヶ月後に終えたはずなので、ちょうど5年の間利用させていただいたことになります。長いような短いような5年間でありました。パケット通信で話題を書き込むにとどまらず、オフ会を催して酒をのみ、科学館の無線室に交代で駐在し、交流を深められてよい機会を得られました。

このJK1ZOW−RBBSは、初心者に大変親切な方が多く、実にすんなり溶け込めました。もちろん時にはいろいろ論議論争はおきましたが、皆さん大人の態度ですぐに正常化されるのが大きな特徴だったと思います。むやみに論難を吹っかける人がたまに現れてもすぐに「雰囲気」を感じて居なくなってしまう、そういうRBBSでした。簡単なようですが、しばらく転送系を読んでみて品位に欠けたむちゃくちゃな書き込みが多いのに呆れて止めてしまったときには、ほんとうにこのJK1ZOW−RBBSの素晴らしさを感じたものです。

しかしながら今夏、科学館RBBSの維持をしてきたボランティアスタッフの間で相談のうえ、このRBBSを停止するという決断が下されたのです。科学館の無線室に置いていた寄付によってまかなわれていたRBBS用の無線機やTNCが老朽化し、故障が頻発したこと。維持に当たる人の負担が大きい。場所の提供をしていただいた宇宙科学館には感謝しておりますが、財政難から館側では新規機材の購入も維持管理の人員も出してくれない。何より書き込みが確実に減少している・・・・。

インターネットや携帯電話の普及がアマチュア無線局の数の減少につながっているのではないかとは、よく言われるところです。アマチュア無線とこれらのメディアはまったく別物のような気がして、直接影響があるとは思えないのですが、少なくとも可処分所得や趣味にかける時間は増えないのに、4〜5年前にはこんなに普及するなんて誰も予想していなかったインターネットと携帯電話等にお金と時間を取られて、アマチュア無線どころではない、ということはあるでしょうね。

私もJK1ZOW−RBBSが停止するまえのここ数ヶ月、ZOWには1週間に1回コネクトする程度になってしまいました。インターネットを自宅でやるようになり、ホームページを作ると同時にRBBSを読みに行く回数は激減してしまいました。主に時間による制約によるものが大きいと思います。



25日の最終日には10人以上の人が集まり、停波予定時刻の14時にみんなで万歳三唱と拍手をして機器の電源を落としました。ちょっぴり寂しく、でも何かをやり遂げたというある種の満足感を持ってRBBSの運用を停止しました。

私はJK1ZOW以外に読み書きしているRBBSはないので、机上から430ハンディ機とTNCを撤去してしまいました。ついでに机上を整理して、予備役だったTRIO R−600を現役復帰させました。

次にやるべき何かを探して、短波放送聞きながら秋の夜長をすごしています。


(1998年11月1日UP)


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