●午後に起きて、高校サッカーの帝京vs初芝橋本を見たあと(初芝の向井にもPKを蹴らせたかった)、日本酒などの買い出し。午後から夜中にかけて「ベスト・オブ・2002」を作り続けてなんとかアップ。夜、そば屋のCPの高さに驚きつつワインを買い込んで帰ってくると、NHKでは浜崎が歌っていた。●というわけで、去年友人宅で久しぶりに見たらけっこう楽しめたので、今年も中盤から見ました>紅白歌合戦。ゴスペラーズ:デビュー前と比べてずいぶんうまくなった。メンバー代わったらしいけど。夏川りみ:これはいいなあ。声も歌もメロも清々しい。THE
BOOM:宮沢の大仰な発声と妙な発音は最悪。ELT:ただ素通りしていくだけ。平井堅:初めてフルコーラス聴いた。うたが堅いよねえ、名前通り。色気がない。いやほんとだって。ケミストリー:聴いてなかった。中森明菜:この人が復活したのは嬉しいなあ。歌うこと=生きること、みたいな、今や貴重なスター。バックがブラック・ボトム・ブラス・バンドじゃん。ライヴ見たい。安室奈美恵:歌うまくなってない? とくにファンじゃないけど、がんばってほしい、という気にさせる人。SMAP:5人で復活。木村拓哉、髪切ったのは最近? 歌もコーラスもあいかわらず下手だなあ。いいけど別に。そういや「チョナン・カン」って終わったんだっけ? 中島美嘉:初めてまともに聴いたけど、典型的ないまどきのノド声で聞き苦しいです。谷村新司:パス1。中島みゆき:じつはこの人が見たかった。圧巻。香西かおり:上妻宏光と木下伸市の三味線で「津軽じょんから節」とは。うーん、いまいちかなあ。●このあとも全部パス。それにしても有働アナウンサー、よりによってあんなに最悪に似合わない服ばっかりわざわざ着せなくても。●では、みなさん、よいお年を。(31日) ●ヨーコ・オノ(小野洋子)を迎えての「ジョン・レノン・スーパー・ライヴ2002」をNHK・BSで最後の方だけ見た。出演者全員での「ハッピー・クリスマス」と「イマジン」の大合唱、「ジョンも喜んでると思います」「来年も世界(平和?)のためにがんばりましょう」、さらには「ジョン、どうもありがとう」と涙ぐむヨーコ。うーん、どうにも居心地が悪い。はっきり言えば気持ち悪い。ヨーコはすごいアーティストだけど、平和のシンボルみたいにジョン・レノンというロックンローラーを祭り上げちゃうのは間違ってると思う。●今日も夜は新宿で、学生時代から参加していたミニコミの仲間と静かな飲み。詩人/編集者、大工(今年の秋からは営業や現場監督らしい)、派遣社員と4人で。田舎の暮らし、子供のいる暮らし、貧乏な暮らし(^^;)、etc....。なんだか休みに入ってから、ただ飲んで食べて喋ってるだけだな。●小沼純一『バカラック、ルグラン、ジョビン 愛すべき音楽家たちの贈り物』(平凡社)、リチャード・クック『ブルーノート・レコード 史上最強のジャズ・レーベルの物語』(朝日文庫)を購入。●掲示板の設置を試みるがうまく作動せず。なにがいけないのか見当もつかない。(30日) ●橋本治『ひとはなぜ「美しい」がわかるのか』(ちくま新書)、タイトル見て即購入。「自分はなにに、なぜ、感動するのか=「美しい」と感じるのか」がわかれば人生の疑問はだいたい解けるんじゃないか、と思ってるので、まさにどんぴしゃのテーマ。「美しさ」じゃなくて「美しい」なのがポイントだ、とまえがきで書いてて、いかにも彼らしいややこしさではあるけど、読めば納得。“その相手のことをなにも知らないまま、「この人は自分にとって必要な人物だ」と直感してしまう−−それが恋です。「美しい」という感動も、それと同じです”なんて書いてあったり。でも話がどこへいくのか、油断は禁物。●午後は聞いてなかったCD(羅針盤とか)をかけながら、部屋の片づけ。夜は友人宅で大学時代からの仲間で忘年会。ぼく以外は金融方面2、広告方面1、公務員1、フリーランス3というメンツ。1年ぶり、2年ぶりなんて顔もいるが、20年前と変わらぬ調子のよもやま話。物の少ない家は優雅でうらやましい。(29日) ●どうも本調子に戻らないからだをだましだまし、昼寝をしたあと夕方から新宿へ。