辞表提出 英語への決意 ビジネス英語の基本はコレポンから タイプの練習 コレポンの文例集つくり 「英語をしっかりやっておこう」 と、風向きが変わったのは、入社した年が明けた2月の頃のことだった。 新入早々、辞表を出さざるを得ないような事態に襲われたのである。これを契機に僕は 「英語を勉強しておこう。そして、これからは英語がらみでビジネス人生を組み立ててみよう」 と思うようになったわけだ。 僕は会社きっての英語使いの一人とされていた直属の上司に、僕のこの段階での英語の勉強の方法を相談してみた。アドバイスは、 「まずコレポンの基本を」 ということだった。コレポンとは、英文ビジネス通信のことをさす。ビジネス・レターがその典型だ。今の時代でいえばEメールが主流だが。 僕は早速、本屋に行って、その分野の本棚を覗き、3冊ほど買ってきた。 文献が教えてくれたのは、英文レターには書き方の定型や定跡というものがあるということだった。定まった構造があるということは、「拝啓」で始まる日本語の業務通信文と同じようなものだと分かった。 それらの構造や定型を説明した上で、コレポンの文献は、全て多くの文例を示していた。それらの文例は当たり前だが、実際のあるいは仮定のビジネス文書から引いていた。 これらのことを理解して、海外部の自分の席の周りを見回すと、コレポン文献の文例となるべきオリジナルの通信が当たり前だがあふれかえっていることに気が付いた。 思いついたことは、 (これらの実例を読んだり理解して、使いまわせるようになればいいわけだ) ということだった。 今度は文房具屋に行き、B6サイズで柔らかめのカードと、それを閉じるバインダー、そして頁の横に這って項目を示す“耳”を買ってきた。 そして僕が始めたことは、 (以下略) 僕の英語入門は、こんな具合で、英会話よりもむしろ、ビジネス・ツールとすべく、コレポンから取り始めたといえる。 25歳のときの、少々変わった英語デビューだった。
|
このシステムはColumn HTMLをカスタマイズしたものにさらに変更を加えたものです。