JARLリストラ策について


このコラムで書いたことはJARLニュースに書かれていること以外はすべて私が非公式に聞き及んだ話に基づいております。一種の「うわさ話」を書いたものですので誤解のないようお願い申し上げます。



JARL会員の皆さんにはJARLニュース1月号がすでに届いていることと思います。ぱらぱらめくっていたら「連盟財政の現状とその対策について」という記事が目を引きました。会員数は平成6年から順調に(笑)右肩下がりです。たしかにこのままでは3,4年後には会員10万人を割ってしまいそうです。そこで、という訳でJARLのリストラ策がいくつか掲載されております。(番号は私が便宜上つけたもの)

1.QSL転送を隔月化とする(決定事項)
2.ハムフェア会場をパシフィコ横浜に移す(決定事項)
3.JARLニュースの雑誌化(検討中)
4.終身会員制度の見直し(検討中)
5.QSLカード転送費用の一部発送者負担(検討中)
6.QSLカードの転送にJARL登録クラブの協力を仰ぐ(検討中)(注1)

その他会員増強キャンペーンとかJARL組織のスリム化とかいろいろありますが、直接的に会員に関わるサービスについてはこの6項目でしょう。

この中で1のQSL隔月化と2のハムフェア会場移転については私は賛成です。転送隔月化もサービス低下であることに変わりありませんが、許容範囲内でしょう。

3項の意味が今一つ分かりません。JARLニュースを定価をつけて書店で売るということなんでしょうけど、会員に送付することは継続し、会員以外の人が書店で買ってくれることを期待するのか、それとも会員であっても欲しい人だけ会費とは別にお金を払って買ってくださいというのか、どっちなんでしょう。そこがわからないのでなんとも言いようがありません。

4項は、私は毎年会費払っている一般会員なので直接関係ありませんが、一番議論を呼びそうな気がします。聞くところによると8万円支払って終身会員になった人は、数年後(注2)には一般会員に移行をお願いすることになるとのことです。金利の低下等の事情で理屈はわかるのですが、JARL規則に、「金利の動向連盟の財政状況等により追加負担を要求する場合がある」とか書いてあれば別ですが、そういう記述がないまま終身会員を募集していたのですから。

5項については、私は非常に大きい関わりがあります。コンテストQSOでQSLカードを発行しているのでカードを年間1000枚以上確実に発送しております。1枚あたり数円(注3)の負担になりそうだとのことです。当局の場合かなりの負担増です。私は絶対反対というつもりはありませんが、うーん1枚いくらまでなら妥協すべきかなあ。大きいよなあ年会費7200円プラスアルファ・・・・。

6項は実現すればかなりユニークな制度となります。JARL登録クラブのうち一定の人数を擁しかつ一定の割合でJARL会員をもつクラブ(注4)から「転送代行実施クラブ」のような組織になってもらい、QSLカードの転送を引き受けてもらうというものです。したがってQSLカード転送を希望する人は最寄りの(遠くてもいいのかもしれませんが)「転送代行実施クラブ」に必ず所属する必要があるということです。細部は不明ですが、要はメンバー宛てにJARLから一括してQSLカードを送り、クラブ関係者が該当局に郵送するなりミーティング時に配るなりするのでしょう。一応JARLがクラブに押し付けるのではなく、転送代行ボランティアをしてもいいというクラブを募るというのですから問題は少ないかもしれません。が、クラブスタッフの負担や、QSLを紛失破損したときの責任の所在とかがはっきりしないのに手を挙げるクラブってあるんですかね?

これらが記載された記事中に、JARLの単年度収支のグラフも載っております。それには平成4年から10年までの収支がグラフ化されておりますが、それを見ると平成4〜6年の会員が増加している頃からずっと赤字です。最近会員数が減少に転じて赤字転落、というのなら話が分かるのですが・・・・。

今頃になって慌てている感じがします。
責任者の皆さんは責任を感じてもらいたいものです。


(注1)6項については「連盟財政の状況と・・・」の記事ではごく簡単にしか触れておりません。
(注2)具体的な年数を聞きましたがここでは伏せます。
(注3)1枚いくらかについても具体的な数字を聞きましたが伏せます。
(注4)条件を満たす具体的なクラブ員数とJARL会員割合の数字も聞きましたが伏せます。

(1999年1月31日UP)


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