高校時代の友人3人と台湾料理屋で忘年会というか同窓会というか。早めに始めたので、日付の変わらないうちに帰宅。9連休の初日がまずは終わった。●ものすごいペースで新作を発表し続けている恩田陸(一度だけエッセーを書いてもらったことあり)の『ロミオとロミオは永遠に』(ハヤカワJコレクション)、ちらっと頁をめくったらあっという間に引き込まれて3章まで読んでしまった。彼女の長編はたしか『ドミノ』以来。『終戦のローレライ』が待っているというのにどうしたもんだか。(28日) ●久しぶりに出社。机はまだありました(^^)。何人かから暖かい言葉をかけてもらい感謝。大事を取っただけでいつもの風邪なので、大丈夫です。●2月に出す2冊の原稿を全部プリントアウトなどしてるうちに納会の時間。呑まずにああいう席にいるってのは間が持たなくて困るもんだな(こういう時はからだが酒を欲しがらない)。夜は無理して遊んじゃったけど、酒はやっぱりほんのひと口だけ。久々に1日中活動してたら、さすがに疲れました。足がすっかりなまってるし。あー、ゆっくり美味い酒が呑みたい。●k.d.ラングがトニー・ベネットとルイ・アームストロングを歌うアルバムを出していたことを新聞で発見して、さっそく輸入盤をAmazon.co.jpで注文。送料無料にするために、フェラ・クティ・トリビュートとピーター・ゲイブリエルも追加。(27日) ●今日も(年末年始の休みに備えて?)自宅就業。必要な原稿は揃ったので、ほぼ心おきなく年は越せそう。問題は1冊だけ書名が決められないこと。これだけは来年になっちゃうかも。中味は最高なだけに悩む。●国立国語研究所とやらがカタカナ言葉の日本語言い換え例を発表したとか。プロトタイプが原型、コンテンツが内容、モチベーションが動機付け、あたりはまあいいとしよう。でも、「アウトソーシング」→「外部委託」、「アメニティー」→「快適さ」、「セカンド・オピニオン」→「別の医師の意見」あたりになると、なんか含むところのニュアンスが減っちゃってるっていうか、言葉がやせ細っちゃってないか? 定着するとはとても思えないなあ。「バリアフリー」→「障壁除去」とかさあ。僕自身ふだんからできるだけ和語と漢語ですますようにはしてるけど、そもそも存在しない概念を言い換えるってのは無理があるよな。って、ありゃ、朝日の夕刊が同じようなこと言ってるわ。●初めてネットで年賀状のプリントを注文。これで年内に発送するっていうんだから、まあ便利です。お手軽なものだから期待はできないけど、仕上がりやいかに。●明日は大掃除&仕事納め。(26日) ●たいていの仕事は自宅でもできるので、今日も会社は休み。連休を挟んでためてしまっていた訳稿を戻す。肩が凝る。●画面だけつけていたサッカーの天皇杯準々決勝(音はジョアン・ジルベルトかブラッド・メルドー)。たまたま目を向けたら、サンフレッチェの久保が見事なゴールを決めた。来季は移籍するらしいし、化けてほしいものです。●J1のリーグ戦で来季から延長Vゴールを廃止されることになった。めでたい! ●クラッシュのジョー・ストラマーの訃報が届いたのはすでに一昨日。心臓発作らしいけどはっきりしてない。ヒートウェイヴ(いまは「元」?)の山口洋の日記が良いです。●文化に関してけっこうナショナリストだから、もともと関心ゼロなんだけど、こんな体調じゃますます無縁のクリスマス。ロッテリアのチキンなんぞ買って帰るやつの気が知れん。焼き鳥でいいやんけ!(^^;)(25日) ●だましだましなんとか堪えていたんだけど、ついに本格的に風邪を引いてしまった。会議も流れたので、丸1日休みに。ビリー・ホリデイのベスト盤を聴いてほっとしながら寝ていた。(24日) ●雨模様で冷え込んだ土日から一転、快晴で気持ちの良い天気。●『六月の勝利の歌を忘れない 日本代表、真実の30日間ドキュメント DVD BOX』の鑑賞会やっちゃいました、けっきょく。W杯では文字通り苦楽をともにした(いやほんとにマジでこの言葉がぴったりだと思う)サッカー観戦仲間に我が家に集まってもらって、延々220分を堪能。ちょっとトルシエの演説シーンが多すぎだけど、笑かしてもらえるシーンも満載で、6千いくらかのモトは取れたかな。