横浜音楽空間 2005 H ステージ

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さて、日にち変って11月5日は別の場所でのストリートライブ。美術科から300mほど離れたところにあるジャック・モールだ。

前回(11月3日)の反省を踏まえて

  • 曲目紹介などのMCを入れる
  • アドリブは少なくする
  • よく知られている曲を入れる
  • 短い曲を多数やることにする
  • ということを心がけてまずは選曲。前回はMistyとかTenderlyとかBlue Moonどちらかというと夜向きの曲が多かったので今度はできるだけ昼向きな曲を選んだ。それにサンバ系がやっぱり受けるんじゃないかってことで普通はスローワルツでやる「いつか王子様が」を早めのサンバで「いつか王子サンバ」という形でやることにして早速伴奏データを作るのが前日の夜だ。

    他の曲としてはEW&FのSeptember(Do You Remember!?)とかスティービー・ワンダーのIsn't She Lovely、さらには4ビートでもテンポのいいBilly Boyを用意した。ラテンで始まって途中で4ビートになるNight and Dayも用意した。

    一方、同じステージで演奏するバンドの中に「Samba Four」というバンドを見つけたので実は心穏やかでない。これはきっと私の好きなTANBA4(ブラジルの有名なバンド)のレパートリをやるバンドに違いない、と思うと急に競争心が沸いて、TANBA4の出世曲(?)だった「We and the See」のデータを急遽作ってしまう。でもサビのところがちょっとわからないんだな。ここは昔からずっと悩んでいるところだ。でもまぁ、なんとか「こんなもんだろう」というところまで詰める。

    で、前日の夜にも2時間ほど練習して自分を納得させて寝る。熟睡したがなにやら複雑な夢を見る(内容は忘れた)。

    3日の朝は7時半から起きて練習を始めていたのだが、今日は9時起きであんまり時間がないなぁ、と思いつつ実際にライブで使うPCでテストを兼ねて練習。MCをやるつもりだから、マイク付きのヘッドセットも用意したが、このマイクはギターと交代で差し替えないといけない。音量レベルがうまくあうかどうか確かめておかないといけないのだ。実際のMCはめんどうくさそうだなぁ。

    MCをやりながらPCを操作して次の曲を用意しないといけないのだ。しゃべりながらできるのか?少なくとも片手はギターを押さえているのでPCを右手で操作するとしてマイクを持つ手はもうないのでヘッドセットでないと困る。

    とか考えつつ練習して見ると、なんと全然駄目です。いつもできているることが全くできません。すでにアガっている状態で、指もレロレロ、曲の途中で何やってるんだかわからなくなる。私の頭の中で消しゴム振り回すのは誰!?

    こりゃイカんなぁ、とおもったのがもう10時半だ。出演は13時だが、12時過ぎには入っていたいから11時半に出ればいいかなとか思うが、あと1時間か。とか思いつつやろうと思っている曲を連続してやってみる。MCも入れたつもりになってなにをしゃべるかなど考えてやっていたので、実を言うと終わってからもなんの曲を実際にやったのかよく思い出せない状態。

    11時過ぎになって、あ、そうだ、駐車場が空いているうちに車入れないと面倒だ、ということを思い出したので早めに家を出ることにする。

    ええい、なにをだらだら書いているのだ。

    3日にはニョーボが一緒に来てくれたのでいろいろ助かったのだが、ニョーボは今日所用で来れない。10時過ぎにもう家をでてしまっている。そんなわけで(アンプは車に積みっぱなしにしてたので)ギターと小物類、それにイス(ニョーボの化粧台のイス)を持って車に乗り込む。

    朝からハイテンションなので、車を運転するのも危ない危ない(首都高だし)。さすがに気持ちを切り替えて運転するが、現地に着く頃には朝からのハイテンションでアドレナリンがすっかり枯渇して枯れきった状態になっている。

    だからもう、だらだら書くのはやめた。

    現地には11時40分くらいに着いたので、12時からの出演バンドが用意をしていた。NorthWindというバンドで、ギター、エレピにウッドベースというリズムセクションにフルートがリードとして乗るという編成だ。いかにもジャズとボサノバをやりますという感じだな。

    NorthWind 右端のオジサンは通行人

    MCなしでいきなり4ビートのジャズの曲を始める。2曲ほど終わったところでMCで曲の紹介をしているが、よく聞き取れない。PAのお兄さん(今日もPAが入っているのだった!)に聞くと、フルート用に調整してあるマイクで話しているからだという。

    ベースとピアノだけの曲とかギターとフルートだけの曲とかをやっているので、ギターの人と少しだけ話をした。彼のギブソン175Dは珍しくブリッジが木製で、私のもそうだという話をして一瞬だけ盛り上がるが、バンドの素性とか詳しいことは全然聞けなかった。

    で、次がいよいよ私の番だが、今回はギターとPCの音は絶対PAには渡しませんということを強調して、PAにはアンプからの出力をマイクで拾ってください、ということを主張する。結果としてノートラブルだった。

    で、前回試せなかったアンプの実力を見てみようと思って、音量を最大にしてみたのだが、このアンプ案外に非力なものだなぁ。40Wってこんなもんかな? ベースも入れてるからか、低音から歪み始めるのだ。

    しかたがないので、やはりPAに頼ることにして(本当はPAなしでやりたい)試しに音を出してみる。だいたい3日の最初の頃の設定にしてみるとバックとギターの音のバランスもいいようだったのでそのまま始めることにする。

    ファンク・ワルツの「Fly me to the Moon」から始めて「Simple Samba」で終わったのは覚えているがそのあいだになにをやったんだかよく覚えていない。ただ、MCをしっかりやったにもかかわらず、あまり人は止まってくれなかったなぁ。

