PROFILEs

アカデミーオブマジカルアーツ
会員証と合格通知

CONJURING(マジック辞典)
日本初のプロのクロースアップ
マジシャンとして紹介

マジシャン オブ ザイヤー
など数多くの賞を受賞

英国マジックサークル
ゴールドスターメンバー

GENII Magazine 2008
前田知洋(まえだともひろ)
クロースアップ・マジシャン
東京生まれ/東京電機大学 工学部卒
研究室 学士論文は人工知能(エキスパートシステム)
1988. 〜
米国アカデミーオブ・マジカル・アーツのオーディションに合格。世界的に有名なマジックの殿堂、ハリウッドのマジックキャッスルに日本人最年少で出演。1990年、優れたマジシャンへ贈られる厚川昌男賞を受賞。1994年にマジック界のオリンピックといわれる世界大会、FISM横浜大会ゲスト。1997年には、同ドイツ ドレスデン大会へ出場。
2002. 〜
「その年に最も活躍したマジシャン」に贈られるマジシャン・オブ・ザ・イヤー、大賞のジャパン・カップ 2001を受賞。 2003年、世界中のマジシャンに愛読されるマジック専門誌「GENII MAGAZINE(ジニー・マガジン、1936年創刊)」の表紙に選ばれ特集が組まれた。2003年11月3日~9日までハリウッドのマジックキャッスルにゲスト出演、「"some of the most unique and original close-up magic to be seen anywhere in the world"(世界の中で最も個性的なオリジナルマジック)」と絶賛。ラスベガスのRIVIERA HOTEL & CASINOでおこなわれたSociety of American Magicians 2003 ゲスト出演。日本のマジックの偉人の名を冠した「松旭齋 天洋賞」受賞。
2004. 〜
「スーパーテレビ 奇跡の指先 前田知洋」などの特番、「徹子の部屋」「おしゃれカンケイ」「課外授業」やプライムタイム(看板番組が並ぶ19:00~23:00の時間帯)での多くの番組にゲストとして出演、近い距離で披露するマジックのブームを日本に起こす。ソニー・コンピュータエンタテ インメントのPSPのTVCMに起用される。
2005. 〜
ベスト・クロースアップ・マジシャンを受賞。英国王室チャールズ皇太子もメンバーのマジック サークル ロンドンの100周年記念イベントにメインゲストのひとりとして出演。その功績から同会の最高位のゴールド・スター・メンバーが授与される。フジテレビ系列「笑っていいとも!」のテレフォン ショッキングゲスト。日経エンタテインメント誌で「世界が認めた日本のヒットメーカーベスト100」にランクイン。2006年、カシオ計算機と共同開発したデジタルウオッチ「MGC-10」が発売。大塚製薬のオロナミンCのTVCMに出演。前田のマジックがモデルとなった歌劇「マジシャンの憂鬱」が宝塚大劇場(大阪、東京)で上演。同劇のマジック監修を務める。
2008. 〜
2008年 MHD モエ ヘネシー ディアジオ社からジョニーウォーカー ブルーラベル ブランド・アンバサダーに任命される。90年の歴史があり、世界中のマジシャンに愛読される米国のマジックの専門誌「GENII MAGAZINE」に2004年に続いて表紙を飾り、特集記事が組まれる。「世界でも稀有な成功」などを理由に、インタビューを含むテキストは47,000字以上、記事は17ページにおよんだ。
2010. ~
つくば国際会議場大ホールで「素粒子物理スペシャルトークショー」にトークゲスト、東京電機大学 校友会100年記念講演。全国の丸善書店にて手書き原稿がブックカバーになる。
~ 2018.
NTV系「ザ!世界仰天ニュース」で視聴率17%を記録し、ツイッターのトレンドワードになったほか、NHK報道番組「海外ネットワーク」でニュースコメンテーターを務める。
上皇后陛下をはじめ、三笠宮両殿下、高円宮両殿下にマジックをご披露したご縁により、葉山御用邸を警備する神奈川県警 葉山警察署の一日署長を務めました。
15回におよぶ「ザ!世界仰天ニュース」(NTV系)の出演について、読売新聞が「…ドラマ以上に仰天したのは、エピソードの合間に披露されるマジシャン、前田知洋のカードマジック。何度見てもすごい。」と論評。放映直後から「前田知洋さん、やばい!!!」などTwitterのトレンドに。
フロリダでの「GENII MAGAZINE」75周年イベントに出演。マジックについて「Maeda was one of most talked-about magician ! (マエダは最も話題になったマジシャンのひとり!)/ GENII MAGAZINE 編集長 Richard Kaufman」、「He was a real highlight of the Genii Bash(彼はショーの中で真のハイライトシーンだった)/英国マジックサークル機関誌前編集長 Matthew Field」と絶賛される。日本のマジックの偉人の名を冠した「松旭齋 天一祭賞」を受賞。
「マジックと確率のエッセイ」が中学校教科書「数学の世界2」(大日本図書)に掲載される。言語脳科学者との対談集『芸術を創る脳』(東京大学出版)刊行。認知症予防のプログラム「カードマジックレッスン」がカタログハウス社から発売。