選手たちのキャラは新発見だらけだった。いやあ、楽しかった。これで2002年も終わりだあ(^^;)。●アンプが無事に戻ったばかりだというのに、また右チャンネルの音が出ない。試しに右左のSPを入れ替えてつなぎ直してみたらあっさり出た。なんなんだろ?(23日) ●ふだんならガラ空きの電車がむちゃ混みだったりして、街はすっかり年末モードだけど、実感なし。あと10日で2002年が終わってしまうとは……。●新宿厚生年金会館(久しぶり)で安全地帯のライヴ。9月にスタートした10年ぶりのツアーも最終日。初日とはまるで別のバンドのようにしっかりとしたグルーヴと一体感が生まれていて、バンドらしい演奏をじっくりと楽しめた。この4ヶ月の間に手応えをつかんだのだろう、玉置浩二はじめメンバーの幸せそうな笑顔にこちらも感慨深い。それにしても出てくる曲がどれもこれもまあじつに印象的なサビとメロディを持った良い曲ばかりで、玉置浩二のソングライティングの才能はすごすぎ。歌えば歌うほど力を増していくヴォーカル、それに見事なリズムを刻むギターにも惚れ惚れする。ほんとに桁外れの才能だなあ。ほっとけば何時間でも歌い続けそうな貪欲さがあるからこそ、これだけの存在になったんだろう。可愛らしい黄色い声援が飛んだり、客席が大合唱になると女性コーラス状態になったりするようなライヴはめったに見に行かないので、新鮮でもありました。いまCMで流れている「反省」は今年愛聴した曲のひとつ。来年以降にも期待したい。●年内に予定しているライヴはあと2本。はたして無事に行けるかどうか。(22日) ●雨が強くて、冷え込みの厳しい1日。●昨日来たeMac、いきなりCD−Rドライヴにポストイットを飲み込ませるという大ポカをやり、せっかくのCD−RWが使えななってしまったのだった。出張修理で直るといいんだけど。●夜は吉祥寺のマンダラ2でふちがみとふなとカルテット。「テイク・ファイヴ」や「嵐を呼ぶ男」のカヴァーで大笑いさせてくれた上に(なんで「テイク・ファイヴ」で笑えるのか説明するのはむずかしい^^)、「そろそろやらせてくれ〜」なんていう下品な(笑)「トラック野郎ジョン」で締めくくって「良いお年を!」とか言われても……というわけでアンコールを再度要求。名曲「Nalala」でいつもどおりじんわりと幸せな気分で外に出たのでした。今日は、ふだん座ることの多いクラリネットの大熊亘側じゃなくて、左のピアニスト千野秀一側で鑑賞。表情やからだの動きもけっこう多弁な人で、面白かった。年に2度、いや1度でもいいから東京で定期的なライヴをぜひぜひ続けてください。願わくばライヴ盤を出して欲しいなあ。大熊君率いるシカラムータは来年2、3、4月とライヴを重ねたあと新作のレコーディングに入るらしい。こちらも楽しみです。(21日) ●会社のデスクに2週間前に入るはずだったeMacがやっと来た(なんで遅れたのかは不明)。リースなのにただ置いてくだけなもんだから、自分でセッティングを始めたら、これが終わらない終わらない。Macがややこしいからじゃなくて、Ethernet経由のファイル類の移植にやたら時間がかかったから。本来の仕事を始めるのが晩飯のあとになってしまい、ROVOのライヴ(新宿)にもサンキン・レコード寄席(代官山)にも行けず。●いま作ってる「ボサノヴァの歴史」の続編みたいな本のジョアン・ジルベルトの章があまりに素晴らしいので、持ってなかった『三月の水』と『アモローゾ』をAmazon.co.jpで購入(『〜の伝説』ばっかり聴いてたのです)。それと、通常の(CCCDじゃない)CDで発売になったPHATのシングル『DATE』も。(20日) ●一緒に飲みたい、と思える人と(だけ)飲むのは楽しい。そうじゃない(人もいる)飲みは楽しくない。忘れてたよ、うっかり。って、そういう問題じゃないな。じっとしてるが吉かね、当分。(19日) ●恒例「ミュージック・マガジン」誌の年間ベスト10号が出た。大傑作『ヴェスパタイン』は去年のアルバムだけど、表紙はビョーク。