    演奏中にも頭は意外と落ち着いていて、前を通る人と目があったり(向こうはこっちが演奏していることに気がついていなかったりする)、クチコミで見に来ている某知り合いがちょっと遠いベンチに腰かけているのを発見したり、自転車に乗ったオジサンが熱心に見てくれていたり、次のバンドのサポーターが私のギター(演奏にじゃなくて楽器に、だ)に興味を示していたり、なにか取材系のカメラマンが後から(たぶんPCを)撮ろうと近寄ってくるのを振り向いて牽制したりとか、まぁもちっと落ち着けよってくらいのもんで。

    MCやったってだれも聞いてないもんなぁ、と思いつつ、PAさんから提供していただいたうブームマイクでMCやるんだれども、これは口の位置が決められているので、しゃべりながらPCの操作ができない。「ファイル捜すのでちょっと待ってくださいね〜」が言えるだけマシなのかも。

    NorthWindがわりと延々アドリブをやっていたので、私もそうしようかと思ったがPCの操作性が意外に悪かったので(まわりが明るくてカーソルが見えない、トラックポイントが使いにくい)それは断念。代わりに選曲をちょっとジャズ寄りにしてみるのだが、Night and Dayはやったようなやらなかったような。でもFalling Graceはやった。A TIme for Loveもたしかにやった。後はイパネマとかワンノートサンバとか、そうそう、松田聖子のSweet Memoriesもやったんだった。反響なかったけど。SeptemberとかIsn't She Lovelyでもうちょっと盛り上がるかと思ったんだけど、盛り上がっているのは私だけだったみたいだった。

    そう言えばIsn't She Lovelyをやっているときに前を日本人の奥さんと黒人のダンナが小さい子供を連れて歩いていて、それに目を奪われて(奪われるなよ)ミストーン出したりもしたのだった。

    今回はアドリブを少なめにしたが、これはやはりよい方法ではないようだ。アドリブもやっているうちに調子が出てくることおあるので、ワンコーラスだけというのはやはりうまくない。せめて2コーラスくらいはやらないと駄目だな。

    と言うわけなので、今日は私自身の写真はなしです。上の写真は前回も今回も活躍したPCテーブル。これはアンプを運ぶためのキャスターに100円ショップで買った棚をビニタイでくくりつけ、二本の木材で下から支えているもの。これがないといろいろ大変だったと思う。この台があるのでピックを置けたりするし。人生に必要なものはすべて100円ショップにあるのだ。

    Sunny-C 「おとなにならなくちゃいけないのに〜」この二人は私の次のバンドで「Sunny→C」というらしい。定期的にストリートライブをやっているらしくて、今日も夜8時から横浜高島屋前でやるんだとか。ケータイの着うたで歌がダウンロードできるっていうんだけど、それはたいしたものだなぁ。ギターとベースのカラーリングをおそろいにしているところがかわいい。

    リズムボックスにドラムを任せるギタートリオに二人で歌をかぶせるというオーソドックスなロックスタイルで楽しそうにやっていた。固定的なファンもいるようで、終わった後には人だかりがしていた。

    しかし、PA関係ではやはりトラブルがあったようで、なんだか途中でリズムボックスの音が出なくなって演奏がストップなんてこともあった。

    「おとなにならなくちゃいけないのに〜」なんて歌詞はこういうわかい人が歌うとリアルだなぁ。

    撤収してアンプを車に運んでいるときに、楽器関係の機材を運んでいる人とすれ違ったので「Samba Fourさんですか?」と声をかけてみたらやはりそうだった。「スタッフの方?」「いいえ違います。私も出演者です。」などあって、あとで落ち着いてから話を聞いてみるとまぁつまり写真のようなバンドで、私が話しかけたのはサックスの人。曲順表とか見ているとイパネマとかスペインとかスピーク・ロウとかなんだかいろいろかぶっている。「イパネマ一緒にやりませんか?」と誘われるが、すでにアンプを車に積んだし、ギターをPAに通すとかいうとまた面倒だったので断念する。ホントはやりたかった。

    サックスの人とベースのひとがせっせとセッティングしていると開演10分前にピアニストが現れる。音楽関係者として正しい行動である。サックスの人(名前はちゃんと覚えているのだが、書いていいかどうかわからないので)から紹介を受けて、このピアノの人とはTANBA4の話でしばし盛り上がる。

    ボーカルのひとともちょっと話をしたが「わたし、素人なんですよ。譜面も読めないし。今日もぶっつけ本番。」とか言ってましたがなかなかうまいものでした。

    ジャズのスタンダードを3曲ほどうたって(ボーカルが入るとやはり人は集まるなぁ)インストの曲に入るとボーカルのひとがヒマになったので「職場の知り合いとか、学生の頃のおつきあいですか?」と聞いてみると、層ではなくて「ヤマハのボサノバ教室で知り合った」ということである。なんだそれ? WEBで調べてもわからなかったのであとでメールで教えてもらおう、と思ってサックスの人にメールアドレス渡しておいたのだった。

    そうそう、彼らの演奏中に子供がステージの後を走り回って立ててあるアルトサックスを倒してしまった(それも吹口からだ、リガチャーがはずれてリードが飛んだ)のだが、サックスの彼は「ああ、大丈夫ですよ」とか言ってリードを替えただけで演奏を続けていた。大人だなぁ、。私ならキレてますね。

    やっぱりだらだら書いてしまった。

    今回の教訓:

    「ストリートライブを一人で行うことは原理的に可能ではあるが大変疲れる。世界は原理だけで動いているわけではない。」

    主催者ArcShip殿の事後報告ページからいただいてきました。通りすぎていくおねえちゃんに目を奪われているように見えるかもしれませんが、はい、そのとおりです。

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