作ればいいじゃないですか。


ケース1・FT-100の場合(つい最近)

コンテストでマルチバンド部門を強化すべく、144/430のリグを買おうと考え、HF-430のIC-706MK2GとFT-100を比較検討しつつあちこちの店を回っていたときのこと。「超小型移動司令室・フィールドコマンダー」と銘打っている割には八重洲FT-100はまだ売れ線の100W機しか出荷されておらず、移動局申請の50W機が欲しかったので買えないかなと思っていたのですが、あるアマチュア無線の
販売店で店員に「2アマなら移動局で申請できる」と言われました。
「2アマだろうと何だろうと、100W機で移動局申請はできないでしょう」
「2アマなら移動局で申請できますよ。私も100W機で移動局申請しています」
「???」
この人はたぶん一昔前の技適導入前の、内部ディップスイッチで50/100W切替えができる機種と勘違いしているのでしょう。いくらなんでもひどい勉強不足です。技適機種の100W機で移動局申請するにはメーカー等でパワーダウン改造した上で証明書をつけてもらわなければなりません。好意的に考えれば、改造してメーカーから証明を取ればいいということを言おうとして説明不足なのかもしれませんが、適当にいい加減なことを言っているとしたら悪質です。


ケース2・人工グランド接地装置の場合(3年前)

当局はアパマンハムのため、安定したアースが得られません。HFアンテナはカウンターポイズを使用していますが、安全のため人工的にアース接続したのと同等の効果を電気的に作る人工グランド接地装置を買おうと思いました。そこで
ある販売店に出向いて輸入品の人工グランド接地装置をみつけ購入することを店員に告げ梱包する寸前までいったとき、ふと「いやな予感」がして店員に日本語取説がちゃんと付属しているのか見せてくれと要求しました。その店の雑誌広告にはちゃんと日本語取説付きと書いてありますが・・・・。
「いや、英語の取説しか付いていませんが」
「ちょっとまってください。CQ誌の広告にはちゃんと日本語取説付きと書いてあるじゃないですか。見てくださいよ」
(店員、CQ誌の広告を見て首をひねっている)
「ね、ちゃんと書いてあるでしょ」
「・・・・・」
「もういいです。買うのやめます」
結局別の店で国産のファジーカウンターポイズを買って帰りました。


ケース3・FT-655Mの場合(9年前)

3アマの最高出力は現在50Wですが、10年くらいまえ電信級が3アマに改称され最大出力25Wまで拡大されることが報じられました。当時電話級所持者は電信25文字/分の受信だけで筆記試験免除で電信級の資格を得ることができましたが、3アマ改称とともにこの免除措置も無くなることになり、当時電話級だった私は最後の電信級試験を駆け込み受験し合格。滑り込みで3アマになりました。そのため私のこの試験の合格通知は「電信級合格」、すぐ免許申請して得た従事者免許が「3級アマチュア無線技士」。すなわち最後の電信級合格者にして最初の3級アマチュア無線技士と言う訳です。

当時FT-690MK2で6mのみオンエアしておりました。25W出せる身になったものの、当然まだ25W機は出そろっておりません。私は3バンド機ですが実質6m主力のFT-655が欲しくてたまらず、八重洲ならきっと25W機を出してくれるだろうと期待しておりました。そこで
ある販売店に出かけてFT-655もしくは他の6m機で25W機が出るアナウンスが販売店にメーカーから来ていないか聞きにいきました。
「いや、そのような話は聞いていませんね」
「・・・・」
「たぶん出ないんじゃないですか。皆さんブースターとか自作されていますよ。そんなもの期待しないで
作ればいいじゃないですか」
「・・・・」
私は浅学にしてよく分からないのですが、販売店ではどういう販売員教育をしているのでしょうか。あるいはしていないのでしょうか。この放言店員はまだ学校出たばかりみたいな若い兄ちゃんでした。彼は自作が得意なのかも知れませんが、上級資格を持っていたのかもしれませんが、店頭で接客させる以上最低限の口の利き方くらい教えておくべきではないかと思う次第であります。なお八重洲からFT-655Mが発表されたのはそれから3、4ヶ月後のことです。

ここに記した3つのケースはすべて
同じ系列の、各々別店舗で起きた出来事であることを明記しておきます。実名を書きたくてしょうがないのですが一応自制しておきましょう。もちろんすべて事実です。

関東地方のひとなら、大体わかるんじゃないかな。



(1999年4月18日UP)


Misc.Pageに戻る。


TOPに戻る。