今年のリリース・ラッシュには追いつけてないが、DVD『ヴェスパタイン・ライヴ』は正月の楽しみのひとつ(p49と116のジャケ写、こっちが表なの??)。で、合議制で選ばれたジャンル別ベスト・テン(この手法自体には大いに疑問あり)だけど、聴いてるものがとにかく少ない。ロック[アメリカ]は2作。ウィルコもベックも未聴。同[イギリス]はゼロ! ポール・ウェラーもコステロもプライマルもコーナーショップもな〜んにも聴いてない。同じく[日本]は2.5枚。UA、スカパラ、ROSSO、キセル、RIZE、どれも聴いてない。その他のジャンル60枚も、中で聴いたことあるのは1、2枚。ひと昔前だったら考えられない事態なんだけど、こっちの聴き方がそれだけ変わったんだな、と。少なくともこの特集を見る限り、「ミュージック・マガジン」誌では、ヨーロッパのトラッドや、今のブラジル音楽とかはまったく相手にされてない(ふだん記事が載らないわけじゃもちろんないけど。でもレギュラーの新譜評ではジャンルとして独立させている「ケルトほか」「東アジア」や「レゲエ」はなんで年間ベストを選ばないんだろ?)。っていうか、ひとつのメディアで漏れなく網羅するなんて無茶なわけで、いまどき。半ば破綻してないか? と、いまさらですが。(18日) ●「あ〜この島じゃ忘れそう/元来全てが同じということを〜」ってわけで、終盤は歌いまくり、からだ揺れまくり、ソウル・フラワー・ユニオン年末東京2daysの初日は、大パンク/ロック大会ですっかり盛り上がった。スロウな曲は少な目で、三線が出てきたのも「満月の夕」のみ。かなり懐かしめのパンク・チューンも出てきて、アンコールはフロントアクトのズボンズと一緒に、来日の決まったローリング・ストーンズの「悪魔を憐れむ歌」で締め。一緒に行った若い友人は踊り足りなげだった(?)けど、堪能しましたです。あ、「中川語録」買い忘れた。●アンプがやっと戻ってきた。ちゃんと暖めてから聴かないとなんともいえないが、少し音像がクリアになったような。●さあて、明日はついに韓国×イタリア戦だああ! って再放送だよ、再放送(^^;)。試合は見たくないが、そのあとの「ワールドカップジャーナル」だけは録るぞ(しつこい)。●ソウル・フラワー、久しぶりに前のほうで聴いたもんで、SPに近かった右側だけ耳鳴りが……。(17日) ●あと2週間でこなさなければいけない仕事の量を考えると、頭もまともに働かなくなりそう。しかもライヴが3、4本、忘年会っぽいのが2、3本あるが、これまで終わらなかった仕事はないから、まあなんとかなるだろう。●福井晴敏の新作「終戦のローレライ」は2段組で上下巻合わせて1000頁を越す大長編だった。長ければ長いほど嬉しい小説っていうのもそうめったにあるもんじゃない。装丁がじつにシャープだし、造本も手がかかってる。どうやら第二次世界大戦(太平洋戦争)中の日本の軍人が主役のようだ。2冊並べてニタニタしてみたり。「媒介」「咳払い」「転覆」なんていう漢字にまでルビが振ってあるのはなぜ? ちょっと字面がうるさいんですけど。●山形浩生「コンピュータのきもち」(アスキー)、季刊「本とコンピュータ 冬号」(トランスアート)も購入。(16日) ●オーディオ・アンプを修理中なので、ラジカセ(カセットは付いてないから、これなんて言えばいいの?)でCDを聴いてるんだけど、どうもいまひとつ「聴いた!」っていう満足感がない。ふと思いついて、余ってるインシュレーター各種を本体の下に敷いてみた。これがけっこう効果大。低音の量感が増して、音が肉厚になりました。やってみるもんです。●そういえば、W杯で一気に株を上げた韓国の鄭夢準(チョン・モンジュン)って、けっきょく大統領候補に選ばれなかったのね。韓国の有権者もそう簡単にはだまされないってわけか。それともたんに冷めやすいだけなのか。●この時期増殖する酔っぱらいも見慣れちゃって大して気にもならないけど、駅の階段の途中で手すりに掴まって立ったまま寝ている奴っていうのは、さすがに初めて見たぞ。(15日) ●今年購入したCDの数が去年より数10枚少ないことが分かり(6月なんて3枚しか買わなかった)、Amazonでついあれこれ注文。せっせと聴かなきゃ。