松旭斎天一の名を冠した
天一祭賞を受賞

CASIOとの共同開発
MGC-10

言語脳科学者との対談
「芸術を創る脳」
東京大学出版

難病の子供達の夢をかなえる
MAKE A WISH 25周年で
ウルトラマンと共演

神奈川県警 葉山警察署
一日警察署長を委嘱される
STORY
「大切なお客様には、新しいトランプを開封することにしています…」という前田のオープニングのセリフ。新品のトランプの封を切る姿に息を呑むのは日本の観客だけではありません。U.S.PLAYING CARD Co.の副社長 Jason Lockwood 氏は、出張中に日本のホテルのテレビで前田のマジックに偶然目をとめました。
しばらくして、前田に「専用のカードをつくらないか」と、U.S.P.C社アジア総代理店のMGM社を通じてオファーをもらいます。しかし、前田は「すでにU.S.P.C社には美しいデザインのトランプが沢山ある。なぜ新しいデザインのトランプを作る必要が…」と、その幸運ともいえる、世界最大のトランプメーカーからの申し出を辞退しました。
その頃、前田が使っていたトランプは" TALLY-HO CIRCLE BACK "。マジシャンの間でもあまり知られていませんが、世界中のマジシャンから尊敬され、20世紀のカードマジックに貢献ぶりから『プロフェッサー』と呼ばれたダイ・バーノンも愛用していたトランプでした。





2004年、MGM社の提案で " TALLY-HO CIRCLE BACK "にゴールドのフレームを追加し、" Tomohiro Maeda MODEL TALLY-HO GOLD FRAME "として製造することになりました。1900年以前から100年以上続いたトランプのデザインにU.S.P.C社が手を加えるというのは非常に珍しいことでした。
U.S.P.C社から本社への招待
2006年、前田はアメリカ、シンシナティにあるU.S.P.C本社に招待されます。初めて会った頃は副社長だった Lockwood 氏は社長に昇進していました。
「U.S.P.C社の歴史はアメリカの歴史」と語られるほどその歴史は古く、第二次世界大戦中はパラシュート工場として接収されていたほどです。
U.S.P.C社は惜しげもなくトランプの製造工場を見学させ、非公開の書庫に保存された数千点の貴重な資料を閲覧させてくれました。前田は滞在中の多くの時間を書庫で過ごすことになります。そこには、グーテンベルグの印刷機が発明される以前の木版によるトランプなどが所蔵されていました。
2018年までにMGM、CASIO、MHD、カタログハウスとのコラボレーションなど、8色2サイズの計12種類の" Tomohiro Maeda MODEL TALLY-HO "が製造されました。もちろん、タネも仕掛けもないトランプです。
ひとりのマジシャンが専用のカードを持つことを「たんにラッキーだったから」と言う人もいるかもしれません。しかし、そこにはU.S.P.C社の伝統やそこに関わる人々、マジックの偉人たちへの尊敬があったからなのは間違いないでしょう。前田は後のインタビューで、そんな人々のことを「マジックの神様みたいなのがいて『君はクロースアップマジシャンになりなさい』って常に手をさしのべていてくれてたような気がするんです」と語っています。**
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*(NHK「トップランナー」2007年12月1日放送より)