ってわけで、今日はテノーリオ・ジュニオル『エンバーロ』と、ナンシー・カー&ジェイムズ・フェイガン『ビトゥイーン・ザ・ダーク・アンド・ライト』を。かたや64年のブラジルのジャズ、かたらイングランドのフォークと、ぜ〜んぜん音楽は違うけど、すっばらしいのはどちらも同じ。詳しくはまたそのうち。●同僚から薦められた「姜尚中・森巣博/ナショナリズムの克服」と(ざっくばらんな議論で面白そう)、「渡辺篤史のこんな家で暮らしたい」(講談社)を購入。実質、大傑作「亡国のイージス」以来となる福井晴敏の新刊長編がようやく出た! 正月の読書はこれに決まり!(14日) ●いや寒かったなあ、今日は。この冬一番の冷え込み? 明日は零下だとか。●W杯のテレビ中継はほとんどスカパーで見たんだけど、契約してて良かった!と嬉しかったことのひとつだったのが、毎晩やってた「えのきどいちろうのワールドカップジャーナル」。それが再放送されてると知って、契約を変更。海外のサッカー中継は全部見られるようになった。後藤健生が出た韓国戦の日の分は永久保存版にしよ。●目の前の仕事がほんのちょっとだけひと段落して、メドが立った気分。にしても企画を抱えすぎて本が出せない、っていうのはなんとかしないと。求む編集者!(マジ)。●なんだかんだ言い続けながら、そろそろ丸20年近く会社にいるわけで。それなりの仕事はしてきたつもりだし(あくまでそれなりではあるけど)、会社に言いたいことも僕なりに言ってきた。会社の(数年前よりはマシになった部分もあるとはいえ)今の惨状(必ずしも数字的な話じゃなくてね)に、いまだ平社員の身分で責任を感じる必要はないのカモしれない。でも……若い人たちに「ぜひここで働いて欲しい」とためらいなく言える会社になってるのか? と考えると、ついつい俯き加減になっちゃうなあ。といってやれることは限られている。歯がゆいけど、その限られている中でやるしかない。てなこと考えちゃうのは、やっぱ歳かね。来年こそ体勢立て直して仕事の質も上げていかないとな。●と年賀状みたいなこと言うには、僕の場合はまだ早い(年賀状を書くのはいつも正月!)。年末に向けて音楽メインの年間ベスト・テン企画的なものを考え中。専用掲示板なんてどんなもんでしょ?(13日) ●新宿文化センターで「タンゴ・レジェンド」を観る。小松亮太&オルケスタ・ティピカの演奏で、アルゼンチンからやってきたダンサー6組が代わる代わる踊るもので、ピアソラはもちろん、プグリエーセ、ラバジェン、トロイロなどの曲を楽しみつつ、本場のダンスが楽しめる企画(2曲だけゲストで黒田亜樹がピアノを弾いた。熊田洋と音色がぜんぜん違う)。満員の客席には女性が目立った。タンゴのプロのダンスを観るのは初めてで、いやもう全員藤原紀香かってな見事なプロポーションの女性たちが、ふか〜いスリットの入ったドレス(何度も着替える)からのぞかせる「脚」についつい視線が留まってしまいました。鍛え抜かれた肉体が動くのを見るのはスポーツと同じで美しいし、見てて楽しいけど、そんなアーティスティックな表現の中に野卑で直接的な性の匂いがしっかり感じられて、なるほどなあ、と納得(男性ダンサーはけっこう相方のヒップラインに沿って手を這わせたりするし)。エロスって基本だものね、あらゆるアートの。演奏にももっと色気を! でもみんな若いんだよな。1曲目が終わったところで、「すみません、もうちょっと低く座ってくれませんか?」って後ろの女性に頼まれちゃって、座高たかくてすみませんね、これでも気つかってるんだけどな…とか思いつつ、よくみるとこのホール客席の傾斜がゆるすぎ。文句は設計者に言ってくれ(笑)。●ハンブルクで板前やってる友人から、「店に高原が来て、サインももらった」とのメール。添付されてきた写真を見れば見るほど素晴らしげなスタジアム。暖かくなったら06年の下見も兼ねて行こうかな。って、いつから高原ファンとかブンデスリーガ・ファンになったんだよ。(12日) ●仕事で必要があって、OCRソフトというのを初めて試した。津野海太郎がPC導入したての頃にはまって、次々と手元の活字を電子化していた、なんて話を読んではいたけど、じっさいに自分でやってみると、確かにわけもなく楽しい。暇だったらあれもこれも、といろんな文章を取り込んじゃいそう。●朝日新聞夕刊で始まった今年の「回顧」、今日は「音楽」だったんだけど、ポピュラーを音楽として認めたのは初めてでは? ライヴのベスト3として、今井智子さんがWeekend Lovers(知らない)、ナンバーガール、UAを、ピーター・バラカンさんがデヴィッド・バーン、ノラ・ジョーンズ、スタンリー・スミスを挙げていた。●ドーナル・ラニーとの来日公演を手伝ったりした関係でたま〜にメールのやりとりもしているミュージシャン、アンディ・アーヴァインは、アイルランドのウディ・ガスリーにして本物のビートニク、優しくたくましい歌声に勇気づけられる素晴らしいシンガー/ギタリストなわけですが、先日嬉しいメールが。2年前に僕が即席カメラマンになって撮った心斎橋クアトロでのステージ写真を、彼のアメリカでのプロモーション・キット用に使いたいというのだ。さっそく高解像度で取り込んでエージェントにメール。1点、本人が気に入ってくれてたのがあったんだけど、まさか本当に役に立つ日が来るとは。光栄です。(11日) ●昨日の雪はあっさりとけてしまい、都区内ではただただ空気の冷たい1日。●今日も午前は団交(まだボーナス交渉が妥結していない)、昼飯、午後は翻訳原稿。定番の23時55分発で帰宅。今朝は(かなり遅い朝だけど)かなりぎりぎりに目覚めたので、ベッドでからだを起こしてから玄関を出るまでに10分かからなかった。冬場としてはかなりの記録といえるかも。いい歳してバカな記録だが。●後藤健生の新刊「日本サッカー史 代表篇」(双葉社)を買う。四六判2段組で本文360頁+資料60頁超という労作。ひたすら知らないことばかりが並ぶので、「へぇー」「へぇー」と冒頭からひたすら感心モードで読み始めた。山田英春さんの装丁も素晴らしい。●今日は父親の誕生日だったのを夜中に思いだした。昨日電話したからまあいいことにしよう。ってわけにもいかないか。(10日) ●朝から雪。西武線も珍しくだいぶ遅れていた。午前中は団交、午後は翻訳原稿読み、って毎日おんなじだな。たまには、ってことでほぼ定時に退社。帰ったらやっぱり仕事はできなかった。飯食いながら見たミラン×ローマ戦、テンションの高い試合で見応え満点。インザーギとシェフチェンコの2トップって、怖すぎ。●ボブ・ディランのローリング・サンダー・レヴュー・ライヴ、いいです!(9日) ●ケルティック・クリスマス3連チャンの最終日、恵比寿ガーデンホール。昨日刷ったチラシを会社に取りに行って、2時30分頃会場入り。1時間ほどチラシの折り込み作業に参加したあとは、暇なはずだったんだけど、CDや本の売り場の準備を手伝いつつ、開場を待つことに。外はビル風も吹いてて冷え込む。せっかくやってきた両親もだいぶ寒い思いをしたようだった。肝心の演奏は、ハウ&ホイもダーヴィッシュも、短い持ち時間の中で圧巻のテンションとクオリティで、それぞれ7〜8曲ずつしかなかったけど、充分堪能させてくれた。とにかくダーヴィッシュは好きだなあ。もうほんとに最高! 7人が広いステージにずらっと横に並ぶとじつに絵になる。ラストはガーッと盛り上げてくれて、リズムを取りながらからだも昨日より大きく揺れたくらい。トリのアイリーン・アイヴァースを見るのは初来日以来かな。どうもパーカショニストが物足りなかったのと、アメリカンな雰囲気になじめなかったりもしたんだけど、アフロ・アイリッシュな曲が楽しかったり、「和解」という曲で会場中を歌わせたり、アイリーンがフロアまで降りてきて1周したり、なんだかんだで盛り上がってしまった。アンコールは全員が出てきて(総勢16人?)「Will the circle be unbroken」など、ひたすら楽しく終了。しかし、これだけじゃ済まないのがアイリッシュ(笑)。打ち上げ会場に移動して、1時間ほど熱の入ったセッションを楽しんだ。PAを通さない生の音って気持ちいいんだよねえ。キャシーは静かだったけど、たたずまいに独特の雰囲気があって、つい見入ってしまったり(1曲無伴奏でしっとりと歌ってくれた)。いつまでたっても終わる気配のない演奏をあとに、いつのまにか降り始めていた雪の中をタクシーで帰宅。幸せな3日間が終わったのでありました。さて、パルマ×レッジーナはどうなったんだろ? ●昨日の日記、日本語がヘンなところを発見して、ついつい書き直しちゃいました(^^;)。職業病ってことで。(8日) ●ついに実現したダーヴィッシュの来日公演初日は、膨れあがっていたぼくの期待を圧倒的に上回るすっばらしいパフォーマンスで、なんていうかとにかく嬉しすぎ。 思いがけないほどの大歓声のなか、メンバー7人がステージに登場。フルートのソロによるスロウ・エアの1曲目が、さすがにちょっと長くないかなと思い始めたころ(このフルートがまた絶品だった!)、アコースティック・ギターがピツィカート風に少しずつリズムを刻み始める。10年以上に及ぶバンド歴と、数々のライヴで鍛えてきた確かな自信を伺わせる静かな導入部を聴いて、これは凄いぞ、という予感にジワっと胸が熱くなってくる。こんなことはユッスーやドーナル・ラニー・バンド、それにアルタンの初来日以来じゃないか。あとはもう一気呵成。生ギターが低音部を受け持ちつつ、3本の撥弦楽器が見通しの良いリズムを細かく刻むアンサンブルといい、メロディを担当する3人の鮮やかな技量といい、計算され尽くした編曲の妙といい、チリチリと燃え続ける炎が、大きく燃え上がりそうになる寸前でスーッと引いていくような、クールな盛り上げかたといい、待ってました、これぞダーヴィッシュ!と叫びたくなるくらい、ほんっとうにかっこいい。そして、歌姫キャシー・ジョーダンのなんとチャーミングなこと! リズムにのって絶えず足を踏み腕を振りしている愛らしさ、その小気味よさ、ときおり張り上げる声の強靱なパワー、キュートなMC。CDやビデオで知るキャシーの何倍も魅力的だった。24時間前に日本に着いたばかりだというのに、いきなりこんなすさまじい演奏を聴かせてくれるとは! ステージが見づらい青山CAYでのライブでこんなに堪能できたライヴは数少ないし、これまでに見たあらゆるライヴの中でも、ベストと言えるもののひとつ。明日はたぶん1時間くらいの演奏になっちゃうんだろうけど、いやこれはもう、期待せざるをえない。迷っている人、明日の恵比寿は行くべし! 10日の京都も行きてぇなあ。盛り上がるだろうなあ、フィールドの打ち上げ……。(7日) ●W杯年の締めくくりに、天皇杯を1試合だけでも見たい、という話で盛り上がりかけるが、行けそうなのは1試合、25日国立競技場の準々決勝のみ。埼玉で準決勝っていうのもあることはあるが、あの帰りのうっとうしさを思うとちょっと。決勝戦は元旦で行きにくいし。最大の問題は仕事のメドが立っているかどうかなんだけど、昨日急に作ったライヴ予定のページを見ても分かるとおり、今月はただでさえコンサート・ラッシュ。でも生でもう1試合見たい、サッカー。●武蔵境駅前の武蔵野スイングホールでハウゴー&ホイロップの単独公演。どの曲もとにかくメロディが美しくてほれぼれするんだけど、目線はついついフィドルのハラールへ。曲の始まりでのさりげない入り方、自然なフレージングのみずみずしさ、張りと艶があってふっくらとした音色、柔らかな腕&指づかい、のってくるとからだを揺らしてどんどん音楽にのめり込んでいく様子、客席に話しかけるときのユーモアと笑顔、お互いへの信頼がにじむ相棒とのコンビネーション……どれもこれも暖かみがあって楽しくて、ほんと良かった。たぶん今日初めて彼らを聴く人が多かっただろう(それに中高年が多かった)客席にも、どんどん笑顔が増えていく(CDもなんと、3人に一人くらいの割合で売れた←売り場手伝ったんで)。クラシックのヴァイオリニストには、このハラール・ハウゴーと同じくらいの技術と表現力というか芸術性を持っているミュージシャンはいくらでもいるだろう。でも違うんだなあ。聴衆とともに、聴衆にも参加してもらいながら、音楽を目一杯楽しんでる。1本のギターの音がときどきちゃんと出なかったのが残念だったけど、もっともっと3時間ぐらいはやってほしかったくらい。まだまだすさまじい演奏をしてくれそうな気がする。またCD聴こ。(6日) ●W杯年の締めくくりに、大絶賛バカ売れ中(たぶん)の『六月の勝利の歌を忘れない 日本代表、真実の30日間ドキュメント DVD BOX』の鑑賞会はどうだ、ってんで盛り上がりかけるが(当然まだ買ってない)、けっきょく時間が取れない、場所がない、ってことで無理っぽそう。だれか我が家に見に来てくれるんなら買っちゃうよ、おれは。マンUのヒストリー物と一緒に(^^;)。●今日も黙々と机(=パワーブック)に向かう。しゃべり好きは子供の頃からだが、どうも話しながらじゃないと頭が回らない構造になってるらしくて、毎日すんごく能率悪い。もちろん誰が相手でもいいってわけじゃないのがまた悩ましかったり。って女子中学生かい、おれは。●20年ほど前に「脱学校化社会」などを熱心に読んだ思想家イヴァン・イリイチが亡くなった。ずいぶん影響受けました。黙祷。(5日) ●激しい雨が降ったりして、寒い1日だった。昨日は久々にまともにワインを飲んだせいか、バテ気味。またノドが少し痛い。●今日もまたひたすら翻訳原稿のチェックを続け、帰宅後は、週末にライヴを見に行くアイリーン・アイヴァースの新作『イミグラント・ソウル』を聴きながら、ちょこっと原稿書き。これ、いままでのアルバムで一番自然なグルーヴが出てると思う。元気出ます。●編集を担当した単行本『飲めや歌えやイスタンブール』の著者・斎藤完さんが取材を受けて、今朝の毎日新聞東京版でけっこう大きく紹介された。ありがたいことです。でも写真がぜんぜん“らしく”ない(^^;)。(4日) ●団交、昼飯、部会、企画会議と、自分の机にあまり座っていられなかった。夜は新宿の浪漫房(久しぶり!)にて『魂のうたを追いかけて』の著者植野和子さんを囲んで遅ればせながらの出版記念会。ちょっと飲み過ぎて眠いのを我慢しながら、帰宅後にビデオでトヨタカップをいちおう観戦。パラグアイのオリンピアは、レアルの相手としてはちょっと物足りなかったのでは。レアルの華麗なサッカーが見られれば満足って人が多かったろうけど。●もう12月に入ったというのに、寒がりのぼくがまだ一度もセーターを着ていない。今日も晴天ではないが穏やかな1日。(3日) ●午前中はポカポカと気持ちよかったのに午後になって急に雨、という妙な天気。●1日中翻訳原稿のチェックで、座りっぱなし。夜は原稿を書くために、週末にとうとうやってくるダーヴィッシュのライヴ・ビデオを見る。キャシー・ジョーダンってこんなにきれいな人だっけか。一瞬、いやほんとにほんの一瞬だけど、ビョークとジュリア・ロバーツの顔が浮かぶ。フルート、フィドル、アコーディオンがメロディを、マンドリン、ブズーキ、ギターがリズムを担当して、切れの良い独特の分厚いグルーヴを生む演奏(みんな凄腕)と、可憐でちょっとはすっぱな鼻にかかったキャシーの歌声に改めて聞き惚れてしまった。●今日になって右膝近くに打ち身を発見。土曜のサッカーでぶつけたらしい。でも筋肉痛はほとんどないのがちょっと嬉しい。(2日) ●新宿南口のタワーレコードで、“ケルティック・クリスマス”に来日したデンマークのデュオ、ハウゴー&ホイロップのインストア・ライヴ。寝坊して遅刻しちゃったんで4曲しか聴けなかったけど、ハッとするほどブリリアントなヴァイオリンの音色は、CDで聴くよりさらに張りと艶があって素晴らしかった。豪快に繊細に刻まれるギターのリズムといい、笑顔を交わしながら身体を揺らすふたりの様子といい、じつに開放的で、誰にでも楽しめそう。とりわけヴァイオリンのハラール・ハウゴー(27歳!)の才能はまばゆいほど。ちらっと接した感じでは好奇心旺盛でとても知的な若者でした。いや、世界は広いです。持ってなかったファースト・アルバムを購入。●帰りにソフマップで中古Macを物色したら、手頃な貝殻iBookがあったので購入。弟と共同での買い物で、ちょっとせこくて、だいぶ遅くなったけど、今年の春に会社員生活からリタイアした父親へのプレゼント用。●CDコーナーの更新がぜんぜんできない。今月もライヴが多いし、短い原稿書きも引き受けちゃったりしたんで、とうぶん無理かも。土日に予定が入ると時間取れませんね。(1日) |